さっき『メレンゲの気持ち』をつけたら、ゲストが渡辺直美で、
香港ドラマに“絶世のブス”という設定の役で、主演したという話をしていた。
恐らく、香港のテレビ局制作の4話から成るオムニバス
『愛情來的時候~A Time Of Love』の中の一篇の事だと思う。
日本のコントを観た台湾人監督からオファーさせ、台湾アイドル炎亞綸(アーロン)と共演したと語っていた。
「叔父さん役は日本人という設定なのに、演じるのが日本語からっきし駄目な香港の俳優さんで、
会話がとんでもないカタコトだった」などというエピソードも語っていたので、
ちょっと調べてみたら、その叔父さんは黃智賢(ウォン・チーイン)であった。
渡辺直美には、香港からまたオファーが来て、今度はアクションにも挑戦しているのだと。
多分、(↓)こちらの作品のこと。
『メレンゲ』でも、「ワイヤーに全体重が掛かり、股に食い込み痛かった」みたいな事を言っていた。
特希(ゲイリー・タン)が監督する『隱世者們』で、共演は吳啟華(ローレンス・ウン)。
特希は、梁朝偉(トニー・レオン)主演の『ヒーリング・ハート』などを撮った監督さん。
『愛情來的時候』も『隱世者們』も、ちょっと観てみたいかも。

明日、2015年12月13日(日曜)の放送がそれで、取り上げるのは、中国・福建省の泉州。
かつて海洋交易の中心地として栄えた街で、旅館を経営する女性カメラマンの一週間を追う。
泉州より楽しみにしているのが満州。
この週は、数日の間に、清朝『ラストエンペラー』関連の番組が2本あるのだ。
一本目は、同じく明日12月13日(日曜)、
BS TBSで放送の『遥かなる満州~ラストエンペラーが見た夢の彼方』。
清朝最後の皇帝にして、満州国皇帝に祭り上げられ、
最後は一般市民として61年の生涯を終えた愛新覺羅溥儀の足跡を、片岡鶴太郎が追う番組。
一応秘蔵写真や直筆の書なども出てくるようだが、溥儀の生涯はすでにかなり知られているので、
この番組であっと驚く新情報が紹介されるとは思わない。でも、清朝モノは大好物なので、絶対に観る。
もう一本はドラマで、12月18日(金曜)、BS朝日で放送の『流転の王妃・最後の皇弟』。
溥儀の弟・愛新覺羅溥傑と日本人の妻・浩を、竹野内豊と常盤貴子が演じる12年前のあのドラマ。
中国関連の古いドラマでは、現在NHK BSプレミアムの『大地の子』がすでに佳境に入っている。
あちらの主演男優・上川隆也は、中国語をまったく解さない人とは信じ難いくらい、
耳だけで覚えた中国語を上手く発音しているのだけれど、日本語の発音まで完璧すぎるのが、やや気になる。
いくら血は日本人でも、中国で中国人として成長した残留孤児は、
大人になってから勉強した日本語を、あんなにパーフェクトに発音しない。
勿論上川隆也のせいではなく、演出上敢えて普通の日本語を喋るように指示されたのかも知れないが…。
一方、『流転の王妃・最後の皇弟』の竹野内豊は、
“日本語が超上手い中国人が喋る日本語”が、意外にも上手いのだ。
「中国、大きいあるヨ」みたいなワザとらしい日本語ではなく、自然に微かに訛った感じが。
このドラマは、今年2月にも同局で放送されているので、一年の間に2度目の再放送。
ツッコミ所も多々有るが、なかなかよく出来たドラマなので、今まで観逃している人は、この機会に。
日にちは遡り、12月15日(火曜)。NHK BS1『Asia Insight』は“増え続ける‘外地人’~中国・上海”を放送。
中国一の商業都市・上海では、経済発展に伴い、毎年60万人もが農村から流れ込み、
その数は今や1千100万人と、街の全人口の半分に迫っているという。
その勢いに、困惑する地元上海人も多いし、
“外地人”と呼ばれる彼らにとっても、言葉の違いや、中国特有の戸籍システムで、噴出する問題多数。
番組では、地元上海人と外地人の共存の道を探る上海市の取り組みなどを取材。

★ 老松:山人艸果~橙糖珠
大きさは、直径約2.5センチ。
蜜漬けにした金柑に、すり蜜をあしらったお菓子。
ひとつめは、老松(公式サイト)の“山人艸果”。
“山人艸果”で“さんじんそうか”と読むそう。
長い歴史があり、古代からの伝統を大切に菓子作りをしてきた老松が、
日本原産の作物や、古くから食されてきた素材に着目して創作しているのが、この“山人艸果”シリーズ。
内容は、季節によって変わり、冬の今の時期はこちらの“橙糖珠(だいとうじゅ)”と呼ばれる物。
箱を開けると、
まるでルビーのように、キラキラと透明感のある真っ赤な実が6ツ。

