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台北VS香港 投票結果発表♪

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当ブログで一週間投票を受け付けていたアジア二都市対決、
<旅に出るなら台北?それとも香港?>は昨日締め切り。
 
 
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投票者数は21名で、投票ミスを申し出て下さった2名を加えると23名
当ブログの訪問者数に対して、極めて少ない投票者数 (笑)。
普段、訪問者サマは、一体何を見たくてこのブログを覗いているのか?!という疑問が改めて湧いた。
お菓子? 映画? それともドラマ? いずれにせよ、結構アジアねた多い方だと思うけれど。
そんな状況の中、ご協力いただいた皆さまには、この場から、ありがとうございました…!
コメントからも、それぞれの方の思いが伝わってきて、楽しく拝見しました♪
 
気になる結果は…
台北 : 14人 - 66.7% 
香港 : 7人   - 33.3%
 
これに、「香港に投票したかったけれど上手くいかなかった」と申し出て下さった2名様分を追加すると…
台北 : 14人 - 60.8%
香港 :  9人  - 39.2%
 
 
…というわけで、今回の投票では、より支持された旅行先は台北に決定!
どちらが良いとか悪いとかではなく、今回より多くの支持を集めたのが台北だった、という事なので、念の為。
 
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もし同じ投票を90年代前半に行っていたら、香港に軍配があがっていたような気がする。
バブル崩壊や香港の中国返還で、日本人の香港離れが進んでいる間に
元々はニッポンのおやじたちの聖地であった台北が、若い女性の旅先としても急浮上。
普段着で行ける気軽さや、人々の温かさに魅了される日本人も多いのでは。
また、最近だと、東日本大震災発生後、真っ先に救助の手を差し伸べ、世界一の義捐金を送ってくれた事で
台湾に対し、感謝と益々の親しみを感じる人も多いであろう。
 
さらに別の角度からも勝因を分析…
 

★ エンタメからの興味

韓流ブームで、韓国へ渡航する日本人女性が一気に増えたように
映画やドラマ、音楽など、エンターテインメントを通し、海外の都市に興味を向けるようになる人は多い。
 
成龍(ジャッキー・チェン)のアクション映画が全盛だった頃、
また、張國榮(レスリー・チャン)が存命で
劉華(アンディ・ラウ)梁朝偉(トニー・レオン)などが、まだアイドルっぽかった頃だと
日本における中華エンタメ≒香港エンタメだったけれど
近年は、大陸との合作が激増し、純粋な香港映画が少なくなってきているのに対し
台湾は、映画が盛り返してきている上、ドラマや音楽が強く、多くのアイドルも輩出しているので
日本では、新しい中華エンタメ好きを中心に、中華エンタメ≒台湾エンタメになりつつあるのだろうか。
そして、そんな台湾エンタメを通し、人々の台湾という土地自体への関心も少しずつ増しているような気もする。
 

★ 見た目で判る(?)台北派、香港派

似ているようで、まったく異なる台北と香港。
やはり、台北=のんびり、ユルユル、癒しで、香港=渦巻く欲望、みなぎるパワーという印象が強いらしく
何を求めるかで、旅先の選択も分かれるようだ。
 
一概には言えないが、台北派と香港派では、見た目からして醸す雰囲気が異なるような気がする。
芸能人でも、香港好きを公言していたり、公言しないまでも結構渡航している人は
例えば、浅野ゆう子、中川翔子、横山剣、高嶋ファミリー、NIGO®&牧瀬里穂夫妻
大地真央&森田恭通夫妻などなど、関西人ギラギラしている人が多い。
対して、台北好きを公言している芸能人は、そう多くはないけれど
過去に台湾に関する本まで出した渡辺満里奈とか、内藤大助 (台湾好きな妻の影響)などが思い付く。
Gacktのような人は例外で (見た目はああいう感じだけれど、まぁ沖縄出身だから、感覚は近いのかも)
一般の人でも、私がこれまでに出会った台湾派は、コットン100%の服を着て、日向ぼっこしながら
ドーナツや蜂蜜入りハーヴティーで、サンデーブランチをとるような、おっとりした感じの人が多い。
 
私自身は、関西人ではないけれど、見た目がユルユルではなくギラギラという点では (笑)
やっぱり“見るからにいかにもな香港派”なのかも知れないと自己分析。
台北、香港、それぞれをお選びになった皆さまは、一見して台北派、もしくは香港派でしょうか…?!
 
 
 
今回の投票にお寄せいただいたコメントでは
イケメンが多いのはどちらの街かという話にまで及び、興味津々。
その内、<イケメンが多いのは台北?それとも香港>対決の投票もやろうかしら。
 
最後に、今回の投票に協力してくださった皆さま、改めてありがとうございました♪
 
<旅に出るなら台北?それとも香港?>の投票結果は、こちらからも。

映画『アリラン』

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【2011年/韓国/91min.】
2010年冬、韓国。 周囲に何も無い閑散とした片田舎にポツンと建つ小屋。
立て続けに15本もの作品を発表してきたキム・ギドク監督が、映画を撮ることをやめ、世間との接触も絶ち
一匹の猫とこの小屋に籠るようになり、もう直3年になる。
「レディ、アクション…!」
彼は自分自身にカメラを向け、ついに沈黙を破り、語り始める…。
 
 
2001年第12回東京フィルメックスで、オープニング作品として上映された際は、チケット入手に失敗。
みすみす早い時期の一般公開が決まっていたので、そんなにショックは無かった。
結局フィルメックスでは観客賞を受賞したし、どんなものかと、楽しみにしていた。
 
鑑賞前、私がこの作品について知っていたのは、『悲夢』(2008年)を最後に姿をくらました
韓国人映画監督キム・ギドクが、約3年の沈黙を破り、隠遁生活を送る自分自身にカメラを向けた
キム・ギドクによるキム・ギドクのドキュメンタリー作品であるということだけ。
 
撮影を開始したのは、隠遁生活がそろそろ3年目に突入する2010年の冬。
使用しているのは、キャノンEOS MarkⅡ
中国の賈樟柯(ジャ・ジャンクー)監督は、『我が道を語る』の撮影に
やはりキャノンEOS 5D Markを使ったと言っていた。
通常の撮影だと、2~30人のスタッフが必要になるけれど
キム・ギドクはたったひとりで全てを賄うために、便利なこのカメラを調達したとのこと。
 
本作品冒頭では、キム・ギドクの山小屋での日常を追う。
ひとり暮らし(+猫一匹)だから、当然無言。
栗、カボチャ、銀杏、柿、魚、インスタント麺…、なんかひたすた食べて、食べて、食べまくっている印象。
飲み物は、コーヒー党。
さすがはおフランス生活経験者だけあり、こんな不便な小屋暮らしでも、マシーンを使って抽出する本格派。
寝起きは、室内に組んだテントの中。 
屋外ならともかく、なぜにまた室内にわざわざテントなのか分からなかったけれど
どうやら寒さを凌ぐためらしい。
質素な小屋にはおトイレさえ無く、用は屋外で済ます。
一応、おトイレと決めた定位置が有るらしく、そこにはシャベルが置かれている。
この冒頭を観る限り
本作品は、キム・ギドクという少々変わった生きものの生態をひたすらに追ったドキュメンタリー。
 
ところが、「Ready Action…!」という第一声で様子一変。
これまでまったく声を発さなかったキム・ギドクが、カメラに向かって語り始める。
しかも、そのキム・ギドクはひとりではなく、葛藤する内面を表すかのように
自分自身を諭し、戒めるキム・ギドクと、それに応じながら、迷いや弱音を吐く、もうひとりのキム・ギドクが。
 
彼が、隠遁生活に入った原因も、ここで語られる。
よく言われているように、ひとつにはまず、2008年『悲夢』の主演女優のイ・ナヨンが、撮影中の事故で
首が締まり、危うく死にそうになったショックや自責の念。
また、もうひとつ、信頼していたスタッフの裏切りについても語っている。
ハッキリ言っている部分と、あやふやな部分が有るけれど
このふたりのスタッフは明らかに、『映画は映画だ』(2008年)のチャン・フン監督と
『ビューティフル』(2008年)のチョン・ジュホン監督のこと。
メジャーからの誘いが有ったにも関わらず、「まだキム・ギドク監督の下で働きたい!」と厚い情を示す
可愛らしい子分だったのに、結局はメジャーになびき、自分の元を去って行ってしまった…、という事らしい。
誰でも与えられたチャンスを生かし、ひとり立ちしたいのは、当たり前の事だと、理解する反面
一抹の寂しさや孤独感も隠し切れない。
 
語っている事が全て本心かは不明。
キム・ギドクが過去に発表してきた劇映画と同じで、たとえドキュメンタリー作品でも
作り込まれたアザトさがある。
例えば、キム・ギドクがカメラに向かって涙を流すドラマティックな場面が有るが
私の目には、溢れ出る涙を止められない深く傷ついた男には見えず
どちらかと言うと、酒に酔って話がクドくなった面倒くさい中年オヤジに見えてしまう。
ところが、その後、キム・ギドク本人までもが、その涙について
「ドラマティックな演出のための演技かも知れない」と言っているし
全てにおいて、どこが真実で、どこがアザトい演出で、いや、そのアザトささえ、アザトく見せる計算なのか?!
…と、もうぜんぜん分からない。
 
ラストも印象的。
最近だと、『ヒミズ』のクロージングクレジットが短くて印象に残っていたけれど
本作品は、さらにもっとずっと短かった。
バーンと大きく、“김기덕 Kim Ki-Duk”…、だけ。 以上、ものの10秒 (笑)。
監督、脚本、製作、撮影、編集、音響、美術、出演…、全て自分ひとりだけだから当然か。
 
 
 
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                                                          (クリックで拡大)
 
この雲隠れの3年で容貌が激変したことは、すでに知っていたので、この映画で見ても、驚きはナシ。 
もっとも、変わったのは着るのテイストと髪型くらいか。 髪はぜんぜん私がイメージする韓国人ぽくない。
私は、男性K-POPアイドルのキメ過ぎた髪型が、お直しし過ぎた顔と同じくらい、大の苦手なのだけれど
韓国人男性の美意識の高さや髪に対する並々ならぬ執着は、なにも若年層に限ったことではない。
問題は、“美意識が高い=趣味が良い”では決して無いということ。
韓国では、白髪を恥と見做す傾向が有るのか、中高年男性の多くは、髪を不自然なまでに黒々と染め
おまけにこんもりセットする。 それは韓国歴代大統領を見ても分かる (→上の画像参照)。
白髪の男性ってエレガントなのにねぇ…。 下手に美意識が高いと、それがたとえ悪趣味であろうと
オノレが良かれと信じてやっている事を曲げないから、余計にタチが悪い…。
その点、キム・ギドクの隠者ヘアーは、多少衛生面に問題が有っても(作中、長いこと洗髪していないと発言)
少なくともイ・ミョンバク大統領の漆黒もっこりヘアーより好感が持てる。
映画を観ながら頭の中はずうっと、こんな韓国人男性頭髪考察。 
 
3年も隠遁していた割りに、あまり悲愴感が漂っていないのは、予想外であった。
良くも悪くも単純で、ズドーンと落ち込んでも
案外何事も無かったかのように、ケロッと立ち直れるタイプなのかも知れない。
 
で、結局この作品、以前のキム・ギドクを知らない人、キム・ギドクに興味の無い人は、観ても退屈かも?
私にとっては、傑作とまではいかないけれど、これまでとは異なる切り口で見せてくれるので、まぁまぁな作品。
キム・ギドクのちょっとした言動が面白かった。
「ハウス栽培は、食物に余計なストレスがかかるから、そのストレスが、食べた人にも遺伝し
人間同士が苦しめ合うようになる」とか、ものの見方が独特だナ、と思ったりして。
ポスターにも使われている、バリバリにヒビ割れたカカトは痛そーっ…!

