
エグゼクティヴ・ラウンジにアクセスできるクラブ・ルーム。
(四季酒店では、クラブ・ルームを中国語で“行政客房 Xíngzhèng kèfáng”と呼んでいる。)
このホテルでは、建物上層部の22階から26階までに、クラブ・ルームやいくつかのスイート・ルーム、
最上階27階には、ホテルでたった一室しかない730㎡のインペリアル・スイートがある。
エグゼクティヴ・ラウンジがあるのは26階。
ちなみに、インペリアル・スイートの中国語は、“皇家套房 Huángjiā tàofáng”。
一室しかないそんなお部屋、どういう人が泊まるのでしょうね…??
私に割り当てられた部屋は26階の一室。
インペリアル・スイートを除く客室の中では最上階で、
エグゼクティヴ・ラウンジがエレベーターホールを挟み、すぐ向かいに有るので、とても便利。
★ 行政客房 Club Room
ここが、北京の我が城。キングベッド一台、広さ46㎡の部屋。
木のブラウンを基調にした落ち着いたインテリアで、窓際にベッド、反対側の壁一面に書棚を配置。
書棚に並んでいるのは、中国のお茶や美術の本。
バスルームは、ベッドの真向かいにある。
★ お・も・て・な・し♪
チェックインして部屋に案内され、まず目に飛び込んできたのは、デスクの上に置かれた
麺。

テンコ盛りのお漬物が添えられたそれは、紛れもなく我らが日本のお蕎麦であった。
私はこれを見て、1972年、田中角栄が訪中した際、
宿泊した釣魚台國賓館の部屋に、角栄の好物である木村屋のあんぱんがさり気なく置かれていた、
…というエピソードを思い出しましたヨ。
私が中国へ行ったら、何がナンでも食べたいのは中華料理。
そのためにも、和食でおなかを膨らませる事は避けたいので、申し訳ないが、お蕎麦には手を付けなかった。
でも、これが中国流の「お・も・て・な・し♪」なのでしょう。有り難いことです。
食べ物では他にも…
このようなスウィーツが部屋に置かれていたこともあった。
これは、見た目こそモダンにアレンジされているけれど、実は伝統的な中華菓子の盛り合わせ。
こちらはいくつか口にしたが、とても美味しかった。
★ ミニバー
ついでにお菓子が置かれていたミニバー附近をチェック。
冷蔵庫の中が空っぽなのは、日本を発つ前にそうリクエストをしておいたため。
お土産で買った食品類を入れるのに、冷蔵庫がすでにパンパンだと不便なので。
(他にも、事前に、アーリーチェックイン、レイトチェックアウトのリクエストをし、
それら全て受け入れてもらえた。ちなみに、通常は、チェックイン午後3時、チェックアウト正午。)
近年、多くのホテルが取り入れている
ネスプレッソのコーヒーマシーンも勿論あり。

これ、お手軽で良いのだけれど、
飲み物はほとんどエグゼクティヴ・ラウンジで済ませていたので、実は使っていない。

洋風のお茶だったら、イングリッシュ・ブレックファーストやカモミールティー、
中国茶だったら、茉莉花(ジャスミン)茶、鉄観音、龍井(ロンジン)、宮廷普洱(プーアール)といった品揃え。
カラフルなパッケージがお洒落です。
フルーツの盛り合わせと、ミネラルウォーターは常に有り。
ミネラルウォーターは、ミニバー附近、バスルーム、ベッド脇などに、補充されながら置かれている。
330mlというやや小ぶりなペットボトルで、持ち歩きにも便利なので、
私は毎朝バッグに一本入れて出掛けていた。
こちらも、常に補充されているカモミール&トロピカルフルーツ・クッキー。
包装紙に、色んな国の言葉で“おやすみなさい”が書かれた“
夜のお菓子”。

“夜のお菓子”とは言っても、浜松のうなぎパイとは違い、
カモミールのリラックス効果でぐっすり眠りにつくためのお菓子。
私はどのよう状況でも爆睡できるので、このクッキーの安眠効果は不明。
★ クローゼット
客室の他の部分も見ておきましょう。
ドアを開け、部屋の入ると、まず、すぐ右側にクローゼット。
中には、セーフティボックス、アイロン、アイロン台、スリッパ、傘なども。
私は、服が多いので、ハンガーがまったく足りず、補充してもらった。
あと、クローゼットの中で、イヤでも目に飛び込んで来るのが…
…
バンブー柄の浴衣。

もしかして、これは、私が日本人だから用意されていたのでは…?
アメリカ人ゲストの部屋にも浴衣が置かれているとは、どうも考えにくいのよねぇ~(笑)。
実際には、昨今、家で浴衣を着て寝る日本人はそうそう居ないように見受けるが、
これも中国流の「お・も・て・な・し♪」なのかもね。
他、引き出しの中には、ランドリーバッグと靴袋。

午後には、(↑)こんな風に、磨かれた靴が戻ってくる。
布袋の中に、さらに不織布の袋に片足ずつ入れてくれるから、靴が傷まない。扱いが丁寧です。
★ バスルーム

最近は、部屋を広く見せるため、仕切りを無くした、開けっ広げの“セクシー風呂”を採用するホテルが多いが、
ここのバスルームは、扉が閉まる、完全に独立した空間。
一人の時はどちらでも構わないけれど、人と旅行するなら、こういう方が良いかも知れない。
窓際のバスタブは小さく見えたけれど、実際にはかなり大きく、なかなかお湯が溜まらない。
こういうバスタブとか、洗面台のシンク等、水回りは基本Kohler(コーラー)製。
おトイレやシャワーは、共に扉が付いた個室。
便器は、カーヴが美しいシンプルなデザインがGood。
(日本人が好きなウォシュレットは、デザインより機能を優先している点が、私には許し難い。
あれが有ると、高級ホテルではなく、ビジネスホテルの雰囲気になってしまうから、嫌い。)
洗面台に置かれた箱の中には、歯ブラシ、歯磨き粉、シャワーキャップ、カミソリ、コットン等々。
薄型のデジタル体重計は、とても使い易かった。
洗面台の下には、黄色い布袋に入ったヘア・ドライヤー。
“穏やかな春のそよ風”程度の風しか出てこないドライヤーを置いているホテルも結構あるけれど、
ここのは大丈夫。Philips(フィリップス)の物で、2200Wの強風を吹かせてくれます…!
“电吹风”と漢字で刺繍されたチャイナな袋も良い感じ。
女性は、バスアメニティが気になる方も多いでしょう。
北京四季酒店のはエトロ。
エトロらしいペイズリー柄の容器で、
大きさは高さ約12センチと、ホテルのバスアメニティとしては、かなり大盤振る舞いなたっぷりサイズ。
★ その他の備品

よほど『とと姉ちゃん』を観ようかと考えたが、現実世界に引き戻されるのがイヤで、やめた。
他、iPodドッキングステーションや、ラジオ付きアラーム・クロックも。
文具は、メモパッド、はさみ、便せん、封筒等々、おおよそ使いそうな一通りの物は揃っている。
普通のボールペンのみならず、筆ペンまで有るし。
新聞は、中国語、英語、それぞれ数紙から一紙選択可能。
私は、せっかくなので、地元の新聞<北京青年报>をセレクト。
毎朝、袋に入れ、ドアノブに掛けておいてくれる。
エグゼクティヴ・ラウンジには、日本の新聞<日本経済新聞>も有り。
(どうせ他に日本人客は居なかったのだから、私一人のために置いてあったようなものだ。
一度も手に取らなかったけれど。)
客室についてはこれくらいにしておき、次はエグゼクティヴ・ラウンジについて。