
まったく興味無いが、主演のミラ・ジョヴォヴィッチが来日し、六本木でジャパンプレミアが行われたのは
テレビの芸能ニュースを見て、知っていた。 このプレミアは、ワールドプレミアでもあるそう。
しばらくして、ネットの中華系芸能ニュースで
同映画に出演する
中国の有名女優・李冰冰(リー・ビンビン)が

そのジャパンプレミアへの出席を拒否したというニュースを見る。
諸説あるが、簡単にまとめると、事の始まりは、どうやらそのジャパンプレミア。
壇上に、ミラ・ジョヴォヴィッチや日本人出演者・中島美嘉は居るのに
重要な役を演じたはずの李冰冰の姿が見当たらない。 その件で質問したところ
応対した李冰冰の男性マネージャーは、「日本でのイベントの事は、2ヶ月前から知っていたが
すでに北京での仕事が入っていたので行けなかった」と説明しながらも
「我々の立場は、魚釣島が中国の領土であるという中国政府と同じです。
李冰冰が出席しないのは東京だけで、アジアの他の国のプレミアには出席します」と
政治的影響を否定しなかったという。
李冰冰が、日本に原点を持つこのハリウッド映画に出演を決めた時点では
まだ尖閣諸島問題がさほど熱くなかったので、仕方が無かったとして
今、わざわざジャパンプレミアなどに出向いたら、中国国内で何を言われるか知れたモンじゃないから
取り敢えずやめておきましょう、という考えは、まぁ納得。
ところが…
★ ポスター
もうひとつ有るのが、ポスター問題。プレミア不参加以外にも、「日本版ポスターから自身を削除するよう申し出ることで
尖閣諸島問題に対する自身の立場を表明した」という日本の報道を読んだが
中華圏では、統一されていない様々な報道が飛び交い、「日本側から来日を拒まれ
また日本版ポスターに李冰冰の姿が無かったことで、益々プレミア不参加の意思を固めた」という説も。
そもそも日本のポスターには、初めからミラ・ジョヴォヴィッチしか使われていなかったのでは…?!
映画に李冰冰を起用したのは、巨大な中華圏での動員に期待してのことであって
中華圏の宣伝用ポスターに李冰冰が使われるのは分かるけれど
彼女の日本での知名度はまだまだ低い (今回の件で知名度上げちゃったかも知れないが)。
日本の配給会社には、政治的な深い意味など別に無く、日本で知られていない李冰冰を
わざわざ日本版ポスターに不自然なコラージュで差し込むことなど、端から考えていなかったのでは。
日本の場合、無理矢理コラージュするなら中島美嘉なんじゃないの? それさえ一応自粛したわけでしょ。
★ ジャパンプレミア
ポスターの件から、ジャパンプレミアに関しても、李冰冰側から“お断り”する以前に「そもそも李冰冰は、ジャパンプレミアに出席するよう日本側から要請されていたのか?」という疑問が湧いた。
このジャパンプレミアに出席したのは、ポール・W・S・アンダーソン監督、
監督の妻で主演女優のミラ・ジョヴォヴィッチ、日本人出演者の中島美嘉、
そして、芸能界で消えそうで消えずにしぶとく生き残っている“アンデッド芸人”として ![]()

小島よしお、ダンディ坂野、鳥居みゆきが呼ばれた模様。
ハッキリ言って、多くの映画ファンは、プレミア試写で、旬を過ぎたお笑い芸人を見ることなど望んでいない。
日本の配給会社だって、もし腐るほどお金が有るならば、作品と縁もゆかりも無い芸人をゲスト出演させるより
海外から出演者を沢山招いて、華やかなイベントを開催したいのでは?
小島よしお+ダンディ坂野+鳥居みゆき、3人のギャラを合わせたところで
大陸トップ女優を招く費用などとは比べものにならないほど安いことくらい、素人にだって分かる。
もし李冰冰が
春秋航空のエコノミーで来日し

カプセルホテルに泊まってくれるなら、呼べたかも知れないが、そういうワケにはいかないでしょうヨ。
最低限の費用で最大限の宣伝効果を狙うなら、李冰冰より主演のミラ・ジョヴォヴィッチを呼ぶのが妥当。
あとは世界各地で分担してプロモーション。
中華圏で絶大な知名度を誇る李冰冰には、そちらをお任せするにしても
日本に限って言えば、端役の中島美嘉の方が、メインキャストの李冰冰より
宣伝効果が有るという判断ではないのか。
★ 推測
いや、そんな狙いすら無く、自分の担当女優を思い遣る気持ちと愛国心が相俟って、咄嗟に暴走したとか?
いやいや、さらに深く考えれば、李冰冰ジャパンプレミア不参加に目を付けた中国共産党がメディアを通し
李冰冰を利用して、自国民の愛国心を煽っているとか? 実際に中国ではそういう意見が出ているし
中共なら、それくらい姑息なこと何の躊躇いもなくやりそう…。
マネージャーの応対には、メディア側から誘導尋問的に尖閣諸島問題を持ち出されたと思われる節が有るし
他にも色々矛盾を感じる部分が有るので、その線も否定できないように思えてきた。 おぉ~コワッ…。
ちなみに李冰冰自身には、(私が知る限り)これまで反日的言動は無かったし
今回の件に関しても、今のところ本人はひと言も発言していない。
ただ、ジャパンプレミアが行われた3日の晩、
自身の中国版Twitter微博に、一切の説明無しに

とても心が傷ついていると思わせる感傷的な言葉をボソッと呟いている。
やはり今回の件は、決して口には出せない何かが裏事情有ったのかなぁ~と推測。
中国はこれまでにも日中間で問題が起きると、圧力をかけ、日本でのイベントに
自国の俳優を出さないように処置したのでは…と疑わせる嫌がらせをしてきている。
【追記】
日本で、ジャパンプレミア参加の募集を掛けた時、登壇ゲストに李冰冰も名を連ねていたことが判明。
なので、“予算の無い日本の配給会社が李冰冰を招かなかった”は、間違い。
ちゃんと春秋航空以上の飛行機、カプセルホテル以上の宿泊先を用意していたものと思われる (笑)。
男性マネージャーの「すでに北京での仕事が入っていた」も、苦し紛れの言い訳。