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不景気を憂いつつ、冬の柑橘系甘味をドーンと4種

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昨日、世間で盛り上がった映画関連の話題と言えば、米アカデミー賞だろうが
私にとっては、プレノン・アッシュの破産と、それに伴い、企画製作に携わっていた黒沢清監督の映画、
『一九〇五』が立ち消えとなったという話の方が、何倍もニュース性が有った。
 
プレノン・アッシュ配給の作品は数多く観ているけれど、中でも印象深いのが
『欲望の翼』、『恋する惑星』『天使の涙』、『ブエノスアイレス』といった
一連の王家衛(ウォン・カーウァイ)監督作品。
日本の観衆に、香港映画は、どたばたコメディとカンフーだけではない!と知らしめた功績は大きい。
 
黒沢清監督が、梁朝偉(トニー・レオン)、前田敦子、松田翔太らの出演で撮ろうとした『一九〇五』が
プレノン・アッシュの製作だった事は、今回この破産のニュースが出るまで知らなかった。
領土問題が勃発し、避難を浴びた梁朝偉が、出演を見合わせたこともあり
製作が頓挫し、資金繰りが悪化→結局持ち堪えられず、破産になったという。
 
黒沢清×梁朝偉コラボが発表された時、うわぁ~それ観てみたい!と喜んだけれど
その反面、よりによってなぜ今そんな事を発表するのか?!という疑問が湧いた。
あのタイミングで発表したら、梁朝偉が集中砲火を浴びるのは、目に見えていたのに…。
シラーッと撮ってしまい、ホトボリが冷めてから、発表すれば良かったものを
わざわざあの時点で発表したのは、独立したばかりの前田敦子が起こしたスキャンダルから
世間の目を反らし、彼女を守るために、思慮の浅い日本側の誰かが思い付いたフライングで、
もしかして梁朝偉は事前に知らされていなかったのでは…?と、ずっと疑っている。
何事も起きなければ、本来2012年11月にクランクインし、2013年秋に公開予定だったらしい。
黒沢清×梁朝偉コンビだったら、今年のヨーロッパの映画祭も視野に入っていたのかも知れない。
あぁーぁ、なのに、なのに…。 仮にこの企画を、どこか他の会社が引き継いだとしても
梁朝偉の出演は、プレノン・アッシュとの長年の交流と信頼関係が有ったからこそ持ち上がった話だろうから
もう幻に終わってしまうのだろう。 残念。 黒沢清監督も気の毒。
まぁ、今となっては、何を言っても後の祭りだけれど。
 
 
映画と言えば、数日前、彭浩翔(パン・ホーチョン)監督が微博で、2年前に日本の配給会社が
全国公開の予定で『恋の紫煙』を買っていることを漏らしていた。
どこが買ったのだろう。 2年前で未だ音沙汰無し? これも立ち消え? お蔵入り…??
有っても無くても生死に関わらない芸術文化というものは
歴史的、世界的に見て、国が潤っている時でないと、開花しない。
昨今の貧乏ニッポン、どうしても文化水準が落ちてしまう。 不景気とか、お金が無いって、 哀し過ぎるワ…。
 
 
気を取り直して、甘いもの♪
冬ならではの柑橘、金柑柚子を使った物ばかり、ドドーンと一気に4種類。
金柑も柚子も、子供の頃は大嫌いだったのに、今は大好き。

★ 大川屋 : 柑月

イメージ 1
 
大きさは、直径約5センチ。
金柑の甘露煮白餡と共に包んだお饅頭。
 
 
 
赤穂浪士の仇討が起きた吉良上野介の屋敷跡のそばに建つ和菓子の老舗・大川屋03-3631-3759)は
その吉良上野介にちなんだ“忠臣蔵の吉良まんじゅう”で有名らしいが、私が食べたのは“柑月”という商品。
 
よく栗まんじゅうに使われるような皮で、金柑の甘露煮白餡と一緒に包んだお饅頭。
皮しっとり。 ともすればボケっとしそうな優しい甘さの白餡に
金柑のほろ苦い爽やかさが加わり、味をギュッと引き締めている。
栗まんより、こういう方がずっと好き。 

★ 菓匠 清閑院 : 花つぼみ

イメージ 2
 
大きさは、直径3.5センチくらい。
中をくり抜いた蜜漬け柚子の中に、白羊羹を流し固めたお菓子。
 
 
 
