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モンブラン2種(+第68回カンヌ国際映画祭あれこれ)

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第68回カンヌ国際映画祭は、来月、2015年5月13日から24日まで開催。
今年のコンペティション部門審査委員長は、ジョエル&イーサン・コーエン兄弟。
昨日4月16日に発表された、コンペティション部門入選作品にザッと目を通す。

『Dheepan』
監督:ジャック・オーディアール  フランス

『La Loi du marché』
監督:ステファヌ・ブリゼ  フランス

『Marguerite et Julien』
監督:ヴァレリー・ドンゼッリ  フランス

『Il racconto dei racconti~The Tale of Tales』
監督:マッテオ・ガローネ  イタリア/フランス/イギリス

『Carol』
監督:トッド・へインズ  アメリカ/イギリス

『黒衣の刺客~聶隱娘 The Assassin』
監督:侯孝賢(ホウ・シャオシエン)  台湾

『山河故人~Mountains May Depart』
監督:賈樟柯(ジャ・ジャンクー)  中国/フランス/日本

『海街diary~Our Little Sister』
監督:是枝裕和  日本

『Macbeth』
監督:ジャスティン・カーゼル  イギリス/フランス/アメリカ

『The Lobster』
監督:ヨルゴス・ランティモス  ギリシア/フランス/アイルランド/オランダ/イギリス

『Mon roi』
監督:マイウェン  フランス

『Mia madre』
監督:ナンニ・モレッティ  イタリア

『Saul Fia~Son of Saul』
監督:ラースロー・ネメス  ハンガリー

『La giovinezza~The Early Years』
監督:パオロ・ソレンティーノ  

『Louder Than Bombs』
監督:ヨアキム・トリアー  ノルウェイ/フランス/デンマーク

『The Sea of Trees』
監督:ガス・ヴァン・サント  アメリカ

『Sicario』
監督:ドゥニ・ヴィルヌーヴ  アメリカ


ヨーロッパの主要映画祭ですでに受賞歴のあるお馴染みの顔ぶれが多く出揃っており、
ダークホース的な監督は少ないかも…?
その分、この中から日本で公開される作品が多そうな予感。

私個人の趣味では、今年は3本入選しているアジア作品が、やはり取り分け気になる。

イメージ 1

台湾の侯孝賢(ホウ・シャオシェン)、中国の賈樟柯(ジャ・ジャンクー)、日本の是枝裕和、
3人とも大好きな監督で、これら新作にも期待大。
日本人監督・是枝裕和の『海街ダイアリー』はもちろんの事、
侯孝賢監督の『黒衣の刺客』も2015年秋に松竹の配給が決まっているし、
賈樟柯監督の『山河故人』はオフィス北野が制作に携わっているので、3本とも日本で観られるはず。
『山河故人』のジャパンプレミアは、今年11月の東京フィルメックスかしら。
もっと早く観られるに越したこと無いけれど。
(侯孝賢監督の『聶隱娘』の邦題は、いつの間にか『黒衣の刺客』に決まっていたの?
松竹の公式サイトには相変わらず『The Assassin(原題)』と出ている。)


『黒衣の刺客』のカンヌ入選は、侯孝賢監督のお膝元、台湾では当然大きく報道。
本作品は、準備に7年も費やした侯孝賢監督久々の新作であり、初の武俠アクション映画。
侯孝賢監督はこれまでに、『戲夢人生』(1993年)、『好男好女』(1995年)、『憂鬱な楽園』(1996年)、
『フラワーズ・オブ・シャンハイ』(1998年)、『ミレニアム・マンボ』(2001年)、『百年恋歌』(2006年)と
自身の監督作品を6本もカンヌに入選させており、今回は約十年振りの7度目。
(かの『悲情城市』は、カンヌではなく、1989年にヴェネツィアで金獅子賞を受賞。)

台湾作品全体に目を向けると、カンヌ入選は、
2009年、蔡明亮(ツァイ・ミンリャン)監督作品『ヴィザージュ』以来の6年振り。
さらに“カンヌで受賞に至った台湾映画人”となると、2001年、『ミレニアム・マンボ』と
『ふたつの時、ふたりの時間』で、録音を担当した杜篤之(ドゥ・ドゥジー)が技術賞を獲ったのが最後。
台湾16年振り悲願の受賞!…となるか、台湾で期待が膨らむのも理解できる。

何度でも言わせていただくが、『海角七号』(2007年)が下手にヒットしてしまったがばかりに、
昨今台湾では大衆に媚びる娯楽映画ばかりが作られ、質の低下が顕著で、失望させられっぱなし。
今回のカンヌを契機に、台湾の人々が“『KANO』みたいな映画を百本撮っても、国際市場では通用しない”
という事に気付き、風向きが変わることを切に願う。
そういう意味でも、『黒衣の刺客』には何らかの賞を獲っていただきたい。
(もっとも未見の『黒衣の刺客』がどういう作風か不明。バリバリの娯楽作品だったりして。)


