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大陸ドラマ『後宮の涙~陸貞傳奇』

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南北朝時代の北齊。
時の皇帝・文宣帝が酒の席で突然崩御。
後継者は、亡き皇后・郁久闾氏が産んだ息子で、文宣帝に最も愛されていた高湛と目されていたが
郁久闾氏の死後、皇后の座についた婁昭君は、遠征で都を留守にしている高湛を殺そうと刺客を送り、
その間に自分が産んだ高演を強引に皇帝に即位させる。

一方、都では、豪商の娘・陸貞にも、変化の時が迫っていた。
幼い頃に、陸家の第二夫人であった実母を亡くした陸貞は、
明るく聡明で商才にも長け、今や父・陸賈の立派な右腕。
ところが、ある日、そんな父・陸賈が不審な死を遂げる。
陸貞は、父の正妻で、自分の継母である趙瑛蘭から、全てを奪われた上、
父親殺しの濡れ衣まで着せられ、止むを得ず逃走。
父の仇を討ち、汚名を晴らすには、六品以上の女官になり、
継母を告発するしかないと、宮廷にあがる決意を固めるが、
今や官籍さえ持たず、宮女の採用試験も受けられない陸貞は途方に暮れるばかり。
そんな時、刺客に追われ、大怪我を負った青年と出会う。
“高展”と名乗るその青年は、実は北齊の皇族、長廣王・高湛であった…。


少しだけ観て、先が気になりながらも、それっきりになっていた大陸ドラマ『後宮の涙~陸貞傳奇』
LaLaTVで、一挙放送があったので、この機に今度こそバッチリ録画。
コツコツと視聴を続け、この度ようやく全45話を終了。

★ 概要

張巍(チャン・ウェイ)小説<女相>を、張巍自らが脚本に仕上げ、
大陸のお騒がせプロデューサー于正(ユー・ジョン)がドラマ化。

監督したのは、于正工作室御用女性監督李慧珠(リー・フイジュ)
『宮 パレス 時をかける宮女~宮鎖心玉』、『宮 パレス2 恋に落ちた女官~宮鎖珠簾』、
『唐宮美人天下~Beauty World』といった于正ヒットドラマを生んだ香港出身の監督さん。

★ 物語

舞台は、南北朝時代の北齊。
裕福な商家の娘でありながら、父を殺され、全てを失い、殺人の汚名まで着せられた少女・陸貞が
父の仇を討つため、告発の権利が得られる六品以上の女官になると心に決め、何とか宮廷にあがり、
恋仲になった長廣王・高湛の助けを借りながら、持ち前の聡明さで、一歩一歩昇進し、
やがて女性初の宰相になるまでを描く伝記ドラマ


ドラマの支柱は2本。
一本は、何のコネも無いゼロの状態で宮廷に上がった陸貞が、少しずつ頭角を現し、
一段、また一段と地位を上げ、遂に女相(女性宰相)にまで上り詰める立身出世の物語
一般的な後宮モノだと、あくまでも“皇帝の女”という範囲内で、
皇帝の寵愛を受けたり、男児を産むことにより、後宮内で確固たる地位を得るもの。
一方、『後宮の涙』の陸貞には、最初から別に皇帝の妃になりたいなどという野望は無い。
彼女が高い地位を望んだのは、殺された父の敵討ちをするため、犯人を告発する権利が欲しかったからで
皇帝を色仕掛けで落とすことなど無く、自分のお仕事ぶりで、出世の階段を上って行く。
頭が良く、努力家の陸貞だが、出世にはそれだけだと不充分で、
組織内でどの派閥に属すかや、どの上司に付くかを見極める目が重要だし、
運や、時に袖の下も重要。ライバルに足を引っ張られることも有れば、左遷されることも有るけれど、
その度に起き上がり、ただの見習い宮女から八品、七品、六品…と出世していく様子は
一般的な後宮モノより、現代の会社という組織内での立ち回りに、さらに重ね易いかも知れない。

