日本に潜伏する数少ない方大同(カリル・フォン)ファンの皆さま、お待たせいたしました。
ふと気付いたら、一週間もの間が開いてしまったけれど、“方大同演唱會への道②”からの続き。
(
お待たせした割りに大した内容ではないので、以下、期待せずにお読みくださいませ。)

方大同のワールドツアー2014、“Soul Boy Ligts Up”北京公演のために
初めて万事达中心(萬事達中心/北京マスターカードセンター)までやって来た私。
自分の席につき、しばらくすると、会場が暗くなり、いよいよ開演間近。
ここで日本のように「開演前にお客様にお願い申し上げます。場内での撮影、録音は固くお断りいたします」
なんてケチなアナウンスは流れない。 それどころか、方大同自身が前日微博で
「明日はいよいよ北京公演!ちゃんと携帯を充電してきてね」とまで仰ってくださっていた。
★ いよいよ開演!方大同世界巡迴演唱會“Soul Boy Ligts Up”in北京
会場が暗くなってからものの数分、予定されていた夜7時半ピッタリに開演。海外のコンサートは定刻に始まらないと思い込んでいたけれど、中国は時間厳守みたい。
(時間厳守でないのは観客の方で、最初の30分くらいは、遅刻して外から入ってくる人多数。)
ステージ後方の大スクリーンに映し出される、まるで映画のような映像とオーヴァーラップさせ
暗闇の中からいつの間にかステージ上にホンモノの方大同が降臨…!ギャーーーッ…!!
そして、ニューアルバムのタイトル曲<危險世界>でスタート。
これ、聴くのにも忍耐を要する6分以上ある曲で、特別好きではなかったのだが
ライヴで聴いたらとても良い。掴みバッチリの幕開けに、もー興奮。
くるくる変わる照明の嵐の中では、
カメラのフォーカスがなかなか合わず、良い写真は撮れないけれど

(↓)こちらに雰囲気だけでも残しておこう。
充分近いと思えるステージまでの距離だが、肉眼では、さすがに大同クンの表情までは見ることが出来ない。
わざわざ日本から持参したオペラグラスが大活躍。周囲にはオペラグラスを使っている人などまったく居らず、
“ひとり野鳥の会”状態の私は、人民の皆さまの目に奇っ怪に映ったに違いない。
もっとも、後方の大スクリーンとステージ両脇に設置されたふたつのスクリーンに
大同クンが大写しになるので、オペラグラスなど無くても大丈夫。
大同クンが写っていない時、大スクリーンには、様々なイメージ映像が映し出される。
2曲目以降は、ニューアルバムの曲は勿論のこと、過去の名曲から他人様のカヴァーまで盛り沢山。
曲によっては、ステージの両脇の小スクリーンに歌詞が出るので(↑)、そうなると会場中が大合唱。
しかし、観客が立つという習慣はあまり無いようだ。
一時間が過ぎた頃、大同クンが「さぁ皆、立って、立って!」と言うと
取り敢えず皆その曲では素直に立ち上がる。
終盤、「皆、携帯電話の光をつけて」と言って、
ペンライト代わりの電話で、会場中を
キラキラの星空のようにしたシーンも印象的。

(私はバッテリーの残量が気がかりで、やらなかったのだが。非協力的でスミマセン…。)
お色直しは2回(つまりお召し物は全部で3着)。
一度、奥様層に人気の男性セクシーアイドルみたいに、ステージ上に囲いを立て、
着替える様子を影絵のように観客に見せる“公開ナマ着替え”までやって下さった(笑)。
お召し物は基本的にブラックで、最初の登場は、襟にサテン地を配したシックなスーツ。
2着目は、金モールをあしらったグループサウンズ風(?)、
3着目は、肩にジッパーの装飾があるカットソーにスニーカーというカジュアルな出で立ち。
他にファンサービスと言えば、ファンの女の子がひとり選ばれ、ステージに上に。
(右側の写りの良い画像は、微博から拝借)
ラッキーな彼女は、名前を尋ねられると
明らかに薛凱(フィオナ・シッ)を意識した「Fiona」と即答し、会場大ウケ。
ちょっとした会話のやり取りの後、彼女をステージ上の椅子に座らせ、<麥恩莉>をピアノで弾き語り。
「
私ひとりのために方大同が歌ってくれている~!」状態。

