現在唯一追っている日本のドラマは、
NHK朝の連続テレビ小説『ごちそうさん』。

元々クドカン崇拝者ではないためか、『あまちゃん』は『半沢直樹』の放送開始と共に興味が失せ
“あまロス”に陥ることもなかったし、『ごちそうさん』には何の抵抗も無く、スーッと入っていけた。
生まれてから一度もお嫁サマにも後妻サンにもなったことのない私、
『ごちそうさん』の登場人物の中で、辛うじて立場が近いと言えるのは、キムラ緑子扮する西門和枝。
あちらは“出戻り”、こちらは“行かず”という違いはあれど、小姑であることには変わりないので。![]()

高齢で結婚詐欺被害なんて、我が身に置き換え想像しただけでも哀しくなるから
頼むから、和枝さんには幸せになっていただきたい。
元々好きな杏ちゃんは、主人公・め以子そのもので、期待通り好感度が高い。
さらに、期待以上の存在感を示してくれているのが、め以子の夫・西門悠太郎に扮する東出昌大。
私が東出昌大を知ったのは、映画『桐島、部活やめるってよ』であった。
あの映画で私が受けた東出昌大の印象は、当時、当ブログにも記しているように
「“今どき”っぽくない、懐かしい感じのする顔立ち」。
やはり多くの人が、私と同じように、そんな印象を抱いていたのだろうか。
『ごちそうさん』の悠太郎役への起用は大正解。昭和レトロの香り漂う男がハマリ過ぎ。
スタイルも良く、世界に出しても見劣りしない189センチの長身だし、
ス・テ・キ♪

★ 東出昌大お気に入り映画
随分長い前置きになってしまったが、先ほど出先で時間が空いたので、書店に寄ったら“運命の映画 最愛のドラマ”という特集を組んでいる
雑誌<CREA>が目に留まり、手に取る。

パラパラめくっていたら、“私を変えたあの作品”というページに東出昌大。
ちゃんと読んでいないから、間違っているかも知れないが
どうやら男女数人の俳優が、誌面で自分のお気に入り映画を紹介しているようだ。
注目株の東出クンがどんな作品を好んで観るのか、興味深いではないか。で、彼のお気に入りは…
『神の子たち』
監督:四ノ宮浩 フィリピンの貧困層を追った日本のドキュメンタリー作品『トゥヤーの結婚』
監督:王全安(ワン・チュエンアン) ベルリン国際映画祭金熊賞受賞の中国映画『ブエノスアイレス』
監督:王家衛(ウォン・カーウァイ) カンヌ国際映画祭脚本賞受賞の香港映画
東出クン、この特集で実は4本のお気に入りを挙げているが
一本はまったく私の関心外だったので、キレイさっぱり記憶から消えてしまった。
ま、そんな無関心な一本も含まれているものの
やだぁ~、マサヒロったら、基本的には私と趣味カブるじゃなぁーい(笑)。
まぁね、私と気が合うかどうかは、どうでも良いとして、取り敢えずホッとさせてくれる回答であった。
「勉強のために休日はいつも映画を観ています」などと言う自称映画好きな若手俳優が
好きな作品を尋ねられ、『タイタニック』!などと答えるのを見ると
(別に誰が何を好きでもまったく構わないはずなのに…)えっ、そこらの夢見る中年女性と感性同じじゃん…
と、なぁ~んであんなに失望してしまうのでしょう…。
その点、東出クンの選択からは、彼のスタイルやいつかこういう作品に出たいという彼の希望が垣間見え
俳優としての将来にも期待を感じさせてくれる。東出、見込みあるってよ(←上から目線でゴメンなさい)。
お気に入り作品それぞれに、ちょっとしたコメントも添えられており、『トゥヤーの結婚』では
「主人公(主演女優)を、映画祭か何かの写真で見たら、別人だったので驚いた」と述べている。
その主人公とは、日本人の感覚では妙な“余った男”という名を持つ
大陸女優・余男(ユー・ナン)を指す。

おっしゃる通り、別人というほど化けている。私も当時そう思った。
余男は分かり易い美女ではないけれど、それが逆に良く、素では個性的でスタイリッシュ。
『トゥヤーの結婚』で余男の化けっぷりにノケ反った東出クンには
次に張藝謀(チャン・イーモウ)監督1992年の作品『秋菊の物語』をお勧めしたい。
コテコテの田舎者に扮する鞏俐(コン・リー)を見て、再び大陸女優の化けっぷりに驚いて。
張震(チャン・チェン)&舒淇(スー・チー)の時代を超越した三変化が一本で拝める『百年恋歌』もどーぞ。
次に『ブエノスアイレス』に関しては
梁朝偉(トニー・レオン)に似ていると言われることがある、とても光栄、と述べている。
梁朝偉に顔がソックリ!とは思わないが、“レトロが似合う”ところなど、共通点は無きにしも非ず。
私がパッと思い浮かべたのは、侯孝賢(ホウ・シャオシエン)監督作品『悲情城市』での梁朝偉(↓)。
目鼻立ちは似ていないけれど、当時の梁朝偉と憂いのある雰囲気が通じるかも。
『ブエノスアイレス』が好きだというそんな東出クンには、梁朝偉出演作ではないが、同志片という共通点から
次に『スプリング・フィーバー』をお勧めしたい。映画ではなくドラマだけれど『ニエズ~孽子』も是非ぜひ。
これ、レトロ+ゲイでサイコー。いつか東出昌大が演じるゲイも見たいわぁー。
皆さまが、東出昌大にお薦めしたい映画は何ですか?