そして、もう一本の柱は、ラヴ・ストーリー。
心に復讐を誓い、出世街道をバク進する陸貞だって、可愛いお年頃の女の子。
まさか皇帝の弟君だとは知らずに出会った高湛との恋の行方も大きな見所。
もちろん大物ダーリンを後ろ盾に持つことは、出世にも有益。

★ 時代

ここで一度、登場人物を見ながら、時代をおさらい。
物語の舞台・北齊(550-577)とは、中国南北朝時代、高氏によって建てられた国。
物語が始まってすぐ、「我が子を皇帝に!」という婁昭君の強い野望で、
強引に即位させられた病弱な青年は、孝昭帝・高演(535-561/在位560-561)。
先帝に愛され、次期皇帝と目されながら、婁昭君の策略にハマり、皇位を逃したのは、
高演の異母弟、武成帝・高湛(538-569/在位561-565)。

つまり、本ドラマは、西暦560年前後の物語。日本だと古墳時代。(えっ、そんな昔?!改めてビックリ。)


私が、このドラマを観たかった大きな理由のひとつは、
主人公・陸貞の恋のお相手で、最終的に武成帝として皇位につく高湛が、ある人のパパだから。
息子は(↓)こちら。

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ドラマ『蘭陵王』で、蘭陵王を苦しめ続けた無能な太子、
翟天臨(ジャイ・ティエンリン)が演じたあの高緯(556-577/在位565-577)。
そう、このドラマは、『蘭陵王』に続いていく物語なワケ。広ーい意味で“『蘭陵王』前日譚”。
2本続けて観ることで、北齊の歴史の流れがお勉強できる。

但し、本ドラマでは、高緯の父親は高湛ではなく、高湛の兄・高演とその皇后・蕭喚雲との間に生まれた子で
兄夫婦が亡くなり、高湛が育てることになったという設定に変えられている。
高演&高湛も、異母兄弟という設定になっているが、実際には高湛の生母もまた婁昭君。

さらに言ってしまうと、ドラマ始まって早々に崩御する皇帝が
文宣帝・高洋(526-559/在位550-559)というのも史実に反する。
史実では文宣帝・高洋も婁昭君が産んだ息子で、高演&高湛にとっては同母兄。
孝昭帝・高演や武成帝・高湛の父親で、婁昭君の夫であったのは、実際には神武帝・高歡(496-547)。

溺愛する高演を皇位につけるという野望を抱いている婁昭君にとって
優秀な高湛は疎ましい存在という前提が無いと成立しないドラマなので
高演&高湛を異母兄弟という設定に変えたのは理解できるけれど
ではなぜ同母兄である文宣帝・高洋までを、ドラマでは父親に設定し直したのかは不明。
高歡は北齊の基礎を築いたものの、存命中に皇帝だったことはなく、死後に神武帝と追尊された人物だから?
皇帝が崩御→だから次の皇帝が必要、という流れにした方が、確かに物語は分かり易い。

★ 陸令萱

北齊の高家の人々は実在でも、まさか主人公・陸貞は架空の人物でしょー。…なんて思ったら、大間違い。
陸貞は、北齊に実在した陸令萱(-577)がモデル。

陸令萱は、『蘭陵王』のおバカ太子・高緯(556-577)の乳母。
高緯が皇帝に即位すると、“郡君”の位に封じられ、
さらに高緯の3人目の皇后・穆黃花の義母として“太姬”と尊称され、
和士開(524-571)と共に、高緯から最も信頼される重臣となり、
宮廷内で権勢を欲しいままにしたとか、しないとか…。
日本に例えるなら、春日局的立ち位置の女性といった感じか?