方大同に遇える(?)レストラン

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昨日、「晩ゴハンはリガトーニ」と、微博に画像をアップした方大同(カリル・フォン)
大同クンは、イタリアン、特にパスタがお好きな“粉もの男子”らしく
しょっちゅう食べているように見受ける。
パスタ食べまくりであの細さ。 炭水化物抜きダイエットに励む人が、やる気なくす…。
 
今回出された画像を、目をこらしてよーく見ると、リガトーニを盛ったお皿の淵に店名らしき文字が。
 
 
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…ということで、このお店は、香港は中環(セントラル)にあるイタリアンレストラン、Linguini Finiと断定。
私自身は、旅行で中華圏に行って、中華料理以外を食べることはまず無いので、今後このお店とも無縁だろうが
大同クンと同じリガトーニを食べてみたい人、大同クンとのまさかの遭遇を期待する人
(いずれにせよ、悲しいかな、日本に極めて少ない大同ファン…)は、香港旅行の際に是非どうぞ。
 
 
 
◆◇◆ Linguini Fini ◆◇◆
香港 中環 皇后大道中 139號  The L Place 地下及1樓

和菓子3種

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主人公が尾野真千子から夏木マリに変わったNHK朝の連続テレビ小説『カーネーション』
今朝観たら、小泉孝太郎が演じていた女たらしの歌舞伎役者・中村春太郎も年を重ね
人間国宝に認定されるほどの大物になっていた。 
誰がモデルなのだろう、中村春太郎。 私は、最近亡くなった四代目中村雀右衛門に疑いの目…。
 
このドラマ、夏木マリに引き継がれてから、時代設定が現代にぐっと近付いたこともあり
元気なおばあさんが、グレた孫娘の世話や仕事に奮闘する
在り来たりのホームドラマという雰囲気になってしまった。 私個人的には、以前の方が楽しめた。 
日本が貧しかったり、戦争が有ったりと、時代が複雑だった頃だと
どんな平凡な人にも、それなりのドラマが有るものだけれど
平和な時代だと、やはりどうしても話が退屈になってしまうのかも。
せめて、実在する有名人をモデルにしたキャラをもっと登場させたり、時代を感じさせる風俗を盛り込んで
楽しませて欲しい。 昭和後期の有名人だと、まだ存命の可能性が高いから、難しいかしら…。
 
 
あと、録画しておいた中華ドラマ『泡沫(うたかた)の夏~泡沫之夏』の最終回を観たら
ドラマの中の架空の映画賞“金鹿獎”で
“人”こと陳建州(ブラッキー・チェン)と共に司会を務めているのが
台湾タクシー運転手殴打事件で懲役4年を求刑されたMakiyoであった。  アララ…
このドラマ、日本じゃぜんぜん話題にならなかったし (実際ツマんないし)
Makiyoを知っている人もほとんど居ないから、通常通り放送されたけれど
これがもし高視聴率の人気ドラマで、彼女の知名度も高かったら、こういう場合、どうなるのだろう。
編集し直し? Makiyoにモザイク…?!
 

★ 鈴懸 :ボウロ

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大きさは、直径約4センチ。
小麦粉の皮で黄身餡を包んだ焼き菓子。
 
 
鈴懸(公式サイト)“ボウロ”は、一年中売られている商品みたいだけれど、初めて見た。
当然食べるのも今回が初めて。
 
“ボウロ”は、赤ちゃんが食べる小さくて丸いミルクボーロの“ボーロ”。
南蛮渡来の焼き菓子を、鈴懸流にアレンジ。
 
中に黄味餡を包んだおまんじゅうではあるけれど、外の皮が洋風。
さっくりホロホロの生地と聞いていたが、さっくりと言うよりシットリした質感で
蜂蜜バターの風味がほんのり。
 
やさしく懐かしい味の和洋折衷菓子。
こういうお菓子を好きなおばあさん、結構居そうな気がする。 私には素朴すぎた。
不味くはないし、有れば食べるけれど、わざわざ自分で買って食べるレベルではない、…って感じの位置。
見た目は、小さくてコロコロしていて、可愛らしい。
 

★ 喜月堂本店 :三溪

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大きさは、直径約6センチ、厚さ約2センチの平たい丸型。
中に白花豆をひと粒隠した、そば粉主体の焼き菓子。
 
 
横浜本牧のお菓子屋さん、喜月堂本店(公式サイト)
地元の名園・三溪園のために創作したお菓子らしい。 その名もズバリ“三溪”
 
そば粉を主に、大和芋、小豆などを混ぜた焼き菓子で
この画像だと見えないけれど、中にひと粒だけ白花豆の甘納豆が入っている。
 
何コレ…?! 初めて食べる食感。
外側はやや硬めでサックリ。 中は非常に軽く、口の中でホロホロ崩れ、サーッと溶けていく。
味は、うーん…、過去に食べた憶えの無い味で、何とも表現しにくい。 すごく薄い小豆味、とでも言っておく。
甘さは控えめ。 ほとんどの甘さは、表面の粉糖の甘さからだと思う。
 
見た目が地味で、まったく期待せずに食べたけれど、上品で意外な美味しさであった。
喜月堂の他、三溪園でも買えるらしい。
 

★ 中田屋 : うぐいす

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大きさは、約5センチ角で、厚さは約2センチ。
青えんどうのきんつば。
 
 
きんつばで有名な金沢の和菓子屋さん、中田屋(公式サイト)“うぐいす”
10月から5月までの期間限定販売の品。
 
中田屋では、定番品の他に、桜や栗など、季節限定のきんつばを出しているようだが
これは青えんどうを使った物。
 
ツヤツヤ緑色に輝く美しい青えんどうは、口にすると、ひと粒ひと粒がしっかりと感じられるものの
柔らかにホックリ炊けており、自然な甘さ。
普通の小豆のきんつばよりサッパリしていて美味。

嚴爵の香港コンサートに方大同降臨

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昨日、2012年3月16日、台湾の“爵(しゃく)ちゃん”こと、嚴爵(イェン・ジュエ)
香港の九龍灣國際展貿中心匯星Star Hallで
<沒有你怎麼辦(アナタが居なかったらどうしましょ?!)演唱會>を開催し
爵ちゃんが“神”と崇める方大同(カリル・フォン)がゲスト出演。
元々口数の少ない爵ちゃんは、神様の前で緊張しまくり、益々言葉に詰まってしまったという。
 
 
神降臨、方大同。 ふたりで歌う方大同のヒット曲<愛愛愛> 
 
 
 
さらに、フランク・シナトラのカヴァーでお馴染みの<Fly Me To The Moon>
 
 
口数少ないと思っていた方大同が、嚴爵より饒舌。 ボケ同士の掛け合い漫才みたい。
そして、爵ちゃんの純白のお召し物が、モダンにアレンジしたお遍路さん風でビミョー…。 
どうなっているんだ、この服。 正面から突風に吹かれたまま固まってしまったような髪より、もっとビミョー。
いや、そんな些細な事には目を瞑れるほど、私にとってはステキ過ぎる夢のコラボ。
こういうの一度くらいナマで観てみたい。 願わくば東京で (…無理)。
 
 
嚴爵のファーストアルバム<謝謝你的美好>については、こちらから。

カシオに貢献したのは黄一琳だと思う。

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たった今、Yahoo!ニュースで、“カシオの国内不人気デジカが台湾や中国で大ブレイクした理由”
という記事を目にする。 (→その記事
 
要約すると、日本国内で売れ行きが低迷していたカシオデジカメEX-TR100
中華圏で若い女性を中心に、メーカー側も予想だにしなかったマサカの大ヒット、
そのキッカケは、人気モデルがこのデジカメを使って自分撮りした写真をSNSに載せたことだった、という内容。
それを見た人々が、「こんなに綺麗な自分撮り見たことない」、「どんなカメラを使っているの?!」と
話題になり、微博でみるみる広まっていった、と。
 
そのモデルって、多分(いや、ほぼ確実に)、黄一琳(U.lin)のことだと思う。
 
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雑誌<薇(ViVi)>の人気モデル。
最近のメイクって整形級だから、もはや素顔は分からない…。 
黄一琳も、写真によって、かなり顔や雰囲気が異なる…。 簡単なプロフィールは…
 
氏名    : 黄一琳
英語名   : U.lin

生年月日  : 1988年5月2日
出身    : 北京
身長    : 172センチ
体重    : 48キロ
学歴    : 北京電影學院 
 
 
人が多いだけあり、中国は美のレベルが非常に高い。
以前だって、スタイル抜群の残念なイモねぇちゃんだったら沢山街中で見掛けた。
これまで磨かれていなかっただけで、元々長身で身体条件優良なな原石はゴロゴロ転がっているから
今後さらに黄一琳クラスはどんどん出てくると推測。
そういう人は、別にカシオのEX-TR100じゃなくても、それなりに写ると思うけれど (笑)。
 
でもまぁ彼女、確かに、かなり自分撮りをしており
そのお蔭で、このデジカメも“自拍神器”とまで称賛されているようだ。

Jump From Paper

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オセロ中島が消えてから、ほとんど観なくなった『知っとこ』だけれど
この前の放送は、世界の朝ごはん”のコーナーが、台湾・高雄だったので、録画しておき、さっき鑑賞。
 
朴訥とした新婚の御主人の腕にワイルドなタトゥ。 あまりにもキャラに合っていなかったので、目が釘付け。
台湾明星を見ていても、いつも思うのだけれど
整形には抵抗があるのか、アイプチ丸見えのままテレビに出ちゃったりする割りに、タトゥには無抵抗。
韓国とは逆。 台湾明星のタトゥ施術率は、アジア芸能の中で断トツ高い気がする。
 
それはそうと、全体的にはパッとしなかった今回の“世界の朝ごはん”だが
新婚さんを紹介する前、街中を散策する部分で、ひとつ何コレ…?!というものが。 それがこのバッグ↓
 
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                                                         (クリックで拡大) 
 
蘇筱茜(チャイ・スー)&林雨柔(リカ・リン)という台湾の若い女性デザイナーの発案でできたという
Jump From Paperというブランドのバッグ。
自宅でも3Dでテレビを観る人が居るこの時代に、本来3Dであるはずのバッグを2D化…!
お洋服だと、過去に、だまし絵“トロンプルイユ”風のものが出回ったことがあるけれど
 トロンプルイユなバッグは初めて見た。
まるで平面に描かれたイラストのようだけれど、それなりに容量も有るみたい。
 
さすがに私の年でこれを持ったら痛いけれど、このシリーズでもっと小さなバッグが出たら
姪っ子にプレゼントしてあげたい。
おしゃまな女児が、ハンカチやちょっとした小物を入れて持っていたら、可愛い気がする。
 
Jump From Paperは、どうやらネット上で日本円建てでも買えるようだ (公式サイト)
だから、その宣伝で、“世界の朝ごはん”で紹介したのかしら。
種類はそんなに多くない。 蘇さん、林さん、お子ちゃま用作ってくれたら買います。

映画『父の初七日』

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【2009年/台湾/92min.】
台湾中部、彰化縣田尾鄉。 
台北で働く阿梅は、急遽帰郷し、病院のベッドで冷たくなった父・林國源と対面。
道士である叔父・阿義の取り計らいで、内輪の葬儀をすることに。
占いで決められた野辺送りの日は七日後。
阿梅、阿梅の兄・大志、大学生の従弟・小莊らは、早速、阿義の指示のもと
戸惑いながらも葬儀の準備を進めていくが…。
 
 
東日本大震災発生で、公開自粛となっていた台湾映画が、ようやく解禁…!
劉梓潔(エッセイ・リウ)が、自身の散文<父後七日>を脚色し、王育麟(ワン・ユーリン)と共に監督。
 
舞台は、台湾中部、彰化縣田尾鄉
台北で働くOL阿梅がここに帰郷した理由は、父・林國源の死。
道士の叔父・阿義の指示のもと
戸惑いながらも、慌ただしく葬儀の準備に追われる七日間をユーモラスに描いた物語。
 
お葬式には、宗教やお国柄が色濃く反映されるものだけれど
海外でお呼ばれされる機会はなかなか無いので、映画を通し、未知の世界を覗けるのは興味深い。
古今東西、葬儀シーンを取り入れた映画は多々有れど
お葬式を大々的にフィーチャーした“お葬式モノ”となると (そんなジャンルあるのか…?)
伊丹十三監督の『お葬式』(1984年)や、アン・ソンギ主演の韓国映画『祝祭』(1996年)等を思い浮かべる。
中でも、哭き女を主人公にした中国映画(実際には中国を含まない合作)『涙女』(2002年)は取り分け好き。
 
 
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                                                         (クリックで拡大)
南国ゆえか、あまり湿っぽい雰囲気ではない台湾のお葬式は
日本人の目に奇怪に映るようで、テレビ番組などで紹介されることがある。
この映画にも、これまで何かしらで目にした光景が沢山盛り込まれている。
故人があの世で不自由しないよう供えて燃やす紙製の副葬品・紙紮、孝女(哭き女)、楽隊、電子花車、
遺族が身にまとう麻袋のような装束、飲料カンを積んだ罐頭塔などなど。
 
今や台湾でも、特に台北のような都市部では、葬儀に哭き女を雇うのは珍しいと聞く。
以前テレビで見た台北の哭き女は、“哭き女界の蔡依林(ジョリン・ツァイ)”という若い女性であった。
故人が高齢の男性ならば、老女に泣かれるより、若いお嬢さんに泣かれて、あの世に送られる方が
オトコ冥利に尽きるというものであろう。
 
本作品に登場する美人哭き女・阿琴は、道士・阿義の公私にわたるパートナー。
“哭き女界の蔡依林”同様、無駄にプロポーション抜群でセクシー。
日本ではお咎めを受けそうなミニスカ姿の女性が、堂々と葬儀を仕切っているのは、大らかな台湾ならでは。
 
化粧なんかしても、どうせ泣いたら落ちちゃうだろ」と言われた阿琴が
「私は涙を流さない。 涙を流さず泣いてこそプロ」と返したのが意外。
涙が出ていなかったら、もろ嘘泣きではないか。
何の思い入れも無い他人の葬儀で、滝のような涙を流せる人こそがプロ中のプロかと思っていたのに…。
 
 
もちろん全てを人任せには出来ず、遺族にも、準備や決まり事が山積み。
特に大変そうだと思ったのは、決められた時刻に、故人を納めた棺にすがって、泣かなければならない慣例。
 
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主人公・阿梅も、食事中であろうと、歯磨き中であろうと、その時刻になると
部屋に安置された父の棺にすっ飛んで行き、「ウエ~ン…!」。
こうなると、もはやお仕事なので、本気の涙など流れる訳がない。
でも、このような滑稽とも思える数々の決まり事は
遺族の悲しみを和らげるための知恵なのかも知れない…、とふと思った。
人はこんな時、下手に時間を持て余すと、悪い事、暗い事ばかりを考えてしまうもの。
忙殺されていれば、悲しんでいるヒマなど無いから。
 
 
撮影は、当然全て台湾だと思っていたら、チラッと香港が出てきた。
あと、まさかのフランスロケ…!?
 
