金城武が久々に出演する映画、
吳宇森(ジョン・ウー)監督最新作『太平輪~The Crossing』では

主に、黃曉明(ホアン・シャオミン)×宋慧喬(ソン・ヘギョ)、
章子怡(チャン・ツィイー)×佟大為(トン・ダーウェイ)、
そして金城武×長澤まさみという3組の男女が登場、
また日本からは、長澤まさみの母親役で黒木瞳の出演が決まっていることは、すでにこちらに記した通り。
諸々の事情で企画実現が延び延びになり、メインキャストの顔ぶれはこれまでに二転三転。
大陸明星・黄曉明は香港の劉華(アンディ・ラウ)の代わりに、
金城武は同じ台湾の張震(チャン・チェン)の代わりに起用されたとも言われているが
そんな当の彼らは、ふたりの姓を取り“黄金雙帥”、
黄金(ゴールデン)男前コンビと呼ばれ、

今から中台美男の競演にも期待がかかる。
では、他の出演者は?
黒木瞳が長澤まさみの母親役なら、父親役にも誰か日本人男優が起用されてもおかしくないと思うのだけれど
どうなることか。 黒木瞳と釣り合いが取れ、貴族役に相応しいアッパークラスオーラが漂う
そこそこに知名度の有る日本人男優って、誰でしょう…?
三浦研一なら無難に軍人役という気が。
ここには、両岸三地から、脇で出演が確定している俳優や、出ると噂されている俳優数人に着目。
情報源の信憑性の高い低いにより、各俳優を2色のマークで分別


★ 香港中国地区より

香港の歌手で俳優。
昨年は、唐沢寿明らと共演した日中韓共同制作ドラマ『Stranger6』が日本で放送されたが
続編の存在を匂わす中途半端な終わり方をして、そのままになっている。 あれ、どうなっちゃったの??
『太平輪』で演じるのは、“皮特(=Peter?)”という役名から察するに、洋行帰りの男役?

主演を張ることはほとんど無いけれど
香港映画には欠かせない脇の代表的な俳優のひとりに挙げられるであろう方中信。
ただ、あれだけ多くの作品に出演し、有名監督とコラボしておきながら
もしかしてこれまで吳宇森監督作品とは無縁だったのでは?

日本ではあまり知られていないが、映画にドラマにと出演作多数の大陸中堅俳優。
大ヒット大陸ドラマ『蝸居』で人気沸騰、さらにめちゃくちゃ面白いと評判の諜報員ドラマ『懸崖』の演技では
2012年
華鼎獎、國劇盛典といった賞レースで主演男優賞を獲得。

ちなみにこの年の國劇盛典では、鄭曉龍(ジョン・シャオロン)監督、孫儷(スン・リー)、
蔣欣(ジャン・シン)、李東學(リー・トンシュエ)、蔡少芬(エイダ・チョウ)といった
日本でも現在放送中の『宮廷の諍い女~後宮甄嬛傳』の面々が賞を受賞しまくっている他、
『イタズラな恋愛白書~我可能不會愛你』の陳柏霖(チェン・ボーリン)に
ネットで人気の男優賞(香港台湾地区)が贈られている。
私個人的には、張嘉譯といえば、映画『我らが愛にゆれる時』での印象が強い。
また、賈樟柯(ジャ・ジャンクー)監督最新作『天注定~A Touch Of Sin』にも出ているようなので楽しみ。
『太平輪』では雷義方の父親役らしいが、雷義方に扮する黄曉明とは実は7ツしか違わない。

『太平輪』で共演する章子怡とは中央戲劇學院の同期。

我が道を行くクールビューティ。
日本に比較的最近上陸した出演作は、老人ホームの主任役で出演している『桃(タオ)さんのしあわせ』で
次は『101回目のプロポーズ~SAY YES』が公開待機中。
★ 台湾地区より

随分前に活動拠点を大陸に移し、ドラマ中心に出演しているためか
台湾のベテラン俳優でありながら、日本での知名度は限りなく低い。
私生活では、なんと一夫多妻制を実行し(…!)、本妻と2号サンとで同居を続けていることでも有名。
ドラマ『光陰的故事~Time Story』でブレイクした息子・寇家瑞(コウ・ジャールイ)は、本妻が産んだ子。
寇世勳出演作では、私は特にCSで放送された『契、血に染む(別名:上海 激動の1937)~刀鋒1937』が
ものすごく面白くて気に入っていたのに、途中で視聴を断念せざるを得なくなり
今でも物語の結末が気になって気になって仕方が無い。
存在感の有る俳優のなので、映画の中での演技にも期待。