侯孝賢監督自身、約十年ぶりのカンヌ入賞の知らせを喜んでおり、
来月は関係者を率いてカンヌ入りすると言っているようなので
レッド・カーペットを歩く舒淇(スー・チー)や張震(チャン・チェン)を見られるのではないだろうか。
日本人キャストの妻夫木聡も、仮に自腹でも、この機にカンヌへ行くと予測。


是枝裕和監督『海街diary』からは、主人公の四姉妹に扮する綾瀬はるか、長澤まさみ、夏帆、広瀬すずが
恐らくカンヌ入り。長澤まさみは、吳宇森(ジョン・ウー)監督作品『太平輪~TheCrossing』のプロモーションで
カンヌにデビューし(→参照)、たったの一年で、
今度はコンペ入賞作の主演女優として同映画祭に戻れるのだから、とてもラッキー。
今年も素敵なお召し物で登場してくれることでしょう。


あと、アメリカ映画だが、ガス・ヴァン・サント監督作品『The Sea of Trees』も、軽く日本絡み。
渡辺謙がマシュー・マコノヒーと共演している。



他、コンペ外では、ある視点部門に、wowow制作の黒沢清監督作品『岸辺の旅』が正式招待。

イメージ 2

主演は、浅野忠信と深津絵里。こちらは、2015年秋公開予定。




ついでに、テレビ。
フジテレビで明日4月18日(土曜)に放送の『にじいろジーン』
“世界ピカイチ☆ツアー”のコーナーで澳門(マカオ)のピカイチ情報を紹介。

その晩、MX東京の『明日。どこいくの!?~明天去哪儿!?』
先週までの塔斯肯(タスケン)の東京巡りが終わり(→参照)、今週から香港人夫婦の北海道旅に密着。
恐らく今回は芸能人ではない、普通の香港人を取材していると察するので、
テレ東の『Youは何しに日本へ?』と似た感じかも。

4月20日(月曜)は、BS TBS『世界一周 魅惑の鉄道紀行』
“台北~基隆 2泊3日台湾丸かじり 三大祭り・中元祭”という特集で、台北の夜市や茶葉料理、
猫好きに人気の猴硐貓村、天燈飛ばしで有名な十分、そして雞籠中元祭が行われる基隆を巡るらしい。

同じくBS TBS、4月24日(金曜)の『地球絶景紀行』は、“雲南 花輝く大地”という特集。
春節の頃、花盛りを迎えた菜の花で、大地が黄金色に輝く雲南省羅平の絶景を紹介。




お菓子は、カンヌ国際映画祭にちなみ、おフランス的なお菓子、モンブランをふたつ。

★ エミリー・フローゲ:モンブラン

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大きさは、直径約7センチ、高さ約5センチ。
メレンゲの台の上に生クリーム。中に、栗の渋皮煮を隠し、上からマロンクリームを絞ったモンブラン。




エミリー・フローゲ(公式サイト)というお店のケーキは食べたことが無い。
当然この“モンブラン”も初めて。

メレンゲは軽くてサックリした食感。
中に隠れている栗は大きく、贅沢な感じ。
この栗が意外にもモンブランの中をドカーンと占領しているため、生クリームの量は想像していたより少ない。
少な目の生クリームで、栗の渋皮煮をガッツリ食べる感じなので、
甘い物があまり得意ではない日本人には向いているかも。

激甘党の私には、ややアッサリ系のモンブランにも感じる。
ぜんぜん期待せずに食べたけれど、まぁまぁであった。

★ パティスリー ドゥネル:熊本産和栗のモンブラン

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大きさは、長さ約6センチ、幅約4センチ、高さ約5センチ。
メレンゲの台の上に生クリーム。中に、栗の渋皮煮を少量隠し、全体をマロンクリームで覆ったモンブラン。




パティスリー ドゥネル(公式サイト)のモンブランは以前食べたことがあるような記憶が…。
でも、この“熊本産和栗のモンブラン”とは別のモンブランだったように記憶している。

メレンゲ+生クリーム+マロンクリームという基本を守った伝統的なモンブランだが
下に敷いたメレンゲがとても薄いのが特徴的。
板状のメレンゲは無いに等しいくらい薄いけれど、サクッリとした歯応えが食感のアクセントになっており、
極薄でも存在に意味を感じる。
中に隠れている栗は、本当に少量。栗の渋皮煮というより、これ、マロングラッセだろうか。

和栗特有の上品でサッパリした味。
余分な物は無く、マロンクリームと生クリームを楽しむモンブランで、美味。
…でも、ちょっと小さい。私なら、立て続けに2個くらいペロリといける。

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