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道士・阿義のかつての恋人・美鳳は、田舎を飛び出し、成功し、今では世界中を飛び回っているという設定。
そして、劇中、現在滞在中のフランスの街角から台湾に電話を掛けてくる。
よく目をこらすと、電話をする美鳳の背後に、見慣れたPAULのロゴ。
そう、日本をはじめ、アジア各国で展開しているフランスのパン屋さんPAUL。
案の定、クロージングクレジットには、“台北PAUL法國餐廳”。 当然よねぇ。 近場で工夫。
 
 
音楽は、国やジャンルに囚われず、様々なタイプのものが使われている。
日本人なら、ついつい反応してしまう梶芽衣子<怨み節>
吉幾三<酒よ>をカヴァーした<傷心酒店>も。
 
 
出演者は、お馴染みのベテランと見慣れない新顔が程よく配されているから
安心して観ていられるけれど、新鮮味もそれなりに。
 
主人公・阿梅に扮した王莉雯(ワン・リーウェン)は、これが映画初出演。
ドラマ『ホット・ショット~籃球火』を手掛けた脚本家なのだと。 あのドラマは、本当にツマラナかった…。
ただ、評判の映画『翻滾吧!阿信 ~Jump Ashin!』の脚本も書いているらしい。
普段そんな裏方さんをやっている女性が、よくカメラの前で、自然に演じられるものだ。
 
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顔は、オアシズ・大久保佳代子から毒を抜いた感じ。
同世代の有名女優と違い、見た目平凡だから、役に説得力がある。
 
 
新顔では、他に、道士・阿義のパートナー・阿琴に扮した張詩盈(ジャン・シーイン)も印象に残る。
阿琴は、確かに美人で、プロポーション抜群だが、あのお色気、あの若作りは、さすがにもう少々痛い…。
年相応にちょっとスレた面を持つ、盛りを過ぎたこんな美女、実際に地方都市に居そうで
幾度となく笑わせていただいた。
 
 
 
ここには具体的に書けないが、私の従妹は、うちの両親の代理で
叔父夫婦が台湾のお葬式に参列した御縁で、お見合い結婚した。 後に上海で離婚しているけれど。
そんな事もあり、“台湾のお葬式”と聞くと、哭き女や楽隊より、従妹の結婚&離婚劇が直結する。
私自身は、台湾でお葬式参列経験ナシ。
 
最近、半端にお洒落に、小ギレイに進化している台湾偶像劇ばかりを観て、ウンザリしていたので
こういう台湾ローカル臭漂う、少々泥臭い作品を、私の中に補充できたのは嬉しい。 映像の色味も好き。
とっても近い国でありながら、まったく異なる台湾の風習を覗けるのは、単純に面白いし
逆に、物語の根底に有るのは、国に関係ない普遍的なもので、共感もできる。
例えば、葬儀の準備に追われていた時は、悲しんでいる余裕など無く、時に冗談さえも飛び交っていたのに
怒涛の葬儀が終わり、忘れた頃に、ほんのささやかな事で心にスイッチが入ってしまい
止めど無くボロボロ泣いてしまう主人公・阿梅の心情は、万国共通なのでは。
 
それにしても、なぜこの映画を公開自粛にしたのか、やはり理解できず…。
結局公開されたから良いけれど、随分待たされたワ。
『唐山大地震』の方は、前売り鑑賞券の払い戻しも決まり、日本公開は無期延期みたい。

お彼岸だからぼた餅特集♪

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wowowの連続ドラマW『下町ロケット』に感動して以来
同じ原作者、同じスタッフによる前作『空飛ぶタイヤ』が気になっていた。
そうしたら、今週全5話一挙に再放送。 
早速、月曜に放送された3話までを観たのだが、ホント、噂に違わず面白い。
童話のようなタイトルは、実は、死亡者を出す事故となったトラックの脱輪を意味していた。
三菱自動車のリコール隠し問題を下敷きにしているから
スポンサーの顔色を気にする民放では扱いにくい社会派ドラマ
傲慢な大手企業に押し潰されそうになりながらも、果敢に立ち向かう中小企業を描いているという点では
『下町ロケット』に近い。
金曜日には残りの2話を放送。 毎話どきどきハラハラ。 続きがすっごく楽しみ。 録画の容量大丈夫かしら。
 
25日(日曜)には、またまた同じスタッフによる『推定有罪』というドラマも始まる。
民放では、先日終わったばかりの『運命の人』も観応え有ったし
日本のドラマも捨てたもんじゃないと改めて思う。
 
 
ところで、今日はまだお彼岸なのだろうか。
確か、今年の春のお彼岸は23日(金曜)までと聞いたのだけれど。
まだお彼岸だということを信じて、ぼた餅特集♪ ぼた餅ばかり、どーんと4ツ。 
  

★ 笹屋伊織 : ぼたもち (ごま)

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大きさは、直径約5センチ。
中にこし餡を入れたもち米の表面に黒ごまをまぶしたぼた餅。
 
 
笹屋伊織(公式サイト)“ぼたもち”は、こし餡、つぶ餡も有るけれど、私は胡麻を選択。
 
ここのぼた餅は、小ぶり。
お店のショーケースの中では、コロッと丸かったぼた餅も
箱に詰められ、ちょっと不格好にズグッとした円筒形になってしまった。
 
噛むとプツプツの歯応えを楽しめる黒ゴマが、香ばしい。
餡は、甘さ控えめ。
その餡を包むお米は、お餅とまではいかないけれど、米粒があまり残らないまでつかれている。 
 

★ 仙太郎 : 七穀ぼた

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大きさは、幅7センチほどの俵型。
細かく刻んだ青じそを混ぜ込んだ七穀米つぶ餡を包んだぼた餅。
 
 
青じそを入れていることが特徴的な仙太郎(公式サイト)の“ぼた餅”は、幾度となく食べているが
七穀米を使った“七穀ぼた”は未体験。
 雑穀が好きなので、ショーケースの中で見掛ける度に気になってはいたのだけれど
ついついいつもの青じそ入り定番ぼた餅の方を選んでしまっていた。
そうしたら、遅ればせながら、“七穀ぼた”にも青じそを使っていることを知る。
七穀米青じそ、好きな物のダブル使い! じゃぁ、試さない理由ないでしょ。
 
ぼた餅は大きく、餡でお米を包んだ基本形と、お米を外に餡を中にしたリヴァース版の2種類に分類。
この七穀ぼたは、見ての通り、リヴァース版。
もち米、黒米、ひえ、粟、たかきび、押し麦、小豆という七種類の穀物に
細かく刻んだ青じそを混ぜ込んだ物で、つぶ餡を包んでいる。
 
通常のぼた餅と比べ、お米の粒をきちんと残している上、雑穀を混ぜているので、より歯応えが有るし
そこにさらに青じそも入っているから、一般的なぼた餅が、完全なお菓子だとしたら
こちらはやや“お食事寄りのお菓子”と言えるかも。
勿論あくまでも甘いお菓子だけれど、うーん、何とも説明しにくい。 
そう、お赤飯で餡子を包んだら、これに近い感じになるかも。
 
爽やかな青じその香が餡の甘さに絶妙に合っているし、そこに雑穀特有の歯応えが加わり、面白い。
こういうちょっと変わったの好き。 
雑穀を使っているので、ヘルシーと錯覚し、お菓子を食べている罪悪感も軽減。 
 

★ 鈴懸 : ぼた餅 (こし餡)

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大きさは、直径約6センチ。
もち米をこし餡で包み、上部にケシの実を少々。
 
 
続いて、鈴懸(公式サイト)“ぼた餅”。 
毎年この時期に、こし餡とつぶ餡ときなこの3種類が売られている。 これはこし餡
秋のお彼岸の時期に“おはぎ”という名で売られている商品と、恐らくまったく同じだと思う。
 
鈴懸のぼた餅は、鈴懸の洗練された他の和菓子に比べ、やや大ぶりで田舎風な印象。
使っている餡は、鈴懸定番の滑らかで上品なこし餡。
 
何度も食べたことのあるぼた餅で、目新しくはないけれど、間違いのない美味しさ。
量もたっぷりで満足。 
 

★ 鈴懸 : 白小豆のぼたもち

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大きさは、直径約6センチ。
細かく刻んだ生姜を混ぜたもち米を、白小豆の餡で包んだぼた餅。
 
 
こちらも同じく鈴懸の物なのだけれど、今年初めて登場した“白小豆のぼたもち”という商品。
“白小豆”を、今までずっと“しろあずき”と発音していた私。 どうやら間違っていたようだ。
お店の人は、“しろしょうず”と呼んでいた。
 
白小豆の白餡は、手亡豆の白餡と、味が若干異なる。
白くても、やっぱり小豆。 普通の黒い小豆餡を、サッパリまろやかにした感じ。
 
白い餡で包んだぼた餅は、それだけで充分珍しいと思うけれど、これはさらにもうひとヒネリ有り。
なんと、中のもち米に、ごくごく細かく刻んだ生姜を混ぜ込んだ“ジンジャーぼた餅”なのだ。
この画像だと分かりにくいけれど、よーく目をこらして見ると、小さな黄色い物が所々に。
口にすると、生姜特有の爽やかな香りが、軽く広がる。
 
ワザ有り! 青じそを混ぜたぼた餅を初めて食べた時ほどの衝撃は受けなかったけれど
生姜を使うアイディアも充分斬新。
生姜には、黒い普通の餡子より、やはり白い餡子の方が合うような気がする。
ぼた餅のような定番和菓子を、やたらと奇を衒わずに (むやみに西洋化した和菓子は安っぽくて嫌い)
伝統を踏まえた範囲で、適度にアレンジするのは難しいだろうから
今さらこんな新感覚ぼた餅に出会えるとは思っていなかった。 ちょっと感激。
今年だけの商品に終わらず、来年も販売されることを希望。

台湾ドラマ『パンダマン 近未来熊猫ライダー~熊貓人』

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2030年、光明市。
潘氏集團の御曹司であることを隠し、杰威爾音樂學校でピアノ教師をする一見冴えない青年・潘達には
もうひとつ周囲に隠している裏の顔が。
博愛精神に充ちていた亡き父の遺志を継ぐべく、“熊猫超人”に変身し、街の保護に努めているのだ。
ある晩、いつものように事件現場に駆けると
自分と同じように、パンダのマスクに素顔を隠し、敵に挑む、“熊猫俠”と名乗る青年と出逢う。
熊猫超人と熊猫俠は、互いのことを何も知らぬまま、取り敢えず危機を脱するが
実はこの事件、脳波制御装置を使い、世界征服を目論む悪の巨大組織・狂天集團の仕業であった…。
  
 
2011年8月、ホームドラマチャンネルで始まった台湾ドラマ
『パンダマン 近未来熊猫ライダー~熊貓人』
気が進まないまま取り敢えず視聴を始めたら、案の定、好みに合わなかったのだけれど
修行のつもりで黙々と観続けていたら、2012年3月22日、ようやく全31話が完結。
 

★ 概要

2000年のデビュー以来、
あれよあれよと言う間に中華ミュージックシーンの頂点に君臨した早熟な周杰倫(ジェイ・チョウ)
その後、レストラン、ショップ経営、俳優業など、活動の場を多方面に広げ
それぞれの分野で成功を収めてきたかなりのやり手。
2007年、『言えない秘密』で、長編映画監督デビューの際は
さすがに「やめておいた方が良くないか…」と心配したが、意外なことに、これもスマッシュヒット。
そして、さらに、企画、監督、出演で、テレビドラマ界にまで進出したのが、この『パンダマン』。
 