彦摩呂じゃくても、思わず「宝石箱やぁ~」という言葉が口を突く。
小さなリンゴのようにも見えるけれど、実は
金柑の蜜漬け。

中国の“蜜銭”やイタリアの“Frutta Candita(フルッタ・カンディータ)”に近い。
つまり、中国やヨーロッパに昔から伝わる、かなり原始的なお菓子という感じ。
水飴などでしっかり煮込まれているので甘みは強いが、金柑の苦味も若干残っていて、爽やか。
食感は柔らかで、特に中はちょっとトロリとしている。
逆に、実の下部にあしらわれたすり蜜は、噛むとカリカリなので、食感にも幅がある。
かなり甘いので、甘いのが苦手な人は食べられないと思うが、
大丈夫な人には、上品なお茶請けになりそう。
★ 老松:北野大茶湯
大きさは、幅約10センチ。
山椒味噌を塗った生地に味噌餡をはさんでふたつ折りにした麩の焼き。
こちらも老松で、“北野大茶湯”という麩の焼き。
“北野大茶湯”とは、天正15年(1587年)に、京都北野天満宮境内で、
豊臣秀吉が催した
大規模なお茶会のこと。

“麩の焼き”は、薄く焼いた小麦粉生地に味噌や砂糖等を塗り、丸めたお菓子で、
千利休が天正18年(1590年)から催した百回の茶会の内容を記した<利休百会記>にも
約70回も登場するそう。
記録からも、千利休がこのお菓子を、他のお菓子よりかなり高い頻度で茶会に使っていることが分る、
いわば“千利休好みのお茶菓子”。
老松の“北野大茶湯”は、恐らくいにしえのお茶会や千利休にインスピレーションを得て創作された物で、
当時の物をそのまま再現しているとは思わない。
生地は薄めでも、しっとり、もっちりした食感。
中にはさまれているのは、手亡豆の白餡をベースに白味噌を混ぜた味噌餡で、優しい甘さ。
さらに、実は皮に山椒が塗られているのが特徴的。
刺激的な辛さではないが、微かに感じる山椒の香が、全体を引き締めるアクセントになっている。
鈴懸の“鈴乃○餅”のようなモチモチ皮のどら焼きが好きな人なら、多分これも好き。
山椒が加えられている分、普通のどら焼きより、こちらの方がワザあり。
★ 鍵善良房:岩山椒
大きさは、直径約3センチ。
山椒を混ぜた羽二重餅で、こし餡を包み、和三盆糖をまぶしたひと口菓子。
山椒と言えば、忘れてはならないのがこちら。
鍵善良房(公式サイト)の“岩山椒”!
これ、大好きなお菓子なのだが、母が前回京都に行った時には、
「鍵善に寄る時間が無かった」と買ってきてもらえなかった。今回は、買ってきてもらえ、嬉しい。
昨今、洋菓子でも、唐辛子入りチョコなど、甘味と辛味の変わったコンビネーション菓子が結構出回っているが、
こちらは、そういうのの“日本伝統菓子版”のような感じで、餡子と山椒を融合させた和菓子。
ひとつひとつが、緑と白の和紙に包まれているけれど、中は全部同じ。
山椒を練り込んだ羽二重餅は、“羽二重”と聞くと、とても柔らかな物を想像しがちだが、
適度に歯応えがあるお餅。
あまりフワフワ柔らかだと、山椒に負けてしまうから、多分これくらいの硬さが必要なのだと思う。
中には、水分少な目でコクのあるこし餡。
やや甘めの餡と山椒の爽やかな辛味のバランスが絶妙。
斬新さを狙った創作和菓子は下品になりがちだけれど、
これは奇を衒った感じが無く、あくまでも伝統的で上品。それでいて、他には無いお菓子。
鍵善の傑作だと思う。
★ 水円:焼きれんこん
大きさ不定形で、だいたい6センチ×4.5センチ。
蓮根のでんぷんと和三盆を混ぜ、米粉をまぶして焼き上げたお菓子。
最後は、水円(公式サイト)の“焼きれんこん”。
これは、ここ数年、私が一番気に入っている京都土産の定番菓子。
蓮根のでんぷんを使ったお菓子といえば、和久傳の“西湖”が有名だが、
あちらは東京のデパートでも簡単に買えるので、お土産ならこちらの方が嬉しい。
紙製のお茶筒のような容器に4個入り。
中に、餡子とか何かが入っているわけではない。ただの地味ぃなでんぷんの塊り(笑)。
口にすると、ふるふるプルプルの柔らかさで、ほんのり和三盆の優しい甘さ。
このままでも美味しいけれど、オーブンで焼くと、美味しさ倍増。
軽く焦げ目がつく程度に焼くと、表面は香ばしく、中は柔らかさがさらに増し、お口の中で溶けてしまいそう。
やっぱり美味しいわ、これ。また食べたい。