なにぶん大昔の人で、しかも女性だから、残されている記録はそうそう無いらしく、
原作小説<女相>は、“高緯の乳母”といった幾つかの小さな史実からヒントを得て、
ドドーッと妄想で膨らませて書かれたフィクションらしい。

★ キャスト その①:相思相愛 運命の二人

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趙麗穎(チャオ・リーイン):陸貞役~父の仇を討つため宮廷に入り女相にまで上り詰める

『蒼穹の昴~蒼穹之昴』で初めて見た時、
白いとっくりセーターを着て風邪薬のCMに出るのがハマりそうな、素朴で愛らしい女の子だと思ったが
それからものの数年で、洗練され、可愛さに磨きがかかった。
日本だと、こういう可愛らしい女優さんには、とことん清純な役を与えがちだけれど
彼女がこのドラマで演じる陸貞は、結構強気な言動があり、可愛くてもちょっぴりスパイシー。
復讐することをモチヴェーションに、スピード出世する女性なのだから、確かに可愛いだけでは務まらない。
かと言って、復讐と出世欲がハマり過ぎる強そうな不美人が演じたら、
視聴者はドン引きしてしまうかも知れない。
そう考えると、キュートな趙麗穎が強気な陸貞を演じるのは、程よいバランス。
とても良かった。『後宮の涙』は間違いなく趙麗穎の代表作になるドラマ。
現在日本では、ホームドラマチャンネルで、昨年の主演ドラマ『お昼12時のシンデレラ~杉杉來了』が放送中。
こちらでは、張翰(チャン・ハン)をお相手に現代劇で演じる趙麗穎が見られる。
彼女は日本人好みのルックスだし、今後の活躍にも注目。


陳曉(チェン・シャオ):長廣親王・高湛役~先帝と郁久閭氏の間に生まれた子 孝昭皇帝・高演の異母弟

陳曉は、于正工作室のお抱え俳優。陸貞と並ぶと、二人とも可愛くて、お似合いカップル。
美男子で、しかも皇族という地位の高い男性でありながら、一途に陸貞だけを愛する高湛は
まるで蘭陵王のような理想の男性像(高湛は蘭陵王の父・高澄の弟で、蘭陵王の叔父にあたる)。
しかし、実際の高湛は、蘭陵王の長兄・高孝瑜、高演の息子・高百年と、実の甥っ子も二人殺害。
私が読んだ田中芳樹の小説<蘭陵王>によると、後世の史家は、この高湛を
“残酷かつ恥知らずで、人間として最低限の道徳も守らなかった”と評したという。
ドラマ『蘭陵王』では、皇位争いで肉親まで殺生した過去を悔い、甥っ子・蘭陵王の実力を素直に認め、
自分の息子・高緯にはいつも「従兄の蘭陵王を見習いなさい」と諭す、結構マトモな大人に描かれている。
(そのせいで、高緯は「なんでパパは実の息子よりアイツを贔屓するんだよぉー」と卑屈になり、
蘭陵王に益々敵対心を抱いてしまうのだが。)
この『後宮の涙』での高湛は、『蘭陵王』での高湛をさらに何倍も上回る
正義を貫く高潔な男性として描かれている。

念の為、ドラマ『蘭陵王』の高湛は、(↓)こちら。

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何中華(ホー・チョンホア)が演じている。

★ キャスト その②:脇を固めるあんな人、こんな人

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喬任梁(キミー・チャオ):孝昭皇帝・高演役~先帝と婁昭君の間に生まれた子 高湛の異母兄

恐らく高湛役の陳曉の方が日本ウケする美男で、
ニッポン女子の、この高演役・喬任梁への関心は限りなく低いのではないかと想像する。
でも、すっきりした一重まぶたが印象的な喬任梁の顔立ちは、悪く言えば“のっぺり”だが、良く言えば高貴。
日本で言うところの“お公家さん顔”で、皇族役にピッタリではないか。
喬任梁は、ドラマと同じくらい映画にも出演していて、
東京・中国映画週間のために来日した際、私もナマで見たことがあるのだけれど(→参照
実物は、野暮ったくなりがちな可愛い系美男より、よほど垢抜けた今どきのカッコイイ青年であった。
このドラマで演じている高演だって、誠実で心優しい善良な皇帝。
腹黒い母・婁昭君のせいで敵対関係になってもおかしくないはずの異母弟・高湛とも強い絆で結ばれている。