実際には、周杰倫は総監督という立場で、彼ひとりきりではなく
于華坤(*ユー・ホワクン)、珍妮花(ジェニファー・ウー)と共に監督しているようだ。
 
珍妮花は、周杰倫のMV御用監督。
彼女に限らず、出演陣でも、周杰倫のお仕事仲間、友人、子分などなど
“周さんファミリー”とも呼べる身内でがっちり固められている。
また、ロケ地や、撮影に使われている大道具・小道具も、周杰倫の私物多数。
 
 
于華坤は日本で紹介される機会が無いので、平凡社中国語音節ガイドラインに従いカタカナ表記)

★ 物語

時代は近未来2030年、舞台は架空の都市・光明市。
音楽学校のピアノ教師、動物園の従業員という表の顔を持つふたりの青年、潘達と赤南介が
パンダのマスクで正体を隠し、それぞれ“熊猫超人”、“熊猫俠”に変身し
世界征服を目論む悪の組織・狂天集團に立ち向かう正義の変身ヒーロードラマ
 
男の子が大好きな“ヒーローもの”に不可欠なアクションは勿論のこと
潘達、南介それぞれに女の子とのロマンスも。
さらに、所々にアニメーションを挿入するなど盛り沢山。
 
近未来を描いてはいても、SFに分類されるような雰囲気は、このドラマには無い。
舞台となる光明市は、3ヶ所のロケ地、上海、台北、厦門をミックスして出来上がった架空の都市で
上海の外灘(バンド)、浦東側の風景が映ると、確かに近未来っぽいが
(と言うか、ここ光明市じゃなくて上海じゃん、とバレバレ)、あとは至って普通なので
『ブレードランナー』のような未来都市を期待している人は、肩透かしを食らうはず。
私なんか、「今は2030年だから」という台詞が出てくるまで、近未来の物語だとは、まったく気付かなかった。
 

★ 周杰倫ワールド

撮影には、杰倫サン経営のお店やレストラン、私物などが使われ、周杰倫ワールド炸裂。
特には、カーマニアとしても知られる周杰倫のコレクションから何台も登場するから、ファン必見。 
東京の路上じゃぁ見たことも無いような、なんかよく分からないスゴイのがいっぱい。
 
 
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でも、もっとスゴイのがピアノ
周杰倫が、宇豪(ユーハオ)と手掛けるピアノブランドSecretの物を中心に、やはり何台も登場するのだが
これが真っピンクとかバロック調とか、良くも悪くも“唯一無二!”って感じの物ばかり。
万が一、「一台あげる」と言われても、置き場に困りそう…。
保守的な私は、無難に、黒いので結構なんですけれど…、と思ってしまうが
大陸には、こういうギョッとするピアノを欲しがる人の市場が有りそうな気がする。
 
 
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数有るロケ地の中でも何度も登場するのが、お坊ちゃまな主人公・潘達が暮らす中世のお城のような自宅。
これも台北華山で杰倫サンが経営するレストランDeja Vu
レストラン内には、本ドラマで使用された車、バイク、ピアノも展示されているらしい。
 

★ キャスト : その1 ~ パンダなふたり

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パンダのマスクで正体を隠し、悪に立ち向かう正義の味方に扮したのは、周杰倫の弟子、南拳媽媽のふたり。
 
 
宇豪(ユーハオ) : 潘達/熊猫超人役~亡き父の遺志を継ぎ、街の平和を守ろうと奮闘する御曹司
 
宇豪は、得意のピアノを生かしたピアノ教師役で、劇中何度も腕前を披露。
熊猫超人に変身し、悪者を成敗している姿とは掛け離れ、普段は冴えないおっとりお坊ちゃま。
背伸びしてマッチョなヒーローなど演じず、身の丈に合ったトホホなヒーローがお茶目。
宇豪サイコー。 ピアノを弾ける男性って、それだけでも充分素敵なのに、今回は眼鏡着用。
ピアノ男子+メガネ男子で、 私を魅了する素敵っぷりが2倍。
困惑すると口角をピクピクさせるお決まりの表情も良し。
潘達にお仕えする執事だと思っていた老杜が、実は潘氏集團の企業経営も任されていたのにはビックリ。
初めて見た、執事と社長を兼任(…!)する男。
 
 
宋健彰/彈頭(ダントウ) : 赤南介/熊猫俠役~貧乏で病気、人一倍正義感の強い動物園勤務の青年
 
彈頭は、私生活ではすでに一児のパパ (…だが、最近妻との別居を告白)。
王子っぽい宇豪とは対照的な個性で、雑草のように逞しく生きる正義感の強いビンボー青年を演じる。
金髪に染めた髪と、熱血漢ぶりから、もうちょっと若い頃の加藤晴彦が重なる。
 

★ キャスト : その2 ~ 女子部

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江語晨(ジェシー・ジャン) : 江小語役~父が校長を務める音楽学校のピアノ教師 潘達の意中の人
 
モデルで歌手の江語晨は、周杰倫のMVに出演し、周杰倫から提供された楽曲も歌い
一時は周杰倫との交際を噂された“J女郎”
当時の噂の真相は、結局のところ不明なままだけれど、このドラマでも大役を与えてもらえているし
杰倫サンはとことん面倒見が良い頼れるアニキではないか。
 
 
唐嫣(タン・イェン) : 俐亞役~父親探しのためフランスから帰国した有名美人シェフ
 
江語晨も充分可愛いハズなのに、この唐嫣と並ぶとフツーに見えてしまう (勿論役柄のせいもある)。
唐嫣は、これまでに周杰倫から庇護を受けてきた台湾出身のJ女郎ではなく、中央戲劇學院卒の上海人。
2001年、絲寶集團主催の美人コンテスト、舒蕾(Slek)世紀星選美大赛優勝、
2004年には、張藝謀(チャン・イーモウ)監督に見い出され
北京オリンピックの宣伝大使“奥運寶貝”10人の内のひとりに選出。 
だから、J女郎というより“謀女郎(イーモウガール)”。 
近年大陸明星の“見た目レベル”の向上著しく、台湾明星との区別がつかない。
唐嫣は、垢抜けた可愛コちゃんだし、長身でプロポーション抜群だし
『進め!キラメキ女子~小資女孩向前衝』で再ブレイクの邱澤(ロイ・チウ)との恋も噂されているし
これから大陸以外でもますます有名になって人気が出そうな注目株。
 

★ キャスト : その3 ~ 周杰倫とその仲間たち

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 ドラマに登場する主だった有名人をザーッと列挙。 
 
 
周杰倫(ジェイ・チョウ) : まずは本人 かつて潘達の父親に世話になった刑事・李奥役で出演
 
劉畊宏(ウィール・リウ) : 杰倫の親友 虎哥の手下・殘狼役 杉浦先輩~!(←『貧窮貴公子』
 
言承旭(ジェリー・イェン) : なぜか杰倫とお揃いのニット帽を被って登場する同僚の陳刑事役
 
方文山(ヴィンセント・ファン) : 杰倫の楽曲に欠かせない作曲家まで杰倫に敵対する悪者・山羊役で
 
潘瑋柏(ウィルバー・パン) : 今回は眼鏡をかけ俐亞のEX男朋友Jason役
 
李國修(ヒュー・リー) : 劇作家の李國修がワケ有りバガボンド役で 妻・王月(ワン・ユエ)も出演
 
曾志偉(エリック・ツァン) : 香港のベテラン 潘達のパパ役 パンダの着ぐるみ姿まで披露
 
余文樂(ショーン・ユー) : こちらも香港から 羅漢役 金髪の悪役で
 
 
最後にエンディング曲の<最後一頁>を。
宇豪(作曲)×彈頭(作詞)×江語晨(歌)のトリオによるもの。
 
 
 
 
最終回は、思い掛けず30分ポッキリで終わってしまい、有り難いような、肩透かしを食らったような…。
しかも、その貴重な30分の内、結構な時間が、周杰倫がイメージモデルを務めるカジュアル服飾ブランド
美特斯邦威 MetersbonweのCMか?!と思わせるシーンに割かれていた (笑)。
もちろん、他の台湾ドラマの例に漏れることなく、全てを都合よく収めた超ハッピーエンディング
ボロボロのバガボンドだった老伯が、小ざっぱりしたダンディに激変していたのには、ちょっとだけ驚かせれた。
掛けている眼鏡なんて、いきなりアルマーニに格上げされているし。
 
全体的には、やはり私好みのドラマとは言い難い。
日本で放送される一般的な台湾偶像劇とは、キャストの顔ぶれが違っていたり、
珍しい“変身ヒーローもの”であることは、好き嫌いを別にして、それなりに評価。
良くも悪くも、金持ちの道楽っぽいドラマという印象。
今さらながら、やはり杰倫様はアジア屈指の富豪芸能人なのだと再認識。
アラブの富豪が、日本から宮大工を招いて自宅の庭に建てる真っ赤な神社より、ある意味凄いかも。
あの経済力、あの人脈が無くては作れない究極のホビー
宇豪はキュートで、とても良かった。 あと、杰倫サンのお仲間が次々と登場するのも、お楽しみであった。
 
私個人的にはイマイチのドラマであったが、信じ難いことに、なんでも映画化されるとか…。
 
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ポスターに使われている画像は、撮りおろしではなく、本ドラマからの寄せ集めと見受ける。
まだ杰威爾公司と香港企業との間で権利の問題がクリアになっていないらしい。
『神探・李奥~Heroic Detictive』というタイトルから察するに、周杰倫扮する李奥刑事を主人公にした
いわゆるスピンオフか…?
 
 
ホームドラマチャンネル、この枠は、3月29日(木曜)から、台湾の魅力を紹介する番組、
『名人帶路~スターガイド』飛輪海(フェイルンハイ)編を4回にわたり放送。
ドラマばかり追っていると疲れるので、たまにはこういうのが嬉しい。

A.K.Laboの定番ケーキ2種

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スルーしていたwowowで放送中の日中韓合作ドラマ『ストレンジャーズ6』
日本の唐沢寿明、香港の林保怡(ボウイ・ラム)、韓国のオ・ジホを主人公にした
SFっぽいサスペンスドラマという認識で、特別惹かれていなかったのだけれど
実は王宗堯(グレゴリー・ウォン)尹子維(テレンス・イン)も出演していると知り、慌てて観はじめ
必死になって(もっと大切な事で必死になれヨ、という感じだが…  )、今週放送の第9話までようやく追いつき
登場人物それぞれがバラバラに、日本語、中国語、韓国語、英語を喋り、
それでも会話が成り立っている不思議な状況にも慣れた。
 
本作品の中国語は、近年の映画の傾向に逆行し、広東語の方が北京語より使用比率が高い。
林保怡をはじめ香港キャストが多いし、だったら、彼らはいっそ全部広東語にしちゃえば?とも思うけれど
広東語ペラペラのはずの王宗堯も尹子維も、林保怡の広東語に対し、必ず北京語で返す。
大陸で放送する場合を考慮して、(吹き替えるにしても)広東語に偏らないようにしているとか…?
 