日本人とは違うなぁ~とシミジミ感じたのは
このFionaちゃん、方大同が自分のために歌ってくれている最中に、あてがわれた椅子を勝手に立ち、移動。
ピアノを弾いている大同クンの横にちょこんと座り、彼と至近距離でバシバシ何枚も自撮りを開始。
日本人だったら、仮に「何をしても良い」と言われても、他のファンに恨まれるとか、恥ずかしいとか
色々な思いが頭の中を駆け巡り、結局最後まで同じ椅子にジッとしていると思うわ。


最初の内は、曲数を数えていたのだけれど、興奮し過ぎて、それさえも5曲目くらいでチンプンカンプンに。
たっぷり30曲くらいやったのでは?構成は、衣装とプレイする曲が何となくリンクしていて
2着目、金モールの派手な衣装の時は、アップテンポな曲を多く演奏し、会場を沸かせ、
3着目、カジュアルな衣装になると、アコースティックギターを弾きながら
肩の力を抜いた温かな曲を披露し、満場アットホームな雰囲気に。
<好不容易>で一端終了し、アンコールで<特別的人>と<關於愛的定義>を立て続けにシットリ歌い
幕を閉じる流れなんて、心に響きまくる感涙モノ。

(カメラのSDカードの残量が気になり、電話で撮ったのが失敗!)
コンサートの雰囲気はなんとなく伝わるので
ここには一曲、会場大盛り上がりの<孤獨孩兒>を貼っておく。
色んな曲を少しずつ編集した他人様の(↓)こちらの動画の方が良いかも。
この動画の曲は以下の通り。(実際の演奏順序とは関係なく編集されている。)










方大同と<Endless Love>をデュエットしているのは、胡維納(フー・ウェイナ)。
これまで方大同以外にも、王菲(フェイ・ウォン)、李宇春(クリス・リー)、莫文蔚(カレン・モク)など
有名歌手のバックコーラスを数多く担当してきた彼女、最近は表舞台にも出始め
あの『アナと雪の女王』の<Let It Go>の中文版<随它吧>も歌っている。
もの凄い声量なのに、透き通るような美声で
<Endless Love>ってこんなに良い曲でしたっけ?!とウットリ。
…で、ウットリして目を閉じたら、瞬時にまぶたの裏にブルック・シールズが浮かんできた…、
なんて口を滑らせてしまったら、年がバレる。![]()

私の周囲に居た大学生くらいの子たちは、ブルック・シールズどころか
この曲がブルック・シールズ主演映画の主題歌だなんて、知らないに違いない。
まぁ、そのように年齢的な問題も有るのか、カヴァーなら英語の<Endless Love>より
中国語の曲の方が、会場の反応が良い。
私個人的には、コテコテに泥臭い張震嶽(チャン・チェンユエ)の<愛的初體驗>が意外な選曲で
しかも、不思議と方大同の洗練された個性に融合していて、気に入った。
★ 終演
充実!時間の経過も忘れ、歌に聴き惚れ、まったく飽きることなく、あっと言う間に過ぎた2時間半。
わざわざ東京から北京まで遠征した甲斐があった…!!
照明や美術にも工夫をこらしてはいるが、奇を衒うことはなく、無駄も無く、
あくまでもシンプルに観客に曲を聴かせるためのコンサート。
それを可能にするための楽曲とスキルが十二分に備わっており、
そこらのアイドルと同類にし、単なる“華流”だの“C-Pop”だのという枠には収めて欲しくないクオリティの高さ。
今後万が一方大同が公式に来日する機会が訪れても(プライベートでなら日本に来たことが有るようだ)
他の複数のアーティストとの合同イベント程度が関の山で、単独コンサートが開催される可能性は
残念ながら現状では極めて低いと見ているので、 こういうナマ体験ができて、本当に良かった。
夢心地のまま会場を後にし、行き来た道を逆行し地下鉄1号線・五棵松へ。
同じように駅まで歩く人が大勢居るので、女の夜道のひとり歩きも安心です。
(知らない土地なので、行く前はちょっと心配していた。私の場合、金品目当ての追剥が恐いのであって、
別に「強姦魔に襲われたらどうしましょう…!」などという図々しい恐怖心は湧かない。)
ホテルに戻り、
テレビをつけたら、MTVでちょうど北京公演記念の方大同特集を放送。

お部屋で今一度コンサートの余韻に浸るのであった…。
うーん、やはりいつかは実現して欲しい東京公演!
この感動を、日本に潜伏する隠れキリシタンならぬ、隠れ大同ファンの皆さまにも味わっていただきたい。
方大同様、おいでませ、東京へ。
当ブログ、方大同北京演唱會関連エントリは以下にリンク。