劉雪華(リウ・シュエホァ):婁昭君役~高演の生母 高演を皇帝に即位させ皇太后に

このドラマ一番の外道!
加齢で適度に下がったブルドッグのような頬が、見た目にもふてぶてしさを演出。
但し、この婁昭君、田中芳樹の小説<蘭陵王>には、「夫と苦労をともにし、その覇業に貢献した女傑」、
「高歡は彼女を敬重し、政治上の意見を問うたのも一度や二度ではない」、
「皇太后となってからも生活は質素で、したがえる女官の数も十人を越すことはなかった」と
聡明で堅実な、尊敬されてしかるべき国母として記されている。


楊蓉(ヤン・ロン):蕭喚雲役~北齊に人質としてやって来た梁國の公主 高演に嫁ぎ皇后に

蕭喚雲は高湛と恋仲であったが、婁昭君の策略で強引に高演に嫁がされてしまう。
高演の妃となっても、高湛を想い続け、自分を一途に愛してくれる優しい高演を足蹴。
当然高湛と恋に落ちた陸貞のことも目の敵。高湛は自分と結婚出来なかった淋しさから、血迷って、
自分にソックリな陸貞と付き合っていると信じて止まない。
そう、このドラマでは、陸貞と蕭喚雲が瓜二つという設定。

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うーん…。面長というよりは丸顔、キレイ系というよりは可愛い系という共通点はあるけれど、
瓜二つという設定には、かなりの無理が…。


姜鴻(ジャン・ホン):王璿役~蕭喚雲の侍女 內侍局の五品尚儀

蕭喚雲の腹心である王璿は、最初から陸貞を嫌い、嫌がらせを繰り返す。
そのまま最後まで意地悪上司で終わるのかと思いきや、彼女も所詮オンナ。
部屋に男を連れ込み、お楽しみのところを陸貞に目撃されてしまってからは、おとなしく。
歌舞伎役者との逢引きを繰り返し罰せられた大奥の絵島を重ねた。


吳映潔(ウ・インジエ):何丹娘役~陸貞の妹分

台湾アイドル、“鬼鬼”こと吳映潔が、天真爛漫な宮女役で登場。
四方八方敵ばかりの宮中で、明るく、裏表が無く、出世欲も皆無の丹娘は、信頼できる唯一の女の子。
彼女のシーンだけは、陸貞を絶対に裏切らないと信じられるから、安心して見ていられる。
本作でも、この前に観終えた『トキメキ!弘文学院~犀利仁師』では大食いキャラは共通。
南北朝時代の鬼鬼ちゃんは甘党らしく、取り分け目が無いのが、(↓)こちらのお菓子。

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一口酥。基本的には、パイのような皮で餡を包んだ小ぶりのお菓子を一口酥と呼ぶようだが
餡も小豆、緑豆、蓮、ナツメなどなど多種多様で、アレンジも色々。
当時の鄴都でどういう一口酥がスタンダードだったかは不明。
ドラマで使われているのは、直径5センチ程度の丸型の物。


唐藝(タン・イーシン):沈碧役~同時期に入宮した陸貞をライバル視

沈碧は有力者の娘で、気位が高く、自分に自信もあるから、
同時期に入宮した陸貞が手柄を立て、注目されるのが気に食わない。
さらに、ひと目惚れした高湛が陸貞と恋仲だと知り、陸貞への怨恨はマックスに…!
現代に置き換えるなら、パパのコネで大企業に就職したのに、
同時入社の冴えない同僚女子ばかりが、なぜか上司に誉められ、
しかも、創業者一族のイケメン御曹司までもを彼女に取られ、悔しいぃーっ!みたいな感じか。
『宮廷の諍い女~後宮甄嬛傳』の祺貴人役にしても、この沈碧役にしても、
唐藝はこういう勝ち気で意地悪(…でも、大物に成り切れない)役がよく似合う。
昨年は、『黄金時代』『西遊記~はじまりのはじまり』と、映画でも2度見たし、
今後の活躍にも注目したい若手女優。