その尹子維、このドラマだと、なんだか高橋克典化している。 高橋克典の香港の親戚みたい。
いや、そんな事より、尹子維の役名がユンケル、…じゃなくて“ヨンピル”、チョー・ヨンピルと同じ“ヨンピル”。
『香港四重奏 Ⅱ』に引き続き、またまた韓国人役。
『香港四重奏』では、韓国人役といっても、台詞は全て英語であったが、本ドラマでは、韓国語も喋っている。
尹子維の韓国語って、韓国の人が聞いてどうなの…?!
日中韓合作ドラマだったら、“ヨンピル”役は、素直に韓国人俳優が演じれば良いと思うのだけれど。
中国語と英語を喋れる韓国人俳優が見付からなかったのだろうか。
 
頑張って9話まで観たのに、明日からフジで連日深夜一挙放送をするらしい。 なぁーんだ…。
最近、私、ドラマを観過ぎ。
 
 
ここのところ、このブログに出しているお菓子が和菓子ばかりなので、久し振りに洋モノを。
吉祥寺A.K.Labo(公式サイト)の定番ケーキをふたつ。
 

★ キャラメルエクレア

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長さ約16センチ。
中にキャラメルクリームを詰めたエクレア。
 
 
似て非なるシュークリームとエクレア。 嫌いじゃないけれど、どちらもあまり食べない。
もし、ひとつだけ選ぶとしたら、エクレアの方、…かしら。
さらに言えば、エクレアだったらモカのエクレアが好き。
A.K.Laboの定番エクレアも、モカエクレアだと思い込んでいたら、違っていた。
最後に食べたのが、もう随分前だから…。
ここの定番は、“キャラメルエクレア”であった。
 
最近、東京の気取ったお店が高額で売っている無駄に小ジャレたエクレアと違い
パリの街角のちょっとしたお菓子屋さんで売られているような(←あくまでもイメージ)
昔ながらの素朴なエクレア。
とにかく長さが印象的で、手にとって、そのままパクッと口にしたくなる感じ。
 
中のキャラメルクリームは、甘くても適度にキャラメル特有の香ばしい苦味が。
皮もさっくり焼けていて美味。
 

★ ムラング・シャンティイ

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大きさは、幅約8センチ。
ふたつのメレンゲで、たっぷりの生クリームをはさんだお菓子。
 
 
“ムラング・シャンティ”は大好きなお菓子のひとつだけれど、特にA.K.Laboの物は大好き。
上記のエクレア他、数多くのA.K.Laboの商品と同様、
下手な小細工をせず、基本に忠実な、直球勝負のムラング・シャンティ。
 
人の握りこぶし程ありそうなメレンゲふたつで、ホイップした生クリームをたっぷりはさんでいる。
中にナッツやフルーツが隠されているなんてサプライズは無し。
味は、見たまんまメレンゲと生クリームの味のみ。 でも、それがすごく美味しい。
 
いつも、A.K.Laboだと、新製品に挑戦せず
ついつい、定番のプリン“ポド・ネージュ”か、この“ムラング・シャンティイ”を選んでしまう。
A.K.Laboは生クリームが美味しくて、このふたつは、その美味しい生クリームを堪能できる商品だから。
ムラング・シャンティは、今回もまた当然のように美味しかった♪

映画『ロスト・イン・北京』

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【2007年/中国/109min.】
中国北京。 既婚者であることを隠し、マッサージ店・金盆足療中心で働く劉蘋果は
ある日、酒に酔い、意識が朦朧としているところを、店のオーナー林東に強姦された上
夫・安坤に、その現場を目撃されてしまう。
間も無くして蘋果の妊娠が発覚。 おなかの子を堕ろそうとする蘋果を制止したのは
意外にも、妻を寝取られた安坤であった…。
 
 
2007年、『トゥヤーの結婚』が金熊賞を受賞した第57回ベルリン国際映画祭
同じ中国からコンペティション部門に選出された李玉(リー・ユー)監督の『蘋果~Lost In Beijing』
『ロスト・イン・北京』という邦題で、2012年3月2日、日本でもDVDが発売。
近年、世界の主要映画祭に出品された作品でも、残念ながら、なかなか日本劇場公開に結びつかないので
たとえDVDであっても、この『蘋果』が日本語字幕付きで観られるのは、諦めかけていただけに嬉しい。
 
 
主要登場人物は、地方から出てきて北京に暮らす階層違いのふた組の夫婦、
ピラミッドの底辺→出稼ぎ労働者・蘋果と安坤、ピラミッドの頂点→成功して財を成した林東と王梅。
マッサージ師として働く蘋果が、勤め先のオーナー林東に強姦され、妊娠したことで、4人の物語が動き出す。
抽象的な説明になるけれど、中国社会が急速に発展する中で
それぞれ何かを見失い、感覚を鈍らせているふた組4人の男女が
まるでズレた歯車のように虚しくイビツに回転していくヒューマンドラマ
 
本作品はよく“若い女性が勤務先のボスに強姦される話”、“激しい性描写”と
センセーショナルに伝えられているので
目を覆いたくなるようなヴァイオレンスシーンや、心がズシンと重くなる暗い話を想像していた私。
でも、後に蘋果を強姦する中年男・林東と売春婦のやり取りを描いた冒頭のシーンで
自分が予想していたものとのズレを感じる。
だって、この林東、卑劣な強姦魔というイメージじゃない。
売春婦から、「用事があるから早く済ませちゃって」と言われた林東は
「急いで出来るものじゃないから、じゃぁ今日はやめておく」と言って
指一本触れていない売春婦に、料金を支払い、帰してしまうのだ。 しかもお車代まで添えて。
“お客様は神様”の日本では、こんな売春婦の接客態度は有り得ない。 
用が有って時間が無いなら、最初から仕事なんて受けるなヨ!とお叱りを受けて当然。
買春という行為を褒めはしないけれど、こんな図々しい売春婦を怒鳴るどころか
お金まで上げちゃう林東が、やけに大らかなイイ人に見えてしまった。
 
問題の強姦シーンも、私が想像していた強姦とは違う。
冒頭のシーンを観ただけでも、林東が、金や権力をかざし
無抵抗な部下を強姦するような経営者とは思えなかったが、案の定、蘋果の方にスキが有り過ぎ…!
若くて綺麗な女の子が、勤め先の空き部屋で、ベロベロに酔って、パンツ見せながらゴロゴロしていたら
ごく普通のオジさんでも、魔が差す可能性は大いにアリ。 蘋果、あなた、自業自得ですから。
 
とにかく、まぁ、買春、強姦、床上戲は、物語の肝ではなくプロローグで
現代中国社会が抱える階級格差価値観の変化、道徳観の崩壊といった問題を引き出すキッカケ。 
だから、蘋果の妊娠が判明するこの後の展開から、さらにぐいぐい引き込まれる。
この後の林東と安坤が、“従業員を強姦する成金経営者=傲慢な悪人”と
“妻を寝取られた下層の労働者=可哀想な被害者”という有りがちな人物像で描かれていないのも
物語をよりリアルで面白いものにしている。
 
仕事では成功し、豊かな生活を手に入れたものの、子供の居ない林東は
当初、蘋果を強姦したことを否定していたのに、彼女の妊娠が判ると
その子の父親は自分ではないかと主張を始め、おなかの子を欲しがるようになる。
そして出産後、血液型検査で我が子と判明すれば、10万元で赤子をお買い上げする契約を、安坤と結ぶ。
 
そもそもこの契約は、恐喝まがいに慰謝料を請求した安坤の側から、提案されたもの。
安坤は、妻・蘋果が強姦され、誰のものとも分からない子を妊娠したからって、めそめそウジウジしていない。
自分と愛妻に降りかかった屈辱と悲劇までもを前向きにチャンスと捉え、ひと儲けを企むとは
ビンボー人ならではのしたたかさ…!
 
種の保存に執着する成金と、金への執着から妻子をも利用する下級労働者。
どちらも形振り構わず、自分の身分で有るものを使って、無いものを手に入れようと必死。
 
 
映画の原題『蘋果』は、先ほどから何度も出てきているように、マッサージ店で働く女性主人公の名前で
日本語に訳すとりんごの意味。 実際には、このような名前の中国人は珍しい気がする。
一度だけ台湾映画『夢遊ハワイ』に“小蘋果”と呼ばれるセクシー衣装の檳榔売りが登場したのを記憶。
その映画の日本語字幕では“アップル”と訳されていた。
そう、アップルちゃん。 本名というより、お笑い担当のオネェや三流お水の源氏名という印象 (笑)。
本作品では、蘋果は単純に主人公の名前であると同時に
“林東が誤って蘋果(りんご)をかじってしまったばかりに悲喜こもごもが巻き起こる”
という意味も込められているみたい。 まさに禁断の果実
 
 
 
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                                                         (クリックで拡大)
出演は、マッサージ嬢・劉蘋果に范冰冰(ファン・ビンビン)、
蘋果の夫で、ビルの窓ふきを仕事にする安坤に佟大為(トン・ダーウェイ)、
マッサージ店・金盆足療中心オーナー林東に香港の梁家輝(レオン・カーファイ)、
林東の妻・王梅に台湾の金燕玲(エレン・チン/エレン・ジン)と、中香台の有名俳優が集結。
 
大陸の美人女優・范冰冰が、大胆な濡れ場を演じたことが、どうしても大きく取り上げられるけれど
『ラスト、コーション』湯唯(タン・ウェイ)レベルの脱ぎっぷりを期待している人には、ガッカリだと思う。
范冰冰が出しているのは、案の定、腕と背中とおみ足くらいだから。 
まぁ全部出せば良いというものでもないし、当時まだ20代の大陸人気美人女優が
ここまでのおしとねシーンを演じるのは、やはりそれなりの覚悟が要ったのでは。 
お飾りと言われてしまう美女ゆえの宿命に反発するかのように、進んでヨゴレにも挑んでいるように見受ける。
范冰冰は、この役に入る前、実際に一ヶ月マッサージ店でマッサージ嬢の体験もしたそう。
また、酔って強姦されるシーンでは、実際に二鍋頭をたんまり呑んで、演じたらしい。
 
佟大為は、美男とは言い難く、ヌボーッとしていて、なんかイイ人っぽく見え
これまで誠実な青年の役が多かったので、お金欲しさに身内まで利用する安坤に扮しているのは新鮮。
でも、この安坤も、佟大為が演じると、やはり根っこから腐った知能犯というより
ちょっぴり悪知恵が働き、衝動的に行動する予測不能な田舎者に見えるから、そこに救いが感じられる。
 
ゴールドのネックレスとセカンドバッグが似合い過ぎる梁家輝が扮する林東は
前述のように、極悪強姦魔という印象ではない。
特に、自分の子かも知れない赤ちゃんが蘋果のおなかの中に居ると分かってからの喜びを隠せない様子は
滑稽で笑いを誘う。 中国では、妊婦が左側に寝ると男児が生まれるという言い伝えが有るらしく
林東は、蘋果&安坤夫婦の家にまで押し掛け、蘋果にベッドの左側に寝ろと指示まで出したりする。
 
金燕玲は、梁家輝の妻役には、年季が入り過ぎているようにも感じる。
実年齢では、梁家輝より4歳しか年上ではない1954年生まれで、ほぼ同世代。 
本作品で、50代金燕玲のベッドシーンは、私にとって、若い范冰冰の何倍も衝撃的であった。 お姐様、迫力。
 
 
 
予想を良い意味で裏切ってくれた。 こういう作品だとは思っていなかったので。
いわゆる社会派作品の重さはさほど無く、道徳観を押し付けるような説教臭さもなく
現代中国の病んだ部分を、時にブラックなユーモアにまで変えて描いており、期待以上に面白かった。
 
蘋果が勤務するマッサージ店・金盆足療中心のさり気ない描写も気になる。
私が北京で利用するような、あちらの典型的な中の上レベルの足つぼマッサージ店。
私は女性だから今まで気付かなかったけれど、ああいうお店の女の子って
男性客から、あんなに色々セクハラ受けているわけ…?!
店主も、それを容認しているのか、既婚女性は雇わない。
偶然かも知れないけれど、改めて考えてみたら、私、北京のこの手のお店で
既婚女性のマッサージ師にマッサージしてもらったことが無い。
 
2010年、李玉監督と范冰冰が再びタッグを組み
第23回東京国際映画祭主演女優賞を獲得した『ブッダ・マウンテン』より、こっちの方が何倍も好き。
先に観た『ブッダ・マウンテン』に大した思い入れが無かったから、余計高評価になったのかも。
逆に、制作年度順に、先に本作品を観ていたら、『ブッダ・マウンテン』に失望したかも知れない。
このような作品が映画館で上映されず、ひっそりとDVD化され、あまり多くの人の目に触れないまま
1~2年後にすーっとTSUTAYAの棚から消えてしまうのは残念。

新食感!江口洋介もシチリアでモディカチョコレート♪

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故・児玉清の後釜に江口洋介を司会者として迎え再開したNHK『世界びっくり旅行社』
2012年3月27日再開第1回目の放送を録画して鑑賞。
 
この第1弾では、新司会者・江口洋介自らがイタリアはシチリアへ。
街の様子や食べ物を取材する中、“モディカ・チョコレート”をチラッと紹介。
ヴァル・ディ・ノート後期のバロック様式の街として世界遺産に登録されたモディカのチョコレート。
日本で1~2年前、他の番組も、“夏でも溶けないチョコレート”として紹介したことが有るとか。
 
高温でも溶けないチョコレートなんてマズそ…。
私が食べた人生で一番不味いチョコレートは、Made In タイランドであった。
口の中でなかなか溶けず、まるで蝋を食べているかのよう。 常夏の国ならではの工夫なのだと納得した。
日本の安い板チョコも、以前は硬く溶けにくかったが、近年は安物でも、口溶け滑らかを売りにする事が多い。
 
 
ところが、溶けにくいと言われるモディカのチョコレートは、意外なことに美味しいのだ。
基本的にイタリアのお菓子にはさほど興味が無く、例えばチョコレートだったら、ベルギーやスイスの方が
種類が豊富で味も格上だと思っているけれど、モディカのチョコレートには、新鮮な驚きが。
 
私がイタリアの某業者に戴いて食べたのは、Cio Mod(公式サイト)というメーカーの“NEROPURO”
その業者は、普通の“溶けやすいチョコレート”も売っているのだけれど
そちらは本当に普通で、これといった特徴が無く、わざわざ輸入する会社は無いだろうと思わせる品であった。
でも、業者が「こっちの方がずっと高級」といって私にくれたモディカのチョコレートは、ホント、別物。
値段は普通のより高いけれど、それだけの価値あり。
これまでこのブログに出していなかったが、『世界びっくり旅行社』で紹介されたので、この機会に。
 
