微博を覗くと、日本のアニメ『你的名字。(君の名は。)』が、大陸での公開日2016年12月2日(金曜)以降、
twitterの“トレンド”にあたる“热门话题(熱門話題)”に、連日ずーっと入っている。
日本の映画が、大陸でここまで話題になるのって、いつぶりだろう。
まさか『追捕(君よ憤怒の河を渉れ)』(1976年)以来ではないことを祈るわ。
『追捕』では、健さんのサングラスやトレンチコートを真似る人も続出したと言われているが…
『你的名字。』でも、コスプレして映画鑑賞をする若い人がボチボチいるらしい。
コスプレしないまでも、「『你的名字』見た嗎?」などとビミョーな日本語で呟いている人も居て、微笑ましい。![]()

微博を見ていて、もう一つ気になったのが、
中国の動画サイト・愛奇藝 iQIYIが近年、一年に一度主催しているエンタメの祭典、
“尖叫之夜”について。

映画、ドラマ、音楽など、エンタメ各分野で、その年活躍した人に賞を贈るイベントで、
合い間に歌のパフォーマンス等も。豪華スタアが集結する、大陸スケールの華やかなイベントである。
それの2017年度版が、今年もつい最近、12月3日(土曜)に、
北京の奧體中心體育館(国家オリンピック中心)で開催された。
“最具人氣演員”と“最受歡迎演員”といった具合に、
どこがどう違うのだがよく分からない微妙な差異の賞が多数存在し、
故に、受賞者も多数いるので、当ブログでは具体的な受賞者リストは割愛。
興味のある方は、ご自身でお調べ下さいませ。
日本人にも興味がありそうな項目を最小限に絞り、まず映画関連を見てみると…
年度最佳電影男演員(年度最優秀映画男優)に郭富城(アーロン・クォック)、
年度最佳電影女演員(年度最優秀映画女優)に周冬雨(チョウ・ドンユィ)。
郭富城をはさみ、香港明星の会場での(↓)こんな3ショットも。
左から、陳偉霆(ウィリアム・チャン)、郭富城、そして梁家輝(レオン・カーフェイ)。
香港映画に出てくる何かの総会(?…笑)のようで、コワかっこよく、椅子に腰かけているだけで絵になります。
陳偉霆は年度人物、梁家輝は傑出成就電影人物をそれぞれ受賞している。
周冬雨は、こちらに記した通り、つい最近、金馬獎でも、最優秀主演女優賞を受賞したばかり。
ノリに乗っている24歳!
お召し物もじっくり見てみましょう。
アレキサンダー・マックイーンのニットのワンピースが、若々しい。
合わせているのは、クリスチャン・ルブタンのピンヒール、バーバリーのバッグ、そしてポメラートのジュエリー。
映画の次は、テレビドラマ関連。
年度最佳電視劇演員(年度最優秀テレビドラマ俳優)に劉詩詩(リウ・シーシー)と黃軒(ホアン・シュエン)。
ドラマ『女医明妃伝~女醫·明妃傳』で共演しているコンビ。
劉詩詩も、お召し物をじっくり。
アルベルタ・フェレッティのガウンに、ジュゼッペ・ザノッティのクラッチバッグ、ジュエリーはデビアス。
この画像だと見えないが、足元はジミー・チュウ。
バレリーナ体形で、背筋がスッとのびた劉詩詩が、颯爽と動くと、
柔らかなシフォンの生地が風にふわっと舞い、とても綺麗であった。

