うちの父が、
ホールインワンを出したという。

ホールインワンが出た時に保険が利く以外何の特典も無いクレジットカードを長年所有し続けている父に
私は常々「年会費の無駄」、「さっさと解約しろ」と言ってきたが、まさかあのカードが役立つ日が来るとは。
ポーカーフェイスの父がいつになく嬉しそうなので、なんだか私も少し嬉しい。
怒っている人を見るより、幸せそうな人を見る方が、こちらも気分が上がるというものだ。
いつもブスッと不機嫌な顔をしている自分への反省もあり、改めてそう思う。
ぜんぜん関係無いけれど、『グランド・マスター』の
DVDを買い忘れた!と思い、Amazonを覗いたら

彭浩翔(パン・ホーチョン)監督作品『ビヨンド・アワ・ケン』も
ふつか前に日本版DVDが発売されていたことを、遅ればせながら偶然知る。
出してくれたら、絶対買うのに。
今晩は、
NHK BS1で放送の『エルムンド』の台湾茶芸特集を観るつもりでいたが

同時刻に地上波で放送の『NHKスペシャル』が
“日米開戦への道~知られざる国際情報戦”という特集を組み、面白そうなので
『エルムンド』は録画して、後日観ることにする。
では、
父悲願のホールインワンを祝し、焼き菓子3種いっちゃいます。

★ 雪乃下 : ケーク・ド・フリュイ
大きさは、だいたい幅4.5センチ×高さ3センチ×長さ約19センチ。
ドライフルーツ、ナッツなどを混ぜ込んだパウンドケーキ。
ひとつめは、雪乃下(公式サイト)の“ケーク・ド・フリュイ”。
これ、カットして個別包装された物で食べたことがあるけれど、大きなままの物は初めて。
“大きい”と言っても、一般的なパウンドケーキに比べ、ずっと小ぶり。
トップは、いちじく、杏、プルーンといったドライフルーツとピスタチオナッツで綺麗に飾られている。
中には、クランベリー、レーズン、オレンジ、胡桃、アーモンドなどなど。
かなりゴロゴロと具沢山なので、包丁が巧く入らず、崩れてしまう。
見た目イマイチになってしまったけれど、
洋酒がほんのり効いたしっとりした生地に

クランベリーの酸味と、ナッツの歯応えがアクセントになっている。
この手のフルーツケーキだったら、今は無きルコントの物が好きであった。
あれを越える物には未だ出逢えていないけれど、これもまぁ平均点には達している。
小ぶりなので、甘党の私だったら、カットせず、恵方巻きみたいにかぶり付き
一本丸々完食できてしまいそう(…もったいないから、やらないだけで、私の腹具合的には充分可能)。![]()

★ パリ・セヴェイユ : バールドール
大きさは、だいたい幅4センチ×高さ3センチ×長さ9センチ。
アーモンド生地の中に、シードルで煮込んだりんごを入れた焼き菓子。
自由が丘のケーキ屋さん、パリ・セヴェイユ(
03-5731-3230)は

今年のヴァレンタインに購入したチョコ、“スリーズ・オ・ヴァンルージュ”がひとヒネリあり気に入ったので
焼き菓子にも期待。まずは“バールドール”、金の延べ棒と名付けられた黄金に輝く焼き菓子。
アーモンドプードルをたっぷり使った生地はしっとり。
片面に敷き詰められたナッツはキャラメリゼされ、より香ばしく、甘さもほんのり。
中の
りんごは、りんごのお酒シードルで煮込まれた物。

共食いでも親子丼でも無く、“身内煮”とでも言おうか。ワイン煮と比べ、あっさりしている。
★ パリ・セヴェイユ : フィグカシス
大きさは、だいたい幅4センチ×厚み2.5センチ×長さ10センチ。
いちじくとカシスを生地で巻き上げ焼いた物を、おひとり様サイズにカット。
こちらもパリ・セヴェイユからで“フィグカシス”。
名前の通り、具材にいちじくとカシスを使った焼き菓子。
具を包んでいるのは、バターが効いたサブレのような生地。
いちじくだけでも充分美味しいのに、さらにカシスを混ぜることで、酸味が加わり、味が単調にならない。
かなりドッシリとヴォリュームの有る焼き菓子だけれど
小麦粉生地の部分が少なく、大半はフルーツだから、あっと言う間にペロリ。
下戸の私が言うのもナンだが、
ワインに合いそう。

3ツとも合格点。取り分けパリ・セヴェイユの物はふたつとも素材の使い方もヴォリュームも
日本のお客に媚びた日本風ではなく、本場
おフランス風で大満足。

日本では、こういう焼き菓子、他でなかなか見付けられない。
チョコレートもひとクセ有って美味しかったけれど、焼き菓子も“ワザ有り”のパリ・セヴェイユであった。
さらにお気に入りをひとつだけに絞るなら、う~ん、“フィグカシス”かしらぁ。
“バールドール”もすごく美味しいけれどね。