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第67回カンヌ国際映画祭 亞洲明星勝手にファッションチェック♪

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2015年5月13日、第67回カンヌ国際映画祭が開幕。
映画祭を彩る明星たちのファッションをチェック。

★ 中華明星編

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楊穎 Angelababy

烏爾善(ウー・アールシャン)監督作品『尋龍訣~The Ghouls』のプロモーションでカンヌに現れたべいべー、
この日レッドカーペットでのお召し物は、ディオール。
ピンクとクリームイエローが優しく甘い少女っぽいイメージで。


舒淇(スー・チー)

侯孝賢(ホウ・シャオシェン)監督が久々に手掛けた主演作『黒衣の刺客~聶隱娘』が
コンペティション部門に選出されている舒淇は、べいべーと同じ『尋龍訣』のキャストでもある。
レッドカーペットには現れなかったけれど、記者会見から参加。
こちらは、その後行われたパーティー“尋龍訣之夜”の時の装い。
イヴ・サンローランのスモーキングで、マニッシュかつスタイリッシュに。


金巧巧(ジン・チャオチャオ)

夫である博納影業集團総裁・于冬(ユー・ドン)に付き添いカンヌにやって来た女優・金巧巧。
なんでもプライベートジェットでカンヌ入りしたらしい。さすが、富豪と結婚すると違います。
レッドカーペットには、トップがコルセット風になったヴェルヴェットのガウンで。
どこの物かは不明。(もしかしてレンタルではなく、夫のお財布で購入した自前だから
ブランド名がなかなか公けに出てこないという可能性も。)


趙濤(チャオ・タオ)

趙濤は、主演作で、いつものように夫・賈樟柯(ジャ・ジャンクー)が監督した作品、
『山河故人~Mountains May Depart』がコンペティション部門に入選。
賈樟柯監督作品がカンヌに入選するのはこれが4度目。
その4作品全てで主演している趙濤は、今年カンヌ入りしている他の中華明星に比べると、
いわゆる“美女”とは言い難いかも知れないが、よほどカンヌ慣れした常連サンなのだ。
レッドカーペットでのお召し物は、近年公けの場で趙濤の着用率が非常に高いTadashi Shouji。

ちなみに、夫・賈樟柯監督は、コンペティション部門の結果発表に先立ち…

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ゴールデン・コーチ賞を授与。
これは、2002年に設けられたフランス映画監督協会による功労賞で、これまでクリント・イーストウッド、
ナンニ・モレッティ、デヴィッド・クローネンバーグ、ジム・ジャームッシュといった著名監督、
また日本人では河直美監督が受賞しているが、華人では賈樟柯監督がお初。


李冰冰(リー・ビンビン)

今回は出演作の上映は無く、ロレアルのゲストとして、両親を伴いカンヌへやって来た李冰冰。
パリで親孝行ヴァカンスを楽しんだ後、彼女もまたプライベートジェットでカンヌ入り。
富豪の夫を見付けられない場合は、自分で稼ぐしか無いという事か。
“富豪の夫探し”or“自力でボロ儲け”、どちらもハードル高いワ。
で、その李冰冰だが、マシュー・マコノヒー&渡辺謙主演のガス・ヴァン・サント監督最新作で
コンペに入選している『The Sea of Trees』の上映会に
レバノン出身のデザイナー、ズハイル・ムラドのガウンで登場。

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トレンドのスケスケで、かなりセクシーだけれど
清涼感のある水色で、『アナと雪の女王』のエルサみたいと言われている。

ちなみに、李冰冰も鑑賞した『The Sea of Trees』は、中華圏での仮題が『青木原樹海』。
このタイトルを見て初めてこの映画が日本の自殺の名所、青木ヶ原樹海の物語であることに気付いた。

★ 毎度の范冰冰

ぎゃーっ、出たぁーーーーーっ、范冰冰(ファン・ビンビン)…!!
こういう華やかな場に欠かせない中華明星と言えば、そう、范冰冰サマ。
主演作の上映が有ろうと無かろうと、もはやカンヌの常連。
今回も、ロレアルとショパールのブランドアンバサダーとしてカンヌ入り。



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一着目はラルフ&ルッソ。
中華圏では、グリーンのお花が散りばめられた様子が
小麦粉生地にネギを散らした中国風お焼き“葱油餅”のようだ、などと言われているが、
なんの、なんの、とても素敵ではないの。
手にしているクラッチバッグはルイ・ヴィトン。
これ、先日のMet Galaでも持っていたので(もしくは色違い)、もしかしてお気に入りの自前かも知れない。
ジュエリーは勿論ショパール。




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2着目はNYブランド、マルケーザの物。
ペイルカラーのふんわりシフォンに、お花で装飾が施され、とてもロマンティック。
頭部のフラワークラウンは、范冰冰の御用スタイリスト卜柯文(クリストファー・ブゥ)のハンドメイドなのだと。

★ ニューカマー 張馨予

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今回、もう一人、私のド肝を抜いて下さったのが張馨予(チャン・シンユー)
これまで世界のイベントで、積極的に中国人デザイナーの服を着てきたものの、
最近スポンサーの関係などで、欧米ブランドを着用する機会が増えた范冰冰に代わり、
この張馨予がバリバリのチャイニーズテイストで登場。
こちら、オランダの華人デザイナー胡社光(シャーグァン・フー)によるガウン。
中国東北地方に伝わる伝統の花柄木綿を使っているのが特徴。