 
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箱の大きさは、だいたい14センチ×5.5センチ。
細かく砕いたピスタチオ入りのダークチョコレート。
 
 
見た目は、そんなに美味しそうではない。
冷蔵庫の中で劣化した市販のカレールーのよう。
 
原材料は、基本的に、カカオマス砂糖のみ。 
あとは、天然の香料を加えたり、この場合は、トーストしたピスタチオを混ぜている。
 
一説には、16世紀、スペインのシチリア支配時代に伝えられたという伝統製法で最も特徴的なのは
全ての工程が手作業で、カカオマスと砂糖を低温で混ぜ合わせること。 決して煮溶かしたりしない。
結果、どういう物になるかというと
口にした時、シャリシャリしたチョコレートらしからぬ食感のチョコレートになる。
上の画像だとよく分からないけれど、チョコレートの中にキラキラ光るお砂糖の結晶が沢山。
 
新食感! 硬い、溶けない、…なんてチョコレートとして致命的な欠陥にも思えるが、不思議とイケる。 
私は、このピスタチオ以外に、柑橘風味のも食べたけれど、どちらも美味♪
他にも、ヘーゼルナッツ、アーモンド、アニス、カフェ、シナモン、唐辛子、ミルク等、ラインナップ色々。
 
 
ちなみに、イタリア人はこれを“モディカ・チョコレート”とは呼ばない。 
モニカ・ルインスキーじゃないんだからサ… (痛恨!クリントン元大統領)。
単純に、Cioccolato di Modica チョッコラート・ディ・モーディカ(モディカのチョコレート)、
もしくは、Cioccolato modicano チョッコラート・モディカーノでOK。

映画『イップ・マン~誕生』

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【2010年/香港/100min.】
1905年、中国広東省佛山市。 6歳の少年・葉問は、義兄・葉天賜と共に、陳華順の詠春拳武館に入門。
一年後、師匠・陳華順が病に倒れたため、武館を引き継いだ一番弟子・吳仲素のもと
葉問、葉天賜、そして妹弟子・李美慧は、日々修業を積み、共に成長していく。
やがて青年になった葉問は、美慧や、偶然出会った副市長の令嬢・張永成から想いを寄せられるが
そんな事には気付かぬまま、1915年、香港へ渡り、聖士提反書院に入学、
中国人を“東亞病夫”と侮辱したイギリス人を遣り込め、一躍有名人となる。
ある日、薬局・正心堂へ出向いた葉問は
そこの店主・梁璧という老人が、意外にも詠春拳の達人であることを知る。
そして、梁璧を新たな師と仰ぎ、梁璧が考案した革新的な詠春拳を習得。
1919年、大学を卒業し、ついに帰郷するが、佛山には戦争の暗い影が忍び寄り
北野行雄という日本人貿易商が幅を利かせはじめていた…。
 
 
葉偉信(ウィルソン・イップ)監督×甄子丹(ドニー・イェン)主演による『イップ・マン~序章』(2008年)、
『イップ・マン』(2010年)に引き続き、またまた葉問(イップ・マン)関連作品。
今度の監督は、『八仙飯店之人肉饅頭』(1993年)の邱禮濤(ハーマン・ヤウ)
正直なところ、特別興味の無い作品なのだけれど、それでも私が葉問関連作品を片っ端から観るのは
ひとえに、近い将来公開される王家衛(ウォン・カーウァイ)監督×梁朝偉(トニー・レオン)主演による
『一代宗師~The Grand Master』の予習のため。
 
本作品で描くのは、後に詠春拳の偉大な師匠となる葉問(1893-1972)の若かりし頃、少年期から青年期。
言うなれば、“阿問アヴァン葉問師匠” (←パクらせて頂きました、『ココ・アヴァン・シャネル』)。
物語は、1905年6歳の頃に幕を上げ、1929年に幕を下ろす。
『イップ・マン~序章』が、1935年からの話なので、あれの6年前までのエピソードということになる。
 
最初から最後まで武術の修行と対戦に明け暮れるアクション映画かと予想していたら
案外、他の要素も盛り沢山。
幼い頃から本当の兄弟のように育った義兄・葉天賜、妹弟子・李美慧との長きに渡る関係を軸に
成長と共に変化する3人の均等、恋愛、嫉妬、武術の革新と保守的な師という壁、
屈辱的な時代の中で芽生える中国人としての誇り、そして裏切り…、などなど
葉問が、多感なお年頃で通過する様々な出来事を詰め込んだ一種の青春映画
 
葉問は、いつも長袍を身にまとった伝統的な中国人武術家という印象が強かったので
特に、香港留学時代を描いた部分は新鮮。
 おぉー、葉問がポロシャツ着てフィールドホッケーやっているわぁ~、…みたいな驚き。
英語も、この香港留学時代に習得したようだ。
 
解せないのは、物語の幕が開く1905年に、葉問少年が6歳であるということ。
葉問は1893年生まれと言われているので、1905年には12歳前後なのでは。
この物語は、一体どこまで史実に基づいているのだろうか。
ネタバレになるといけないので、ここにはハッキリ記さないけれど
義兄・葉天賜が、終盤に明かす突飛な告白にもビックリ。 あれ事実?
『インファナル・アフェア』以上にへヴィな潜伏工作ではないか。
 
 
主人公・葉問に扮するのは杜宇航(デニス・トー)
同じ邱禮濤監督による短編作品、オムニバス『香港四重奏』(2010年)の中の『もち米炒飯』でも
主人公を演じているけれど、あちらではアクション無し。
実は、甄子丹版『イップ・マン』にもちょこっと主演 (↓)。
 
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でも、杜宇航が主人公でたっぷり出演している長編作品は観たことが無いので、実力は未知数。
…と言う以上に、「杜宇航で大丈夫なの…?!」という不安が大きかった。
ところが、いざ映画を観てみると、予想に反して好演。
元々武術に秀でているから、ひとつひとつの動きが指の先まで美しいのは勿論のこと、存在自体に気品漂う。
“武術家=粗々しい無骨な男”ではなく、杜宇航版青年葉問はノーブル。
お醤油顔で、眉毛がやけに整っているせいか、お公家さんオフの歌舞伎役者のようにも見える。
だから益々ノーブルな印象を受けるのかも。
 
 
甄子丹版『葉問』と本作品を掛け持ちしている俳優は他にも。
葉問の義兄・葉天賜役の樊少皇(ルイス・ファン)がそうだし
詠春拳の宗師・陳華順役の洪金寶(サモ・ハン・キンポー)もそう。
この洪金寶が、一番弟子・吳仲素役の元彪(ユン・ピョウ)と一戦を交えるシーンは
香港アクション映画ファンには貴重かも。
 
私にとっては、“はやし・ゆき”こと(←自分でそう言っている)林雪(ラム・シュー)
後に葉問の妻となる張永成の父で副市長の張浩天に扮している方が貴重。 珍しい、セレブな林雪!
 
娘・張永成は、林雪に似ても似つかない黃奕(クリスタル・ホアン)が演じる。
この役は、甄子丹版だと熊黛林(リン・ホン)、梁朝偉版『一代宗師』だと韓国の宋慧喬(ソン・へギョ)
余談になるが、甄子丹版を観た方大同(カリル・フォン)
ズバリ<張永成>という曲まで作っている。(→どういう曲かは、こちらを参照)
 
目玉人事は、葉問が香港で師事する薬局・正心堂の店主・梁璧に扮する葉準(イップ・チュン)
ホンモノの葉問ジュニア。 映画の最後に登場する小さな男の子が、このおじいさん。
1924年生まれだから、撮影した頃は85歳くらいか。
『天使の涙』に出てくる金城武のパパ陳萬雷(チャン・マンレイ)
ちょっと似ているなんて思ってしまったのだが、いやいや、さすがは体内に葉問のDNAが流れる
リアル葉問ジュニアだけあり、ご高齢にしては、動きにキレがある。
 
こちらは目玉という程ではないが、葉問の妹弟子・李美慧の子供時代を
『ミラクル7号』男児に扮した徐嬌(シュー・チャオ)が、ちゃんと女児として演じている。
徐嬌は、話題の映画、幾米(ジミー)原作の『星空~Starry Starry Night』では主人公だし
『サンザシの樹の下で』周冬雨(チョウ・ドンユィ)らと共に、大陸90年代生まれの新世代女性スター
“90後小花旦”のひとりに数えらることもあるし、成長株。
 
 
日本人ならどうしても気になるのは、北野行雄という日本人貿易商役の澤田拳也
中華圏での活動が続き、有名スターとの共演も多い。 『大魔術師』は、日本で公開されるだろうか。
 
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この作品のビミョーなワンレンは地毛、それともズラ…? 
この髪型だと、ドラマ『恋愛ニート』仲間由紀恵のウザい上司を演じている時の橋本じゅんのよう。
帽子を被って登場する時は、喪黒福造(笑ゥせえるすまん)の面影さえも。
髪型が独特すぎて、ついつい目が頭部ばかりを追ってしまう…。
 
北野の台詞は、基本的に日本語。
後半のクライマックス、「“ごちゅうそ”を殺せ!」では、「…? 誰それ…??」とキョトン。
次のシーンでターゲットが登場し、ようやく“ごちゅうそ”が“吳仲素”であることに気付く。
 
吳仲素、日本語字幕では、“ウー・ツォンソウ”なのだ。
最初から字幕に漢字で表記されていたら、“ごちゅうそ=吳仲素”だとすぐに分かったのに…。
何度でも言います、日本語字幕で中国語の固有名詞を片仮名のみで表記するのは紛らわしいだけで
何のメリットも有りませんから…!!!
 
 
これっぽっちも期待していなかったので
葉問の若かりし日々のエピソードを綴ったエンターテインメント作品として、それなりに楽しめた。
前に葉問関連作品を2本鑑賞済みなので、キャスト比較をしたり
本作品から、後々の話に繋がる伏線のようなものを感じ取れたりするのも、それなりに楽しめた理由。
音楽の使い方は、好みに合わず、しばし鬱陶しくさえ感じてしまった。
でも、主演の杜宇航は、ネガティヴな予想を覆す出来であった。
 
ところで、中文Wikipediaによると、邱禮濤監督の新作は、『八仙飯店之人肉饅頭』の続編を思わせる
『九仙飯店之人肉蓮蓉包(九仙飯店の人肉ハスの実餡饅頭)(…!)になっているのだが
マサカよねぇ…?!上映予定日が、存在しない2013年2月31日になっている事からして怪しさムンムン。
邱禮濤監督、イタズラの書き込みにシャレで返して、もう『九仙飯店之人肉蓮蓉包』撮っちゃえば~?!

北京2011:チャイニーズスウィーツ♪

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とっくの昔に2011年は暮れ、旧暦でも年を越してしまった…。
私の旅の備忘録、北京2011は、いい加減終わらせるつもりだけれど
最後にどうしてもチャイニーズスウィーツだけは出しておかねば、…せめて3月中に。
会計年度さえ終わらなければ、広い意味で、まだ2011年。
 
ここに挙げるふた品は、どちらも香港の有名店のもの。 中華のスウィーツだったら、香港系が一番好きかも。
  

★ 滿記甜品 Honeymoon Dessert : 焗荔茸西米布甸

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日本人旅行者にもお馴染みの香港の有名スウィーツ店、
满记甜品(滿記甜品 Honeymoon Dessert)は、大陸にも進出しており、北京でも何軒かチェーン展開。
私は、王府井の东方新天地(東方新天地)へ行ったついでに、ふらぁーっと立ち寄った。
ショッピングモールの一角にあるこの支店は、狭くて、雰囲気も良くないので
ゆっくりお茶したい人には不向き。
その代わり、長居する客が少ないから、混んでいても案外回転は良い。
 
このお店で、日本人が必ず注文する物と言えば、芒果班戟(マンゴー・パンケーキ)や楊枝甘露だろうか。
私はそれらをパスして、迷わず“焗荔茸西米布甸”をオーダー。
英語の説明だと、“Baked Mushed Taro Sago Pudding”。
つまり、タロイモのペーストタピオカを和えた一種の焼きプリンで、温かな状態でサーヴされる。 
ひとつ19元也。
 
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タロイモのペーストは、洋菓子で使われるマロンペーストより素朴な味わいで、和風の餡より甘さ控えめ。
もわっと温かで、まったりした中に、タピオカのプチプチした食感。 疲れを取ってくれる優しい甘さで美味♪
 
 
 