昨年食べて気に入った菓匠 清閑院(公式サイト)、冬の限定品“花つぼみ”を今年も食す。
 
これは、中の実をくり抜いた蜜漬け柚子丸々一個の中に、白羊羹を流し固めたもの。
中の白羊羹は、羊羹というより水羊羹に近い瑞々しいもので、甘さ控え目。
柚子の皮は、柔らかに煮込まれており、口にすると、柚子の香がふわっと広がる。
 
全体的にあっさり。
柚子を丸ごと食べられ、柑橘ピール好きには嬉しい和菓子。 来年も販売してね。 

★ メゾングラス アンジュ : ゆずキャラメル

イメージ 3
 
大きさは、直径約5センチ、高さ約4.5センチ。
一番下と中央にスポンジを置き、柚子ムースバナナ・ムースを二層に重ね
表面をキャラメル・ソースで覆い、トップにラズベリーひと粒と、柚子を散らしたで飾ったケーキ。
 
 
 
続いて洋菓子。 これは、メゾングラス アンジュ(公式サイト)“ゆずキャラメル”というケーキ。
 
ムースを主体にしたケーキで、柚子ムースのみならず、バナナ・ムースとの二層構造。
酸味の効いた柚子ムースと、優しい甘さのバナナ・ムースとで、上手くバランスがとれている。
そこにさらにホロ苦甘い滑らかなキャラメルソースが加わり、全体をまろやかにまとめている。
この3ツの組み合わせ、案外合う。
 
でも、味は良いのだが、全部がフワフワで、歯応えの有る物が一切入っていない。
キャラメリゼしたナッツ類とか、何か歯応えのアクセントになる物を、なぜ加えなかったのか。
こういう“フワフワ至上主義”のケーキを作るパティシエって、日本でお菓子作りを学び
ヨーロッパで修業していない人と想像するのだが、実際のとこ、どうでしょう。

★ 金市商店 : 柚子蜂蜜

イメージ 4
 
ガラス瓶の大きさは、直径約6センチ、高さ約11センチ。 内容量350グラム。
皮ごと細かく粉砕した柚子を漬け込んだ蜂蜜
 
 
 
これ、番外。 最後はお菓子じゃなくて蜂蜜。 
京都にある老舗の蜂蜜専門店・金市商店(公式サイト)が出している“柚子蜂蜜”というもの。
頂き物で、もったいぶって取って置いたのだが、気付いたら賞味期限が迫っていたので、慌てて開けた。
 
蜜源となるお花によって、色、香り、栄養、そして味が異なるのが蜂蜜。
これは、ラベルに“柚子蜂蜜”と書かれているので、てっきり柚子のお花を蜜源にした蜂蜜なのかと思い
柚子を感じさせる爽やかな甘みなのかしら?と期待しながら
試しにヨーグルトに掛けて頂いてみたら、あららぁ~、想像していた物と違った。
柚子のお花を蜜源にした蜂蜜ではなく、柚子を混ぜた蜂蜜であった。
 
皮ごと蜂蜜漬けにした国産柚子は、細かく裁断されており、蜂蜜自体はメキシコ産。
こういう商品なので、純粋に“蜂蜜”と呼べる物ではなく、蜂蜜の加工品。
当然のことながら、柚子のお花を蜜源にした純粋な蜂蜜より、柚子の味をダイレクトに感じられる。
 
これ、プレーンヨーグルトに本当に合う。 
私はあまり食べないけれど、多分レアチーズケーキのような、ちょっと酸味の有る物にも合う気がする。
もちろん、パンにも良いし。
あと、今度試してみようと思っているのが紅茶。 
この蜂蜜と牛乳を注ぎ、柚子ミルクティーにしたら、美味しそう。
 
頂いておいてこんな事を言うのは誠に失礼だが、この“柚子蜂蜜”、千円を切った価格で
蜂蜜としては、決して高価な品ではない。
ベースに使っているのが高級蜂蜜ではなくても
柚子を混ぜるというひと手間で、ワンランク上の蜂蜜にしているアイディア勝負の商品。
今のこの瓶を食べ切ったら、自分でお取り寄せするかも。 都内で買えれば、なお嬉しい。

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