蔡明亮(ツァイ・ミンリャン)監督作品のイメージが強いので
『太平輪』のようなエンタメ超大作で見るなんて、ちょっと意外だけれど、2013年7月北京で行われた
クランクインの儀式で金城クンと談笑している姿が撮られているので、出演は確実。
最近だと、台湾偶像劇『アリスへの奇跡~給愛麗絲的奇蹟』に出演しているのを見たが
そういう娯楽作品に順応している楊貴媚には、あまり惹かれるものが無かった。『太平輪』では如何なものか。
顧の乳母役ということは、方中信の乳母役という意味? 53の女性が50男の乳母だなんて…。
回想シーンに登場するのかしら。

台湾偶像劇といえば、この林美秀! 映画にも出てはいるけれど、これまで出演作の大半はドラマ。
日本で放送される台湾偶像劇を10本観たら、その内の7本には出演しているんじゃない?!と思わせる程
偶像劇ではお馴染みの顔。 “台湾の藤山直美”とでも呼びたくなるコミカルな演技には定評があるが
最近観た『イタズラな恋愛白書~我可能不會愛你』で演じた主人公・程又青のママ役では
笑いの中にもホロリとさせてくれる部分も有って、良かったわぁ~。
ただ、大好きな女優さんではあっても、『太平輪』のような大作への出演は、楊貴媚以上に意外にも感じる。
どんな役についているのか今のところ不明だが、林美秀もまた、7月北京で行われたクランクインの儀式に
出席しているところが撮られているので、出演が決まっていることは確か。

王柏傑(ワン・ボージエ)や陳柏霖(チェン・ボーリン)も挑んだと噂されるオーディションを受け
最終的に選ばれたと言われている。
特に日本では、ドラマより映画俳優としてのイメージが強い楊祐寧は
かつて吳宇森がプロデュースした『ブラッド・ブラザーズ~天堂口』にも出演しており
吳宇森監督とは元々御縁あり。
金城クンの弟役なら、3人の内陳柏霖が一番金城系の顔立ちで、兄弟役に説得力が出そうだけれど
時代背景を考えると、楊祐寧の方が昭和なニオイを醸せる気がする。
出番は決して多くは無いが、70年代を描くドラマ『ニエズ~孽子』でも雰囲気に溶け込んでいたし。

なんとバリバリの台湾アイドルも出演…?! 元Girlの“鬼鬼(グイグイ)”こと吳映潔。
『イケメン探偵倶楽部MIT~霹靂MIT』、『夏の協奏曲~戀夏38℃』といった出演ドラマは
日本でも放送されているが、前者は駄作と認定、後者は初回だけ観てゲンナリ…。
唯一面白かったドラマ『画皮 千年の恋~畫皮』に出演の頃から、大陸でのお仕事が増え
人気うなぎ登りの正統派アイドル。 満を持して超大作に出演か?

“李威に出演の可能性あり”と希望的観測の報道も、“李威出演決定”と断定する報道も有ったが
その後確固たる証拠を見掛けていないので、結局のところ出演するのかしないのか分からない。
李威は、“台湾に暮らすキムタクの遠縁”を思わせるルックスで、アイドルとしてそれなりに人気を博し
ドラマ出演作は『トースト・ボーイ's キッス~吐司男之吻』、『求婚事務所~Say Yes Enterprise』、
最近だと『僕のSweet Devil~海派甜心』など多数。
スクリーンデビューは、路線を一新し、鄭文堂(チェン・ウェンタン)監督の『深海 Blue Cha Cha』で
アイドル色を払拭した演技が意外にも良かったけれど、それ以降映画には数える程しか出ていない。
他、台湾からは、高捷(ガオ・ジェ)の名前なども見掛けた。
あの強面で、40年代台湾裏社会を牛耳る男役とかで出演しても不思議ではない。
なお、メインキャストについては、“金城武新作『太平輪』、相手役は長澤まさみ”と題したこちらから。
出演確定の俳優の中では、林美秀が『太平輪』でどのような使われ方をするのか興味あり。
今春、カンヌで本作品の存在が初めて明らかになった際には
“アクションあり、ドラマあり、ユーモアさえあり”と紹介されていたが、林美秀はユーモアパート担当?
それとも、意外とシリアスな役回りだったりして。