◆◇◆ 满记甜品 Honeymoon Dessert : 新东方店 ◆◇◆
东城区东 长安街 1号 东方新天地 地铁层 BB05A单元
 
 地下鉄1号線 王府井
   ショッピングモール东方新天地は地下鉄駅直結  满记甜品は地下鉄に繋がっている階に
 
他、私の宿泊ホテル近くのショッピングモール、都汇天地 City Mallの中や
华贸中心、西单大悦城、新中关、东直门来福士、西直门店など
北京市内に約10店舗はあるはず
 

★ 利苑 : 乾清棗皇糕

ここ数年、北京に行く度に必ず一度は立ち寄る広東料理のレストラン利苑 Lei Garden
ランチで、色々点心類を食した後は、いつももちろん甜品もオーダー。
でも、これまでなぜか注文したことが無かったのが、この“乾清棗皇糕”
お値段は、ひと皿に4個盛られ、30元也。
 
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お、お、美味しい…。 美味し過ぎる。 この画像で分かるだろうか、この弾力。
米粉で作られた薄く平たい一種のお餅のような、ういろうのような物を三層に重ね蒸した温かなお菓子で
私の好物、タイのスウィーツ“カノムチャン”にそっくり。
カノムチャンはパンダンで香り付けした緑色のお菓子だけれど
こちらは名前を見て分かる通り、ナツメで味付けされた赤いもの。 つまり、ナツメ味のカノムチャンって感じ。
カノムチャンが好きな人は、絶対コレ好きでしょー。 
いや、ナツメの甘酸っぱさが加わった分、カノムチャンより美味しいかも。
 
 
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服務員から、日持ちは数日大丈夫だと聞いたので
私同様カノムチャン好きな母に、これをお土産に買って帰ることにする。
私、今まで、レストランでお願いする“打包”というのは
食べ残した物をお持ち帰り用に包んでもらう事だと思い込んでいて
ホテルに宿泊する旅行者なので、食べ切れなくても“打包”を頼んだことは無かったのだけれど
食べ残しじゃなくても、メニューにある物は、何でも全て新たに“打包”してくれるという事に、今さら気付いた。
お値段は、店内で食べようと、テイクアウトだろうと同額。
乾清棗皇糕は、直径12センチ程のプラスティック容器に、2ポーション入った。 しめて60元也。
 
北京滞在中は、ホテルの部屋の冷蔵庫で保管。 
帰国の際は、保冷材など一切無く、常温で、手荷物として持ち帰ったけれど、まったく問題ナシ。
 
お米でできている物だから、そのままだと硬い。
食べる際は、電子レンジでちょっと温めると、簡単にふっくら柔らかになり、お店で食べるのと同じ美味しさ♪
母も大満足。 これ、私の北京定番土産になると思う。
 
 
 
◆◇◆ 利苑 Lei Garden ◆◇◆
お店の情報は、こちらから。

張國榮に想いを馳せつつ山形土産の甘味をば。

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私が命日を記憶している数少ない芸能人は、李小龍(ブルース・リー)と 
4月1日に突然自ら命を絶った張國榮(レスリー・チャン)くらい。
あれからすでに9年も経っているのに、人々は、4月1日になると、張國榮について語る。
日本にもファンは沢山居るけれど、やはり中華圏での人気は未だ絶大。
 
中華圏の有名人たちの微博上での哀悼を読みふけってしまった。
生前の張國榮と交流が有った人は勿論のこと、80後の人気作家・韓寒(ハン・ハン)
黄曉明(ホアン・シャオミン)のように、本人と直接接点の無かった人まで彼の死を悼んでいる。
ちなみに黄曉明は、命日に『欲望の翼』を再見したそう。
あの眼力も美しい一挙手一投足も真似できるものではない、と。
 
張國榮が監督した短編映画『煙飛煙滅~From Ashes To Ashes』に出演した王力宏(ワン・リーホン)
「僕は彼から言われ、彼のことを“Uncle Leslie”と呼んでいた。 
君はひとりで香港にやって来て、知り合いも無く、広東語も不得手で、家族はアメリカだから
僕が君の香港の家族になるヨと言ってくれた。 Uncle Leslie, I miss you!」と
優しかった張國榮の想い出を語っている。
 
呼び方に関しては、『さらば、わが愛~覇王別姫』を監督した陳凱歌(チェン・カイコー)監督も。
出会ったばかりの頃は“國榮”と呼んでいたけれど、それを香港人に笑われたので
“萊斯理(Leslie)”と呼んだら、最初キョトンとして、そして笑った、…という微笑ましい想い出。
 
来年は、没後10周年か。 早い。
私も、『欲望の翼』とか『ブエノスアイレス』が観たくなった。 この2本が、私の張國榮最高峰かも。
あっ、でも『覇王別姫』での張國榮も捨て難い。
 
 
話変わって、母の山形土産。 母が山形へ行くのは珍しい。 
他にも周囲で山形へ行く人が居ないので、私が山形のお菓子を食べるのも珍しい。
 

★ 清川屋 : 手づくり 笹巻

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大きさは、幅8センチほど。
灰汁水に漬けておいたもち米を笹の葉で包み、いぐさの紐を結び
木アクと一緒に約4時間じっくり煮込んだ三角形のちまき。
 
 
清川屋(公式サイト)“手づくり 笹巻”。 笹の葉で包んだ三角ちまき
 
私は、その昔、“ちまきは蒸して作る”ものだと信じていたので
台湾では灰汁(アク)で煮て作ると聞き、意外に思った。
その後、日本でも地方によって、その手法で作られるちまきが結構あると知り
試しに、鹿児島“あくまき” を食べたら、ひと口、ふた口は美味しく頂いたものの
だんだん灰汁のクセが気になってきて、ギヴアップ。
以降、灰汁で作ったちまきを、あまり食べたいとは思わなくなった。
 
この“手づくり 笹巻”は、やはり灰汁を使った伝統的な手法で作られたちまき。
灰汁で煮て仕上げるだけではなく、準備の時点で、もち米を灰汁に漬けておくという、灰汁のダブル使い
“あくまき”で懲りてから、随分年月が経っていたので、あまり気は進まないが、食べてみることに。
 
出来立ての感じに近くするため、説明書きの通り、熱湯で3分茹でてみる。 
上手に包んだ2枚の笹の葉を開くと、中には、飴色のちまき。
これに、セットになっている黒蜜、きなこ、粉末状の黒糖を付けて食す。
 
綺麗な飴色は、灰汁のダブル使いの証し…。
少々怖気づきながらも口にしたら、あら、大丈夫。 苦手な灰汁のクセを感じない。
お米の粒々はほとんど残っていないけれど、お餅ともちょっと違う感じで、柔らかく、ねっとりした食感。
 
無難に、きなこと黒蜜で頂くのが特に気に入った。
黒糖も素朴な味わいで、それなりに美味しいけれど、黒糖だけだと水分が無いから。
 
 
賞味期限は、冷蔵で10日間。 灰汁を使うと、保存性が高まるらしい。 昔の人の知恵。
私は意外にもこの笹巻の灰汁が気にならなかったが、これでも駄目という消費者のためには
灰汁を使っていない笹巻も販売。
灰汁を使っていないから、ちまきの色は白。 保存性はやや落ち、賞味期限7日とのこと。
 

★ 港屋 : 出羽の久寿

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17センチ×12センチの薄い箱に、色とりどりの葛菓子が多数。
ひと粒の大きさは、形によってまちまちで、だいだい2センチから3センチほど。
 
 
港屋0235-22-1955)の“出羽の久寿”は、“久寿(くず)”とおめでたい字を当てた葛菓子
そのまま食べることも、葛湯にすることも出来る。
 
まずはそのまま食べてみたら、ほぼ硬めの落雁
落雁にお湯を注いでも、葛湯にはならないわよねぇ…?! 試したこと無いけれど。
それが、落雁とそっくりなこのタブレットに、お湯を注ぐと葛湯になるなんて、なんか不思議。
 
葛湯を作るには、「3倍のお湯を注ぐ」と説明書にある。 この“3倍”の意味が分からない。 
タブレットひとつの体積に対しての3倍だったら、お湯の量が少ないように感じる。
 
まったく分からないので、小ぶりのお湯飲みに、大きさの異なる葛を3ツ入れ、お湯を注いでみたら
適度にドロッとして、いい感じ。 
味は、色によって異なり、抹茶、紅花、生姜、紫芋、小豆など色々有るようだけれど
ハッキリ言って、大差無し。
どれも懐かしい感じがする優しい甘さ。
 

★ 亀や : 味の逸品 甘納豆 はなまめ

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袋は幅5センチほど、お豆は一個4センチほど。
砂糖控え目にしっとり仕上げた花いんげん甘納豆
 
 
この“味の逸品 甘納豆 はなまめ”は、湯野浜温泉・亀や(公式サイト)で売られている物らしい。
袋には、“販売者”として来ばえちゃ本舗(品質管理センター0120-230-559)と記されている。
 
ひと袋の中には、花いんげん甘納豆6個入り。
お豆を数える量子は“個”じゃなくて“粒”? 
あまりにも丸々と立派なので、“ひと粒、ふた粒…”なんて数えたら、申し訳ない感じ。 
大きくて、黒くツヤツヤで、まるで栄養のいい南国のゴキブリのよう。
…なんて表現したら、褒め言葉にならないどころか、食欲を減退させ、お豆に失礼。 でも、それくらい立派。
 
ふっくらホクホクに炊けていて、程よい甘さ。
一個が大きいから、6個でも結構な量。 美味しいのにヘルシーなおやつ。
 

★ 住吉屋 : おひながし

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大きさは、物によってそれぞれ。 一番大きな鯛の形の物で、長さ15センチほど、小さな物で約5センチ。
中にこし餡を入れた煉り切り
 
 
住吉屋0235-22-5227)の“おひながし”
今頃お雛さま?って感じだが、あちらでは、旧暦で桃の節句を祝う風習が残っていて
この“おひながし”は4月上旬まで販売されているのだと。 
 
箱の中には、鯛、なす、柿、バナナ、桃をかたどったお菓子が5ツ
桃の節句だから桃。 鯛となすも、御めでたい食べ物。 よく分からないが、柿も良しとしよう。
でも、バナナはどうなの…?! ひとつだけ外来種。 昔は、贈答に使うほど高級品だったから…?
 
私は、柿と桃を食す。
煉り切りと聞いていたけれど、練り切りに見えない。 見た感じは、餅菓子のよう。 こういう蒲鉾もある。
でも、食べてみたら、やはり練り切りであった。 
 
 
色が濃過ぎて、あまり上品な感じがしないと思ったけれど
慣れてきたら、なんかキッチュで可愛らしく見えてきた。 

吳建豪のハッピはデザインBy村上隆

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美大生がいう“芸祭”とは、美大の学園祭のこと。
一般大学の大学生にとっての学園祭と同じで、別に他に大そうな意味は無い。
ところが最近では、世間の皆さまにとって“芸祭 GEISAI”とは
村上隆が主催するアートイベントの名称と受け止められているようだ。
 
先日、今年春の芸祭に参加した蜷川実花が自身の微博に、村上隆とのこんなツーショット写真を。 (↓)
 
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この写真で村上隆が着ているハッピを見て、「あぁー、コレだったのか…!」と。
怪しいイタコに扮した吳建豪(ヴァネス・ウー)が身に付けていたハッピと同じ。
エリ元に、日本語で「死ぬまで芸術やりますか? 芸祭実行委員会」の文字。
 
ドラマでこれを見た私は、このブログに「なぜ芸祭のハッピ? 
ドラマ制作スタッフに日本の美大留学経験者が居るのか?!」と記したが、誤りであった。
 
村上隆の芸祭は、“藝祭 GEISAI TAIWAN”の名称で近年台北でも開催されている恒例イベント。
会期中、日本から有名なアーティスト、デザイナーらが、もちろん現地の有名人も台北の会場を訪れて
(“台湾の爵(しゃく)ちゃん”嚴爵(イェン・ジュエ)盧廣仲(クラウド・ルー)もステージを行うくらいだから
かなり注目度の高い催しになっていると推測) イベントを盛り上げ、台湾の新たな才能を発掘。
だから、このハッピを持っている台湾人が台湾に居たところで、何の不思議も無い。
 
すっかり忘れていたけれど、思い起こせば、そもそも芸祭は台北で開催される以前から台湾と繋がりが。
2008年には、吳建豪と同じF4のメンバー、朱孝天(ケン・チュウ)が東京で開催の芸祭のために来日し
ほら、やっぱりこのハッピ…  
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ハッピをよく見たら、文字の上のマークは、村上隆がよく描くお花のモチーフであった。
 
民間のレベルで、実は日本と台湾って、こんなところでも結構盛んな交流が有るのだ。
村上隆や、前述の蜷川実花は、台湾での活動が目立つし。
 
 
そう言えば、私が誕生から今日までお世話になっている信濃町の大学病院で
以前一度村上隆を見掛けたことがある。 
廊下で血圧計って、看護士さんに某科に誘導されていった。 もう元気になった?