この日は、陳凱歌(チェン・カイコー)監督最新作『空海 KU-KAI~妖貓傳』の撮影の合い間に北京へ戻り出席。
(受賞後のインタヴュでは、日本の俳優との共演について尋ねられ、素晴らしと絶賛しております。)
私個人的には、黃軒は、本当は、ドラマより映画関連で賞を獲ってもらいたい俳優。
婁(ロウ・イエ)監督の『ブラインド・マッサージ』が2017年1月、
張藝謀(チャン・イーモウ)監督の『グレート・ウォール~長城』が2017年4月と、
来年は続々と出演映画が日本に上陸予定。日本にも、ようーーーやく黃軒の時代がやって来ますっ…!
まだ黃軒について御存知ない方は、こちらの“大陸男前名鑑:黃軒”で今の内に予習を!
日本にも結構ファンがいるようなので、スーパーアイドル・鹿(ルー・ハン/ルハン)もオマケに出しておこう。
鹿は亞州全能藝人(アジア万能芸能人賞)を受賞。
胸に手を当てるぺ様なポーズといい、指ハートといい、
EXOを脱退しても、たまにチラッと出る身のこなしが韓流仕込み。
そういう所も、少女たちを夢中にするのでしょうかねぇ…?
ちなみに、この日の鹿クン、お召し物はスーツからネクタイ、スニーカーに至るまで全てグッチ。
他、海外からは、“B級映画の帝王”と称される御年90歳のロジャー・コーマンも来場。
この日の最高齢ゲストだったのでは…?90歳で中国まで飛ぶ気力と体力だけでも尊敬に値する。
なお、このイベントの動画は、日本でも視聴可。
“2017爱奇艺尖叫之夜”で検索すれば、簡単に見つかると思う。興味のある方はどうぞ。
ついでなので、数日前に見て、失笑してしまったささやかな中華芸能ネタを一つ。
『宮廷の諍い女~後宮甄嬛傳』でお馴染み孫儷(スン・リー)の御主人でもある俳優の超(ダン・チャオ)が、
あるオバ様から、芸能界の親友・彭于晏(エディ・ポン)と間違われ、
「あらぁ~、私、あなたのファンなのよ~」とサインを求められたという話。
その姐サマ、そもそも本当に彭于晏のファンなのでしょうか(笑)。
彭于晏も超も、お目々クリクリで、まぁ似た系統の顔ではある。
そのお姐サマとの一部始終を、超の事務所が微博にアップしたところ、
超が、“彭于晏”の最後の文字“晏”を“宴”とサインしていることに、多くのファンが気付き、
「ただでさえ人違いされ、メンツ丸潰れなのに、親友の名前まで間違えている!」と大いにからかわれた模様。
私が思うに、間違えたのではなく、意図的にビミョーに異なる“宴”の字を使いサインしたのでは…?
超は、ジョークが好きな楽しい人と見受けるので、石田純一の物真似芸人・小石田純一のごとく、
この先、当分の間、彭于晏物真似芸人“彭于宴”をネタにしていくかもね。
続いて、
近々放送される要録画の日本のテレビ。

まずは、明日、12月6日(火曜)、TBSで放送の『世界の日本人妻は見た!』。
最近、放送が有る度に“2時間スペシャル”で、スペシャルな有り難味がまったく無いこの番組、
今回は、日本人妻が暮らしてみてビックリした事を、スイス・ローザンヌとドイツ・ミュンヘンでレポし、
シンガポールの日本人妻へは、保田圭が日本の便利グッズをお届け。
洗濯物を干すのも命懸けというシンガポールの特殊な住宅事情を紹介する他、
シンガポール青年のプロポーズにも密着。“番組史上最年少の日本人妻誕生か!?”とあるので、
プロポーズするお相手は、日本の若~い女の子なのでしょうか。
もう一本は、12月10日(土曜)、NHK BSプレミアムの『漱石100年 アジアへの旅~姜尚中 中国・韓国をゆく』。
留学先のイギリスで、西洋近代の光と影を体験、
日露戦争に勝利して、大陸に進出する日本の姿を旧満州・中国東北部と朝鮮半島で見つめていた夏目漱石。
「漱石は近代化の行く末を見抜いていた」という政治学者・姜尚中が、
夏目漱石没後百年の今、新発見の資料をもとに、
ロンドンから大連、旅順、哈爾賓(ハルピン)、そして韓国を訪ねる番組。
これ、12月3日(土曜)、NHK Eテレで放送した『漱石が見つめた近代~没後100年 姜尚中がゆく』と
同じ内容よねぇ…??そちらだったら、すでに録画済み(但し未視聴)。
Eテレ版が90分、BS版が60分なので、ジックリたっぷり観るなら、Eテレの方が良いかも。
Eテレの方もBSと同日、12月10日(土曜)の0時、つまり9日(金曜)の深夜に再放送あり。
あと、テレ朝で毎週土曜の朝に放送している『朝だ!生です旅サラダ』が、
海外旅のコーナーで、12月10日(土曜)から香港を紹介するみたい。詳細は不明だが、楽しみ。