★ 衣装

プロデューサー于正曰く、「どの衣装も、出土した南北朝時代の陶像を参考にデザインした」との事だが、
実際のこと、どうなのでしょう、衣装の時代考証。
ほぼ同時代を扱ったドラマ『蘭陵王』の衣装は
コミケに集うコスプレーヤーのような独自の路線で行っちゃっていたので、参考にならないし。
化繊を化学染料で染めない限り出ない、目も覚める鮮やかな色彩は、
明らかにあの時代には無かったはず!という事だけは言える。
なにせ日本なら古墳時代ですから…。
いくら当時の中国が世界の文明最先端だったとしても、化繊の出現には千年以上早い。


とにかく、宮中で働く者は、服装だけで、地位が一目瞭然。
出世する度に変わっていく主人公・陸貞のお召し物も見どころ。

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八品以上になると、もう充分豪華で、どれも大差ないようにも思うが、
強いて言うなら、余程の経験を積まないと成れない五品以上の女官は、
当然年齢が高めなので(スピード出世の陸貞は例外中の例外)、
お召し物も貫録を感じさせる落ち着いた色合いになっている。

★ 髪型

もうひとつ目を引くのは、地位が高くなると結い上げる女性の髪型。重そうー。
今年はハロウィンや忘年会で、是非陸貞を真似てみたいとお考えのそこのあなた様、朗報です。
何でも揃うという中国大手ショッピングサイト、淘宝(タオバオ)を覗いたら、
案の定、出るわ、出るわ、成り切り陸貞グッズの数々が。


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かなりコワイんですけど…。
髪をちょこんと飾れる金属製ヘアアクセサリーから、部分カツラ、全カツラまで選択肢色々。
自分が求める“陸貞成り切り度”に合わせ、お選び下さい。
(どうせやるんだったら、私は全カツラで徹底的に成り切りたい。)

★ テーマ曲

テーマ曲、オープニングは李宇春(クリス・リー)が歌う<珍惜>
エンディングは、主人公コンビ、趙麗穎&陳曉のデュエット<心情>
作詞はどちらの曲も共にByプロデューサー于正(←この人、本当に色んな所に首を突っ込む)。
歌唱力は当然プロ歌手の李宇春に遠く及ばないけれど
せっかくなので、ここには主演コンビが歌う<心情>の方を。






原作<女相>はどんな小説なのだろう。
中国では、映画でも、原作者が脚本を手掛けることがよく有るけれど、
高緯の乳母・陸令萱をモデルに、残された少ない記録を膨らまし、よくこのような物語に仕立て上げたものだ。
最終的に、“皇位は高演から高湛が引き継ぐ”、
“陸貞は高緯の乳母にはなるけれど、皇帝に即位した高湛の皇后にはならない”、
“高湛は別の女性を皇后に迎える”…、といった史実を覆すことなく、
それでいて、まったく矛盾する“高湛は他の女性に見向きもせず、陸貞との愛を一途に貫いた”という
ピュア・ラヴ・ストーリーに完成させているのは見事。

また、よく言われているように、歴史は後世の人が作るものだということを、改めて感じた。
小説などを読む限り、北齊の高さんファミリーは、
蘭陵王・高長恭らごく一部を除き、鬼畜にも劣るクズ一族という印象を受けるが
このドラマで見ると、高演も高湛も正義感あふれる人格者。
誰がどのような観点から描くかによって、オセロのように、白にでも黒にでもなるものなのだ。

あと、キャストに目をやると、脇には、大陸ドラマでお馴染みの面々が多数出演しているけれど、
主演の趙麗穎は、私には久し振りで、新鮮だったし、彼女の成長ぶりと可愛さには見入った。
『蘭陵王』を好きな人なら、同時代を学べるから、こちらも観ておいて損は無い。

LaLaTVでは、この枠で、本日3月7日から、その『蘭陵王』の一挙放送を開始。
これからしばらく毎週土日はドドーッと『蘭陵王』。LaLaTVはもちろん字幕版で放送。もう一回観ちゃう?

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