アジア神秘紀行~愛新覚羅サンと北京散策

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BS朝日の『アジア神秘紀行』が最終回。 好きで結構観ていたのに、ネタ切れかしら。
最終回は、2時間に拡張し、“清朝皇帝一族の真実~紫禁城が物語る栄枯盛衰”と題した特別篇。
これまで番組でナレーションを担当してきた貫地谷しほり北京へ飛び
清朝皇帝一族の末裔、つまり愛新覚羅サンの案内で、ゆかりの場所を巡る旅。
 
 
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中国に残る愛新覚羅家の方々の中で、今回案内人として登場したのは、愛新覚羅啟石氏という64歳の男性。
番組では名前に“后”の字が当てられていたが
愛新覚羅家でよく使われる“启”の字、つまり繁体字の“啟”の字が正しいようだ。
日本語風には“あいしんかくら・きせき”と読むそうで、貫地谷しほりは“きせきサン”と呼んでいた。
雍正帝の第9代目にあたる直径の子孫。 
世が世なら、日本の一芸能人ごときが、ガイドなんてしてもらえない、やんごとなきお家柄の方。
 
…なのだけれど、失礼を承知で言ってしまうと、ズラ以外の何物でもない頭部に目が釘付け。
遠くから見ると、新宿の安売りブランド王ロイヤルの社長に瓜ふたつ。
しかも、トークがやたら冴えていて、通訳者が訳し切れていないし、日本語字幕にも収まり切らない。
特にレストランで、西太后の好物だったトウモロコシ粉の素朴なお菓子・窩頭の由来を説明する際は
西太后の魂が乗り移ったかのようなあまりにもドラマティックな語り部っぷりに
すっかり呑み込まれてしまった私。 貫地谷しほりも、さすがにこの時はひと言、「落語家になれますね」。
 
それもそのはず、30歳まで自分が愛新覚羅家の末裔であることを知らされずに
金石声という名前で生きてきた“きせきサン”は、現役時代、中國人民解放軍八一電影制片廠で
俳優、スクリプター、助監督として働いた映画人で、中國電視藝術家協會の会員(元会員?)だそう。
まったく更新されていない“きせきサン”のブログを見付け
さそり座生まれであるという要らぬ情報まで知ってしまった。
 
 
番組の内容には、「えっ、そんな事が…? 嘘でしょ?!」という程のビックリ新事実は、ほとんど無かった。
愛新覚羅家の人々が、清朝滅亡後の新中国でどれほどの波瀾万丈を経験したか
どれほどの辛酸を嘗めてきたかは、これまでにも随分語られているし、ある程度想像がつく。
ひとつひとつのエピソードにいちいち驚く貫地谷しほりが、本当に中国史をまったく知らない人なのか
はたまた一生懸命話してくれる“きせきサン”の気持ちに応えようとしていたのかは疑問。
でも、番組を観ているのは、必ずしも歴史好きなオジちゃんオバちゃんばかりではないし
あまり歴史を知らない若い視聴者だったら、彼女に共感し易いかも知れないとも思った。
せっかくの機会なのだから、ある程度歴史を解するレポーターに、もっと突っ込んだ質問をさせたら
もっと深い内容の番組になったかも知れないと思う反面、
私自身、貫地谷しほりの素直な反応にはイヤな気がしなかったし
ほのぼのとした日中友好の番組という印象も受け、それなりに良かった。
 
最初、「げっ、まるでロイヤル社長…」と思ってしまった“きせきサン”も、非常に人柄の良い温かい方であった。
王府井の屋台街を巡る時も、字幕にはなっていなかったけれど、お店の人に何度も「私が払う」、
「私が払うから、彼女にそれをあげて」と、貫地谷しほりにどんどん食べ物を買ってあげる。
そんなの普通番組スタッフが払うものなんじゃないの。
高価な物ではないけれど、日本からやって来た孫のような女の子をもてなそうとする気持ちが伝わってきて
“きせきサン”イイ人だわぁ~、ロイヤル社長なんて思ってしまってゴメンなさい!と反省も。
ロイヤル社長なんかとは品も器もぜんぜん違うワ (ロイヤル社長は、イタリア系某展示会で
受付嬢に理不尽にネチネチくどくどと嫌味を言っている現場に居合わせ、呆れたことがある。
テレビでおチャラけていている時もぜんぜん目が笑っていないし
悪い意味で想像していた通りの人物であった。一緒に居た奥方と思われる女性がマトモだったのが救い)。 
 
 
番組でひとつ「へぇー」と思ったのは、今ではすっかり北京の観光名所となっている大山子藝術區
通称“798”を訪れたこと。 
愛新覚羅家とは一見縁もゆかりも無さそうな中国現代アートの集積地。(→798はこちらこちらを参照) 
ここが、798という国営工場の跡地であることはあまりにも有名だけれど
実は、工場が建てられる前は、歴代愛新覚羅家の墓地で
工場建設のために、国から立ち退くよう命じられたそう。
日本人以上に祖先を大切にする中国人、特にあれくらい立派なお家柄だと
それは非常に辛く屈辱的な命令だったのではないかと想像する。
 
 
北京にはボチボチ行っても、紫禁城には久しく行っていない。 
私も愛新覚羅サン直々のガイドで紫禁城見物がしたーい…! 世が世なら、あれが“自宅”とはねぇ~…。
 
上の画像は、若かりし日の“きせきサン”。 新宿ロイヤル社長を髣髴させる最近の画像は見当たらなかった。

本仮屋ユイカは次期台湾観光大使有力候補かも知れない。

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テレビねた続く。
 
1~2週間前、友人Mから、はなまるカフェにゲスト出演した本仮屋ユイカ
震災時の多大なる支援を理由に、「家族で台湾旅行をしてきた」と話していたと聞き
実に単純だが、私の中で漠然と、“本仮屋ユイカ=いい人”というイメージが出来上がっていった。
 
そして今日、テレビをつけたら、チャンネルがたまたま『王様のブランチ』DVDコーナーで
優香の後釜で新司会者に抜擢された本仮屋ユイカが、お気に入りDVDを尋ねられているところであった。
「台湾のドラマが好きです。 今は特に『ブラック&ホワイト』というドラマにハマっています。
台湾版エミー賞で5ツも賞を獲ったドラマで面白いんです」と、そう、周渝民(ヴィック・チョウ)、
趙又廷(マーク・チャオ)主演のドラマ『ブラック&ホワイト~痞子英雄』を紹介。
 
震災の支援で興味を持ち→台湾旅行→さらに台湾エンタメに対する興味までふつふつ…、なのか
それとも、元々台湾エンタメが好き→震災の支援や旅行で台湾がもっと好きに!なのか…?
まぁ、そんな事はどちらでも良いのだけれど、「K-POP大好き!」、「韓流サイコー!」と
必要以上に韓国アゲする芸能人が鬱陶しい昨今の日本の芸能界において
テレビで本心と思える言葉で、「台湾のドラマが好き!」という若手女優は稀少で、余計に好感が湧く。
 
それに何より、普通の女の子と違って、彼女のような芸能人が、高視聴率番組でこういう事を話すと
「へぇ、台湾って、そんなに支援してくれたんだぁ~」、「『ブラック&ホワイト』っていうドラマ観てみようかしら」
と台湾に関心を向ける人が少なからず出てくるはず。
もしかして本仮屋ユイカは意図的にそうしているのでは無いかも知れないけれど
芸能人の影響力を良い方向に生かし、そうやって少しずつ台湾へ恩返しする彼女を
無力な私は感心してしまうわ…。
 
 
この後、私はチャンネルをザッピングし、再び『ブランチ』に戻った時
今度は“春のトレンドリサーチ”というコーナーで
またまたたまたま台湾のバッグ、Jump From Papereを紹介しているところを目にする。 (→参照
今日はちょっとだけ台湾デー。
 
 
本仮屋ユイカ、その内、台湾の観光大使とか親善大使とか
台湾バナナ娘(←そんなの有るのか知らないけれど)とかに選ばれるかも…?
出演しているwowowで放送中のドラマ『推定有罪』も面白いし、益々のご活躍をお祈りいたします。
 
本仮屋ユイカお墨付きの台湾ドラマ『ブラック&ホワイト~痞子英雄』については、こちらから。
  私もこれにはハマった。

桜の季節に花も団子も♪

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東京に桜の季節到来。 絶好のお花見日和の本日、新宿御苑をお散歩。 入園料200円也。
今年からアルコール類の持ち込みが禁止になり、入り口で手荷物検査を行っていた。
 
御苑は、様々な樹木が植えられているため、桜密度(?)は、上野公園などと比べ低いけれど
あまりゴチャゴチャしていないこちらの空間の方が、私はずっと好き。 
 
毎年感じるお花見でひとつ残念な事は、お花見客が敷いているブルーのビニールシート。 
無粋。 景観が悪くなる。 工事現場のようで大嫌い。
桜の木の下で、大勢が一緒に飲み食いしながら楽しむ習慣は日本らしくて大いに結構なのだが
江戸時代の人々が、ブルーのビニールシートを敷いてお花見していたとは到底思えない。
多少不便でも、昔の人のようにゴザを使ってくれたら
周囲に色が溶け込み、桜の邪魔にならないハズなのだけれど…。
上野のような下町は我慢するとして、都内に一ヶ所くらい、御苑くらい
ビニールシート御法度にしてくれたら嬉しいのに…。
そんな禁止令を出したら、「庶民イジメだ!」と怒る人が居そうだから、絶対に無理であろう。 残念。
 
でも、桜はとにかく綺麗だった…! 大木に満開に咲く桜はもちろん綺麗だけれど
幹からポツンと出ている儚げな桜も可愛らしくて好き。 (→画像下段)
 
上段右の画像は、皇族が夏のお散歩で涼をとるために休憩するあずまや・御凉亭から撮ったもの。
御凉亭は、欄干が中華丼のような透かし彫りになっていてる閩南(ビンナン)様式の建築で、別名・台湾閣
当時皇太子だった後の昭和天皇の御成婚記念に、台湾在住の日本人から寄贈されたもので
設計したのは、台湾総督府をはじめ、台湾に数多くの作品を残した森山松之助
小さなあずまやだが、一応東京都選定歴史的建造物に指定されているそう。
身近に触れられる小さな小さな文化財。
 
 
そして、桜の季節には、やはり桜に相応しいお菓子を。 3ツとも笹屋伊織(公式サイト)のもの。
 

★ 桜餅 (つぶ餡/こし餡)

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大きさは、直径約5センチ。
中につぶ餡、もしくはこし餡を入れた道明寺粉のお餅を、塩漬けした桜葉一枚でくるんだ桜餅。
 
 
京都の和菓子屋さん笹屋伊織の“桜餅”は、やはり道明寺を使った関西風
色は、中の餡により、ピンクと白に分けていている。 ピンクはこし餡で白はつぶ餡
どちらかというとこし餡の方が好きなので、これまでピンクばかり食べていたけれど、今年は白もお試し。
 
お餅をくるむ柔らかな桜葉は、塩分がさほど強くないので、全体的にも優しい味。
パンチのある味を好みがちな私には、もっと塩分がキツくても良いかも。
中の餡は、つぶ餡の方がこし餡より若干甘みが強いように感じる。 気のせい?
 
こし餡でもつぶ餡でも、極端な差は無く、どちらも美味しい。
でも、一個しか選べないならば、やはりピンクのこし餡の方かしら。
 

★ 花見団子

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ピンク、白、緑、直径約3センチの三色の団子を、長さ10センチ程の串に刺したもの。
 
 
この“花見団子”は、漫画に出てくるような正しいお団子で、その見た目だけで、ちょっと楽しい気持ちに。
こんな正統派団子を食べる機会は、案外なかなか無いものだ。
 
ちょっと理解できないのは、3個全部が真ん丸ではなく、真ん中の白いのだけが、なぜかカマボコ型。
何か意味が有るのだろうか。
 
中に餡子などを入れない、甘さ控えめな素朴なお団子。
一番近いものは、そう、すあま。 でも、すあまよりもっとシットリしていて、食感もねっちり。
原材料表示を見たら、砂糖、米粉、浮粉と書いてある。 なるほど。
浮粉は、中華の海老蒸し餃子・蝦餃(ハーカオ)等の半透明の皮を作る時に使う粉。
浮粉のあのでんぷん質で、普通よりしっとりプルンとしたすあまになったのだと納得。
 
さらに、緑色のお団子にはよもぎが練り込まれているので、草餅風のすあまといった印象。
ピンクのは、着色しているだけなので、味は白いのと変わらない。
 
すあまは超地味なお菓子だけれど、結構好きなので、これも気に入った。
すあまよりシットリしている分、さらに美味しい気がする。
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