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おぉ~、うちの布団と同じ柄!これってトレンディだったの?!と親近感を抱く農村出身者も居るようだ。

張馨予は、ヘアスタイルも唐子風で、欧米市場を意識しております。


范冰冰や張馨予のようにド派手なお召し物でフラーッとカンヌに現れる明星を
中国の恥と批判する人民の皆さまも結構居るようだが、よーく考えてみてください、
逆にこのようなイベントに、皆が皆ご近所仕様の質素な恰好で参加したら、ショボくてシラケる。
ド肝を抜く格好で、人々の目を楽しませてくれる范冰冰や張馨予は、まさにプロのエンターテイナー。
私は、こういうお祭り女を、多いに支持いたします。
ちなみに、范冰冰も張馨予も、武則天を描くド派手ドラマ『武媚娘傳奇~The Empress of China』に出演。
これ観たい…!

★ 『海街diary』より 日本の明星

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私も公開を待ち望んでいる是枝裕和監督最新作『海街diary』も、今年唯一の日本映画としてコンペに入選。
作中4姉妹に扮する綾瀬はるか、長澤まさみ、夏帆、広瀬すずも、監督と一緒に現地入り。
お召し物は、4人仲良く調和するよう色のバランスをとったのであろう。“海街”だから、ブルーを基調?

では、簡単に一人ずつチェック。
(広瀬すずちゃんはまだお子ちゃまなので、高級メゾンのお洋服はレンタルせず、自前で参加したらしい。)




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長澤まさみは、2014年『太平輪~The Crossing』のプロモーションでカンヌデビューを果たし(→参照
一年後に主演作がコンペに入選してまた同地に戻れるなんて、ものすごいラッキー。
今回の4姉妹の中で唯一のカンヌ経験者だし、スタイルも断トツ良いので、
心なしか着こなしも振る舞いも堂々としているように見える。
レッドカーペットで着用したブルーとグリーンのツートンの物は
昨年もカンヌで何着か着ているステラ・マッカートニーの物。
シンプルなラインで、上品でありながらスポーティな印象さえあり、健康的な美ボディの持ち主・長澤まさみ向き。
もう一着、フォトコールで着用した物はバレンシアガ。




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綾瀬はるかは、レッドカーペットもフォトコールもディオールで。
悪くはないけれど、うーん、どうなのでしょう…。
レッドカーペットで着用した物は、上半身はイカツいアスリート(重量挙げもしくはレスリング)、
下半身はボワボワして“起き上がり小法師”のように見えてしまい、損。
フォトコールで着た膝下丈のワンピースの方は
よく見るとスパンコールがぎっしり縫い付けられた手の込んだファブリックを使用した
華やかでありながらシックな素敵なお洋服なのだが、綾瀬はるかが着ると、少々オバさん臭く野暮ったい。
元々ヌカミソの匂いがするような純朴な印象の綾瀬はるかには
もっと思い切ったイメージチェンジをさせても良かったのでは。




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思いの外良かったのがレッドカーペットでの夏帆。
世のお父様方をメロメロにしたリハウスガールのイメージをいつまでも勝手に抱き続けていたので
洗練された大人の女性に成長していて、ハッとさせられた。
長澤まさみと合せたような、イヴ・サンローランのシンプルなブルーのガウンで、クールビューティを演出。
きっちりまとめたショートヘアもお似合い。
フォトコールでは打って変わって、フルーツや鳥をプリントしたブルーガールのワンピースで若々しく。



ほのぼのとした雰囲気が映画の世界観に合ってるし、彼女たちの頑張りも認めたいところだけれど、
いつも言っているように、同じアジア人でも、日本の女優は、中華明星に比べ、
どうしても地味になってしまうので、欧米のメディアにあまり取り上げてもらえないのが残念。
日本だと、ちょっとでも華やかに装うと、「馬鹿」だの「みっともない」だのと叩かれるが
それはあくまでも日本の感覚であって、世界の基準では無い。
特にヨーロッパのような階級社会では、それなりの人ならそれなりの場ではそれなりの恰好をしないと
むしろみっともないし、自分がみじめになる。
そういう感覚を身に付けるには、もう“場馴れ”しかないのです…!
日本の女優さんもどんどん外に出て、場に慣れ欲しいと切に願います。

★ 番外

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ロシア人でありながら中華圏で注目を集めたのがエレナ・レニーナ
いつも奇抜な恰好でカンヌに現れるエレナ・レニーナだが、今回特に話題をさらったのは、
山高く盛った髪型が、映画『チャウ・シンチーのロイヤルトランプ2』(1992年)で
林青霞(ブリジット・リン)扮する神龍教主の髪型に酷似しているから。 
私は、もうちょっと最近のところで、『ライズ・オブ・シードラゴン 謎の鉄の爪』(2013年)で
劉嘉玲(カリーナ・ラウ)が演じた武則天を重ねましたわ。




第67回カンヌ国際映画祭は、2015年5月24日閉幕。
今年はどの作品、どの監督、どの俳優が賞を手にするでしょう。結果が楽しみ。

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