★ おおさかや 蔵はち:まつたけ
大きさは、長い部分で約5.5センチ。
中にこし餡を包み、松茸を模した煉り切り。
ひとつめは、愛媛のお店、おおさかや 蔵はち(公式サイト)の上生菓子から“まつたけ”を。
愛媛なのになぜ“おおさかや”なのかは不明。
このお店の上生菓子を、いくつか見たけれど、
正直言って、上品でセンス抜群!と感動させられる物はあまり無かった。
元々は愛媛県のお餅屋さんなのだろうか。
もしかしたら、そういう事情もあり、繊細な上生菓子より、素朴な餅菓子の方が得意なのかも知れない。
この松茸は、他の上生菓子より、かなりイイ線いっており、コロッとした形が可愛らしい煉り切り。
一般的な上生菓子と違い、形が細長いので、もしかして中の餡が少ないかも?と懸念したけれど、
割ってみたら、隅の方までしっかりこし餡が詰まっていて、得した気分。
笠と石づきを表現するために使われた茶色いシナモンは、味と香りのアクセントにもなっている。
松茸を食す日本人にとっては、季節を感じる可愛らしい和菓子だが、
松茸を知らない外国人が見たら、「何この塊り…?!」って感じでしょうね、この形。![]()

★ おおさかや 蔵はち:栗
大きさは、幅約4センチ。
こし餡を包み、ケシの実で飾り、栗を模した煉り切り。
おおさかや 蔵はちの上生菓子をもう一つ。こちらは
“栗”。

原材料を見ると、寒梅粉が使われているので、一応煉り切りなのであろう。
ただ、恐らく、使用している寒梅粉の量は、前出の松茸に比べ、少な目。
松茸にあった舌にねっとり付くような質感は、こちらにはあまり無く、
煉り切りというより、“こし餡をこし餡で包んだ”こし餡尽くしのひと口和菓子という感じ。
全体に滑らかな舌触り。ケシの実のプチプチで、異なる食感も楽しめる。
★ 亀屋:椿
大きさは、直径約4センチ。
中にこし餡を包み、羊羹の葉で飾り、椿の花をイメージした煉り切り。
こちらは頂き物。亀屋(
042-385-8181)の上生菓子で“椿”。

強い色を使った和菓子を見ると、下品だわぁ~と思ってしまう。
これは、最初目にした時、
普段の私の感覚からすると、和菓子にしては色が鮮やか過ぎるようにも感じたのだが、
その内なぜか不思議と可愛らしく見えてきた。コロコロした愛嬌のある形のせいかも。
ヒラヒラの花びらと、単純な線で、キュートに表現された椿。
質感は適度にねっとり、中のこし餡は藤色で上品。勿論、お味もよろしいです。
★ 壽堂:かぶ
大きさは、幅約4.5センチ。
中にこし餡を包み、カブを模した煉り切り。
最後は、明治17年(1884年)創業の人形町の老舗、壽堂(
0120-480400)。

向田邦子もエッセイに書いた(…らしい。私は未読なので、不確か)
焼き芋に似た素朴なお菓子“黄金芋”が有名なお店だが、
今回は、もう少し上品な上生菓子から“かぶ”を。
白いんげんをベースに白玉粉を混ぜた生地で、こし餡を包んだ、正しい煉り切り。
適度な甘さも、滑らかな質感も、共に良し。
まぁ、味は当然のように及第点突破とし、それより見た目。
緑の葉を付けた、真っ白でコロッとしたかぶの、なんとも愛らしいこと。
販売期間は、ハッキリとは決まっていないようだ。
確実に買えるのは、今週中。その後は、徐々にクリスマス向けの上生菓子に切り替わっていくみたい。